ハロウィン(2018年版)(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ハロウィン(2018年版)(ネタバレ)

ハロウィン(2018年版)



原題:Halloween
2018/アメリカ 上映時間106分
監督・脚本:デビッド・ゴードン・グリーン
製作:マレク・アッカド、ジェイソン・ブラム、ビル・ブロック
製作総指揮:ジョン・カーペンター、ジェイミー・リー・カーティス、ダニー・マクブライド、デビッド・ゴードン・グリーン、ライアン・フレイマン
キャラクター創造:ジョン・カーペンター、デブラ・ヒル
脚本:ジェフ・フラッドリー、ダニー・マクブライド
音楽:ジョン・カーペンター、コディ・カーペンター
出演:ジェイミー・リー・カーティス、ジュディ・グリア、アンディ・マティチャック、ウィル・パットン、バージニア・ガードナー、ニック・キャッスル
パンフレット:★★★★(800円/表紙のデザインがカッコイイし、小島秀夫さんと鷲巣義明さんのコラムが素晴らしい!)
(あらすじ)
ジャーナリストのデイナとアーロンは、40年前のハロウィンに起きた凄惨な殺人事件の真相を調べていた。犯人の「ブギーマン」ことマイケル・マイヤーズ(ニック・キャッスル)は事件後ひと言も話さず、動機や感情は一切不明。事件の唯一の生き残りであるローリー・ストロード(ジェイミー・リー・カーティス)に話を聞いても収穫はなかった。しかしローリーは再びマイケルが自分の前に現れることを予感し、その時のためにひとり備えていた。そしてハロウィン前夜、精神病棟から患者を輸送する車が横転し、マイケルが再び街に解き放たれる。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




80点


※今回の記事は「サプライズ」のネタバレに触れているんですが、「サプライズ」はネタバレを知らないで観た方が絶対面白いので、未見の人は読まないで!
※今回の記事は、1978年版「ハロウィン」やスラッシャー・ムービーが好きな人は不快になる可能性があるので、気をつけて!
※本作は「カミヤマ 春の“マン”祭り」対象作品です。


タイトルに「マン」が付かないのに、なぜ本作が「カミヤマ 春の“マン”祭り」対象作品になっているのかというと、メインキャラとしてブギーマンが出てくるからーーって、そんなことはどうでも良いとして(苦笑)。本作についてはそれほど観る気はなかったんですけど、4月11日(木)、錦糸町の某ファミレスに大切なニット帽を忘れちゃいましてね。2日後の14日(日)、取りに行くついでに、なんとなくTOHOシネマズ錦糸町 楽天地に立ち寄って、TOHOシネマズデイを利用して観てみました。予想外に満足しましたヨ (´∀`=) ホッコリ


この日はチートデイだったので、チョコチュロスとタピオカミルクティーを買っちゃった♪ (〃∇〃) ウフフ


12番スクリーン、満席でした。休日の映画鑑賞は混みますな〜。



タピオカミルクティーを飲みながら観ていたら、劇中に出てきた女の子も飲んでたので、何だかうれしくなった…なんてことは置いとくとして。ジョン・カーペンター監督によって1978年に公開された1作目は「ブギーマンことマイケル・マイヤーズが“ハロウィンの日”に若者を次々と惨殺していく」という、「殺人鬼映画(スラッシャー・ムービー)の元祖」的な作品だそうで(本作に影響を受けて「13日の金曜日」シリーズのジェイソン「コマンドー」ジョン・メイトリックスなどが生まれた←1つウソ)。その後、続編がいろいろと作られてきたワケですが、なんと本作は「2作目以降はなかったことにしてください」ということになった「1作目の続編」でしてね。2作目で発覚した「生き残ったローリーはマイケルの妹だった!Σ(゚д゚;)」的な設定はなくなって、1作目の惨劇から40年後が舞台となっているのです。


なんとなく「樹海少年ZOO1」の衝撃展開を貼っておきますね。



もうね、何が素晴らしいって、ローリー役のジェイミー・リー・カーティス! 事前情報を入れていなかったゆえに「2019年4月に観たい映画の覚え書き」では○マーク程度の期待値だった本作ですが、「ローリーはマイケルに襲われて以降、対ブギーマンを想定して戦闘スキルを磨いていた」という設定だけで、なんていうか…その…下品なんですが…フフ…勃起…しちゃいましてね…(心が)。贅沢をいえば、「ターミネーター2」のサラ・コナーのような懸垂シーンが観られなかったのは残念でしたけど、凛々しく渋く戦闘力の高い老婆として登場したジェイミー・リー・カーティスの存在感は100点であり(って、まだ60歳だから「老婆」ってほど老いてはいないんですけどね)、本気で抱かれても良かったし、むしろKISSに撃たれて眠りたかったです(なんだこれ)。


吹きすさぶ風がよく似合う老婆になっていたジェイミー・リー・カーティス。超カッコイイですな。


“老婆とショットガン”が“パンと牛乳”並に相性が良いのは、「マッドマックス」で証明済みなのです。



正直なところ、僕は映画に出てくる殺人鬼的なキャラに“ズルさ”を感じて乗れないことがあって。もちろん“そういうジャンルの映画”だから仕方ないんですけど、ワープしたかのように先回りできる機動力を備えていたり、不死に近い耐久度があったり、素手で簡単に人を殺せる戦闘力を持っていたりするくせに、やることが「戦闘力の低い若者を殺す」ってさぁ、今どきダサくないですかね。「“純粋な悪”なんていう割には勝てそうな相手しか狙わないんですね ( ´_ゝ`) プププ」的な? 「むしゃくしゃしてやった。誰でも良かった」なんて言うなら、軍隊に戦いを挑めとまでは言いませんが、完全武装したメキシコ麻薬カルテルとか襲ってみろよ…って、我ながら大人げないですな (´∀`;) スミマセン 何はともあれ、それ故に本作の劇中で移送中のバスから逃走したマイケルが殺人行脚を始めると、そのパワフルな殺人模様を堪能しながらも(人が殺されるシーンを観るのは好きなので)、心のどこかで「やっぱりズルいよな… (・ε・)」なんて思ったりもしていたんですよね。


こんな風に殺人鬼が登場するのは面白いけどさ、弱い者イジメ感も漂うじゃないですか。


例えばこんな範馬勇次郎のようなマイケルが観たかった…って、もうブギーマンじゃないだろ(「グラップラー刃牙」より)。



でも、本作は「その先」があったのです。映画序盤、授業を受ける孫娘アリソンを外から眺めるローリーの姿が1作目のマイケルオマージュだったことですでに示唆されていたワケですが、「本作のローリーは40年間備えていた→マイケルの能力や襲撃法を体得していた」からビックリ!Σ(゚д゚;) ナンデスト! クライマックスは「対マイケル用トラップを仕掛けたローリー宅」でバトルを繰り広げるんですが、「2階から転落するもスムースに姿を消す」とか「突然、背後の暗闇から襲撃する」とか、今までマイケルがやってきたようなチート能力をやり返すのだから、たまりませんよ(微笑)。ローリーからサバイバルスキルを叩き込まれてきた娘カレン(アリソンの母)も最高で、泣きべそをかきながら怯えているように見せかけて、マイケルが姿を現した途端、「Gotcha! 川 ゚д゚)」と撃つ場面は爆笑いたしました。要は、本作は暴力によって人生を脅かされた女性たちが「もうお前みたいなクズに搾取されねーよ 川 ゚д゚) ゚д゚) ゚д゚) ブッコロス!」とキッチリ反撃する物語であり、なんかね、この手の殺人鬼に微妙にイラッとしがちな僕的には超スッキりすだった次第 (o^-')b スッキリ! 一応、オチを書いておくと、ローリーは準備していた罠でマイケルを地下室に閉じ込めるとそのまま家を燃やして勝ったっぽいものの、アリソンが持っていた包丁が意味深ムードでアップになって、映画は終わってたんじゃないかしらん。


ジュディ・グリア演じる母カレンは「サプライズ」のヒロインのような育てられ方をしたので、意外な強さを発揮するのです (´∀`) ステキ



その他、思ったところを書いておくと、「ジャーナリストたちがあっけなく殺されて驚いた(なにあの偶然の再会)」とか「悪に魅せられた精神科医のキャラがベタすぎて乗れない」とか「あんな大量殺人事件が近所で発生したら、パーティ会場でもニュースになるのでは」とか「アリソンの彼氏が死ななかったのが残念」とか「本作の登場人物はなんで行動を起こす前に通報しないのかね」とか「日本でもハロウィンの時期に公開すれば良かったのに…」とかとかとか。今までも「ターミネーター2」とか「ヒロインが強くなって再登場する」的な作品はありましたが、敵の能力まで模倣して戦うのはなかなかフレッシュに感じられて、僕は予想外に満足しましたヨ (´∀`=) ホッコリ 1978年版を観てなくても、それなりに楽しめると思うので(つーか、本作は従来のファンが喜ぶような要素も多いけど、ブギーマンの神秘性が薄れているあたりは、あまり好きになれないのでは?)、気になる人はチェックしてみてくださいな。本作のジェイミー・リー・カーティスは一見の価値アリですぞ。




1978年のジョン・カーペンター監督作。amazonでは売り切れ状態でございます。



ジョン・カーペンター御大が息子さんと一緒に作ったサントラのデジタル盤。国内CD盤もあります。



なんと本作のノベライズが出てましたよ。竹書房、やるなぁ。



大好きすぎるロブ・ゾンビ版。アホみたいな値段になっております。



何気に観ていたデビッド・ゴードン・グリーン監督作。僕の感想はこんな感じ