海底47m 古代マヤの死の迷宮(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

海底47m 古代マヤの死の迷宮(ネタバレ)

海底47m 古代マヤの死の迷宮

 


原題:47 Meters Down: Uncaged
2019/イギリス、アメリカ 上映時間90分

監督・脚本:ヨハネス・ロバーツ
製作:ジェームズ・ハリス、マーク・レイン、ロバート・ジョーンズ
製作総指揮:バイロン・アレン、キャロリン・フォークス、ジェニファー・ルーカス、テレンス・ヒル、ジェシカ・フリーボーン、クリス・シャラランブス、マーク・ドゥビートル、エリック・グールド、ジョアン・ロビンズ、ウィル・クラーク、アンディ・メイソン
脚本:アーネスト・リエラ
撮影:マーク・シルク
美術:デビッド・ブライアン
衣装:クレア・フィンレイ=トンプソン
編集 マーティン・ブリンクラー
音楽:トムアンドアンディ
音楽監修:ローラ・カッツ

出演:ソフィー・ネリッセ、コリーヌ・フォックス、ブリアンヌ・チュー、システィーン・スタローン、ニア・ロング、ダビ・サントス、カイリン・ランボ、ブレック・バッシンジャー、ジョン・コーベット

パンフレット:★★★★☆(850円/市川力夫さんデザインで、愉快な企画記事満載の松竹事業部のパンフ。超オススメだけど、発言と発言者が違う箇所を見つけちゃった…)

(あらすじ)
親同士の再婚で姉妹になったミアとサーシャ。まだどこかぎこちない娘たちの距離を縮めようと考えた父親の提案で、2人は週末に行われる船中からサメを鑑賞するツアーにでかける。当日、現地で偶然友人たちと出会った2人は、マヤ文明の遺跡が眠る海底洞窟を目指すケーブダイビングに誘われ、海に潜ることに。神秘的な海底遺跡に目を奪われる2人だったが、複雑に入り組んだ遺跡を前に迷子になってしまう。そして、そこには盲目の巨大人喰いサメがいた。(以上、映画.comより)


予告編はこんな感じ↓

 

 


10080点


※今回の記事は「ディセント」「ディープ・ブルー」のネタバレに触れているんですが、どちらも面白いので、ホラー映画が大丈夫な方は観てから読んで!

基本的にホラー映画は嫌いではないんですけど、「絶対観る!」というほど強い気持ちはなくて。本作も劇場で予告編を観る限りは面白そうだったものの、「でも前作を観てないしな ( ´_ゝ`)」と思ってスルー予定だったんですが、しかし。愛聴しているラジオ番組「アフター6ジャンクション」の週刊映画時評コーナー「ムービーウォッチメン」のリスナー枠に選ばれたので、急遽観ることに決定(NETFLIX前作の予習もした)。とはいえ、他の映画を観たり、仕事をしたり、娘の面倒をみていたりしたら、いつの間にか都内の上映が終わってしまってね…(遠い目)。9月3日(木)、思ったより早く仕事が終わったので、ああん、埼玉のイオンシネマ春日部まで遠出して、毎月もらえる1200円クーポンを利用して鑑賞いたしました。「目だッ!m9`Д´) ビシッ」と思ったり。

 

 

春日部、藤の牛島からイオンシネマ春日部までのgif。6番スクリーン、観客は4人でしたよ。

 

 

お話を超雑に書いておくと、義理の姉妹のミア(ソフィー・ネリッセ)とサーシャ(コリーヌ・フォックス)が友人のアレクサ(ブリアンヌ・チュー)とニコール(システィーン・スタローン)に誘われて、マヤ文明の遺跡が眠る海底洞窟にてケイブダイビングをしてみれば! 中には太古から生きている盲目の巨大人食いサメが数頭暮らしてましてね (´Д`(´Д`(´Д`(´Д`;し イヤーン 調査していた父親グラント(ジョン・コーベット)&助手たちと遭遇するも、いろいろな出来事により次々と死んでいって、最終的にはミアとサーシャだけ海に脱出するんですけれども。なんとサメ鑑賞ツアーの撒き餌のど真ん中だったので、襲い来る現代サメたちの猛攻を死にもの狂いでくぐり抜けて、2人はなんとか助かるのでしたーー 川´・ω・)(・ω・`し タスカッタネー

 

 

生き残ったのは左から2番目の子と、一番右端の子でしたよ。

 


いや〜、かなり面白かったですよ。ホラー映画的には「地下洞窟でヒドイ目に遭う映画」である「ディセント」を連想いたしました。鑑賞するにあたって前作も観たら「幻覚オチ」が一緒だったし、本作はコンセプトがモロだから、ヨハネス・ロバーツ監督は結構影響を受けたんじゃないかしらん。まぁ、「あんなサメがいるか ( ゚д゚)」とか「むしろ最初に被害に遭うのは洞窟を調査してた父親たちだろ(柱を倒したせいで出てきたワケではないですよね?)」というツッコミは置いとくとしても。観客に「水中でのままならなさ」を体感させるという目的があるのかもしれませんが、洞窟内での位置関係が分からないし、肝心の水中でも何が起きているのか分からないシーンが少なくなかったし、ハードなゴア描写などもないし、ハッキリ言って、中盤まではかったるく感じる部分がなくはなかったです。

 

 

オチを書いちゃったけど、「ディセント」はマジで面白いので、ホラーが好きな人は観てみて!

 

 

 

ところが、これは前作もそうだったんですが(両方とも90分ジャスト!)、導入30分→中盤30分が終わって、残り30分ぐらいになってからが楽しかったんですよ。一旦、「帰れるのね!ヘ(゚∀゚*し」と希望を与えてからのリスタートという流れが一緒で笑ったし(前作とは「主人公が姉妹」とか「サメの目を攻撃して脱出する」といった共通点も)、生き残りたいがために暴走してしまうニコールがいかにもホラー映画の登場人物っぽくて哀れだったし(「蜘蛛の糸」を思い出した人は多いのでは)、父親グラントが演説中にバクッと食われる展開は「ディープ・ブルー」オマージュって感じで微笑ましかったし…(って、超ビビりましたがー)。何よりも感心したのが、脱出した先がサメ鑑賞ツアーのど真ん中だったという展開で、一応、序盤に伏線があったものの、「意地悪かよ!Σ(゚д゚;)」と。

 

 

僕的に本作はこの脱出失敗シーンあたりから面白くなっていった印象。

 

 

つーか、僕が大好きなのはここからでして ( ̄ー ̄) ニヤッ パンフでヨハネス・ロバーツ監督は『ミーン・ガールズ』にサメが共演したんだよ」なんて仰有っていましたが(僕は未見)、本作には「主人公のミアが学校でいじめられている&父親の再婚により義理の姉妹になったサーシャと不仲」という要素がありましてね。僕は中学生の頃にいじめられたのもあって「いじめられっ子が強くなる展開」が大好物だし、自分にも姉が2人いるからなのか、「不仲の兄弟姉妹が苦難を乗り越えることでお互いを思いやるようになる展開」にも弱くてね…(特に兄弟姉妹に「逃げて!」とか言いながら敵に立ち向かう展開は(心が)即射精する)。主人公ミアは、映画冒頭こそションボリ気味だったものの、この苦境を通じて一気にたくましく成長し、サーシャとも心が通じ合うようになった…ということで! クライマックス、サメ軍団を前にしてまったく心が折れないのです!ヽ川`Д´)ノ ウォォォォッ! 

 

 

学校でいじめられていたミアでしたが、終盤はすっかりたくましくなるというね。

 

 

まず、観光船に乗り込もうとしたサーシャがサメにバクッと食われるから、僕は「ああ…前作と同じく1人は生き残れないんだな… (ノω・、) カワイソウ」とフライング涙を流していたところ。ミアったら信号拳銃をゲットして海にダイブ→サメに向かって発射してサーシャを無事救い出すから、なんてたくましさ!(°д°;) ヒィッ と思いきや、今度はミアの方がサメに食われちゃうから、「やっぱり前作と同じく1人は生き残れないんだな… (ノω・、) カワイソウ」なんてあらためてさめざめと泣いていたら(サメ映画なだけに…という上手いことを書いた風な文章)、今度は“父からもらった古代サメの歯”(※ただ、パンフによると、本作に出てくる歯の化石はホオジロザメのものではないそうな (゚⊿゚) ヘー)を使ってサメの目を攻撃→無事脱出するから、驚きのたくましさ!(°д°;) ヒィッ 観光船に乗っていたいじめっ子もドン引きする強さをゲットして、サーシャと強い「絆-KIZUNA-」を築いたミアの姿は眩しくてね…(しみじみ)。鑑賞後はすっかり満足顔だった次第。

 

 

ミアはまるでヂギール戦士のように心が折れなかったのです(「グラップラー刃牙」第13巻より)。

 

 

本作については思うところが2つあって。1つ目は、すっかり心がヤワになったなぁと。今回、女子高生4人が酷い目に遭うワケですけど、現在9歳の自分の娘の未来像を重ねちゃって、ホラー映画を観ているにも関わらず、「誰も死んでほしくない」と思っちゃったのです。あのシルベスター・スタローンの娘システィーンが演じるニコールは「アレクサの言うことを聞かずに柱を倒して出口を塞いでしまう」上に「脱出する順番を守らず、登攀用ロープを外してしまう」ということで(意図的ではないにせよ)、観客のヒートを煽る要員だと思うんですが、しかし。この日の僕は「人間、ああいう風にパニックに陥るのも仕方ないよなぁ…特に彼女はまだ高校生なのだから… (´・ω・`) ウーン」とかなり同情しちゃったんですよね…。父親の助手たちが何のドラマもなくサメに食われていくのも雑な扱いに見えて切なかったし(殺されるためだけに出てきたというか…)、ううむ、なんかホラー映画が前よりも苦手になってきたのかもしれません。

 

 

みんな仲良く楽しいまま終わってほしい…なんて思ったりしたのです。年のせいですかねぇ…。

 

 

2つ目は、「目だッ!m9`Д´) ビシッ」ということ。本作はエンドクレジット後に「サメは虐待していません」「サメによる年間の死者数は10人程度」「サメの方が人間に殺されている」的なテロップが出るのが愉快なんですが、確かに現実世界において「サメに食われて死ぬ人」はかなりレアというのは間違いないでしょう。とはいえ、「もしサメに襲われたら… (´Д`;) ドウシヨウ」という眠れない想い抱きしめた夜の数だけ孤独になる人も少なくない昨今、その対処方法はぜひ知っておきたいところじゃないですか。で、僕的には幼い頃に観てた「ミラーマン」の影響もあって、常々「目を狙うのが良いのでは?」と考えていただけに、前作&本作では主人公が目を攻撃してサメの口から脱出するから、我が意を得たり!Σ(°д° ) クワッ! パンフでもサメ社会学者のRicky先生が「もし噛まれてしまったら、映画でミアがしたように目など弱い部分を攻撃すれば放してくれるかもしれません」と解説されてましたし、みなさん、サメに噛まれた時は目を狙いましょう…って、なにこの文章。

 

 
花山薫が巨大サメを倒した時も目から脳を潰してましたよ(「バキ外伝 疵面 -スカーフェイス-」第2巻より)

 

 

その他、思うところを書いておくと「松島トモ子さんを宣伝に駆り出す姿勢が好き」とか「『Uncaged』の原題の方がカッコイイな」とか「ジェイミー・フォックスの娘とスタローンの娘の共演ってスゴいな」とか「この手の映画って薄着で山に入るけど、虫さされとか大丈夫なの?」とか「洞窟探検に反対する真面目なミアに他3人が『お願い〜』とねだるシーン、自分の娘がおねだりしてくる姿を思い出して…とても…良かったです… (´Д`;) ハァハァ」とか「水中での撮影技術、本当に進歩したなぁ」とかとかとか。いや〜、予想外に楽しめたし、鑑賞後にリスナー仲間のサンスケさんが劇場ロビーまで会いに来てくれたのもうれしかったし映画体験としては100点だったものの、そんな雑な採点基準もどうかと今さら思ったので80点という着地。なんかね、パンフに載っていた他のヨハネス・ロバーツ監督作も観たくなりましたよ。現在、都内では上映されていませんが(汗)、サメ映画が好きな人はチェックしても損はないと思いますゾ (o^-')b オススメ!

 

 

人身事故の影響で終電を逃したので、ラーメンを食べながら徒歩で帰宅しましたが、それもまた良い思い出。

 

 

おしまい。

 

 

 

 

本作のデジタル盤のサントラでございます。

 

 

ヨハネス・ロバーツ監督による前作。こちらもそれなりには好きです (・∀・) ソレナリ

 

 

近年、グッときた姉妹ホラー映画といえばこれですかね。僕の感想はこんな感じ。

 

 

スゲー連想した映画、その1。大好きです。

 

 

スゲー連想した映画、その2。今度、3作目がリリースされる様子 (・ω・;) ヌゥ