GODZILLA 星を喰う者(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

GODZILLA 星を喰う者(ネタバレ)

GODZILLA 星を喰う者



2018/日本 上映時間90分
監督:静野孔文、瀬下寛之
ストーリー原案・脚本:虚淵玄
副監督:吉平“Tady”直弘
プロダクションデザイン:田中直哉、フェルディナンド・パトゥリ
CGキャラクターデザイン:森山佑樹
造形監督:片塰満則
美術監督:渋谷幸弘
色彩設計:野地弘納
音響監督:本山哲
主題歌:XAI
主題歌(作曲・編曲・サウンドプロデュース):中野雅之
アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
声の出演:宮野真守、櫻井孝宏、花澤香菜、杉田智和、梶裕貴、諏訪部順一、三宅健太、堀内賢雄、中井和哉、山路和弘、上田麗奈、小澤亜李、鈴村健一、早見沙織
パンフレット:★★★(1000円/良いパンフだけど、せっかくの三部作なんだから、いろいろと統一してほしかったな)
(あらすじ)
武装要塞都市「メカゴラシティ」を起動させてゴジラ・アースに挑んだハルオたちだったが、その過程でガルグやベルベらビサイルドたちと人間たちとの間に亀裂が生じる。また、ハルオはゴジラ・アースに勝てる唯一のチャンスを捨ててしまい、かつてない敗北感に襲われる。その一方で、エクシフの大司教メトフィエスは、ある秘めた目的のため信者を増やしていた。やがてゴジラ・アースに太刀打ちできるものがいなくなった地球に、金色の閃光をまとった「ギドラ」が降臨する。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




40点


※今回の記事は、本作が好きな人は不快になる怖れがあるので、気をつけて!
※本作については、結城了さんのレビューがとにかく素晴らしいので、そっちを読んで!m9`Д´) ビシッ


「2018年内に感想がアップできなかった映画シリーズ」の3本目。一応、1作目2作目を劇場で観ているし、本作はとうとうキングギドラが出てくるということで、2作目にはガッカリしながらも(汗)、またもやそこそこ期待していたんですが、しかし。仕事が忙しくてなかなか足を運べなくて、東京近郊の映画館は軒並み終了状態になっちゃった12月中旬某日、川崎で「アウト&アウト」を観る→橋本に移動→MOVIX橋本にて、「ライ麦畑で出会ったら」とハシゴ鑑賞いたしました。好きではなかったです (´・ω・`) ウーン


初めて&なかなか来られない映画館なので、飲食物を購入いたしました。


2番スクリーン、10人ぐらいはいたと思います。


ちなみに、入場者プレゼントとして「エクシフに関する調査報告書」をもらいましたよ。



最初にあらすじを雑に書いておくと、前作でゴジラ討伐に失敗した挙げ句、幼馴染みのユウコがナノメタルに侵蝕されて脳死状態に陥ってしまって、「董卓ゴジラ討つべし!ヽ(`Д´)ノ」が口グセだったハルオすっかりションボリ気味。そんな中、宗教種族エクシフの大司教メトフィエスったら、口八丁手八丁で信者を獲得すると、怪しい儀式を実行→生け贄が喰われる→「殺しにきたぜッ!ヘ(゚∀゚(゚∀゚(゚∀゚)ノ」ギドラが召喚されまして。ギドラはピロピロ鳴きながら、内輪揉めの真っ最中だった恒星間移民船アラトラム号を破壊すると、ゴジラ with 地球も滅ぼそうとするんですけれども。ハルオが「※イメージです」的な精神世界で「※イメージです」的なモスラの助けなどを得て、メトフィエスとの対決を目潰しで制すると、高次元の存在なので攻撃が一切通用しなかったギドラが実体化→ゴジラが退治してくれましてね。ハルオはフツアの女性と幸せに暮らすっぽいムードになるも、ユウコを侵蝕したナノメタルを利用できることを仲間の科学者が発見したので、「文明、良くない!(・A・) イクナイ!」ヴァルチャーにユウコを載せてゴジラに特攻! エンドロール後は、フツアの儀式みたいなのが映って(ハルオの子どもも参加?)、終わってたんじゃないかな、確か。


ハルオはこんな感じでメトフィエスの目に埋め込まれた装置を破壊してましたよ(「餓狼伝」より)。



ううむ、僕も一応、パンフを買って読んだりしたのでね、「製作者サイドがやりたかったこと」はわかりましたよ。やたらと巨大で首が長くて全体像が見えないギドラのビジュアルは結構好きだったし、「ギドラ=ブラックホール=捕食者」で、「ゴジラ=地球=エサ」という設定はユニークだと感心したし、ギドラに襲撃されたアラトラム号のパニック描写&破壊シーンは楽しかったし(時間軸がグチャグチャになるのがイイ!)、「高次元の存在なのでギドラに攻撃が通用しない!」という展開もハラハラしたし…。決して「面白い」と思った瞬間がなかったワケではないのです(奥歯に物が挟まった文章)。


なんとなく連想した大擂台賽のシーンを貼っておきますね(「バキ」より)。



ギドラが出現するシーンが冒頭にあります↓ ここは好きだったなー。




ただ、ごめんなさい、正直、全体的には乗れなかったです。この三部作は「怪獣プロレスより人間ドラマを描くこと」を重視したそうですが、その肝心の人間たちが薄っぺらくてイライラしたというか。まぁ、3作目まで観れば飲み込めるのかと思いきや、最後までそんな感じだった印象。つーか、本作は序盤から中盤にかけて繰り広げられる「メトフィエスの信者獲得大作戦」と「アラトラム号の内輪揉め」が“ダラダラした会話劇”中心だから本当に退屈で、90分しかない映画なのに、「いつまでこれが続くのかな… (`Δ´;)」と時計を確認したくなりましたよ。しかも、終盤に明らかになる「エクシフの思惑」「なにそれ?(゚Д゚) ハァ?」としか思えなくて。ギドラの能力があまりに圧倒的な上に(あちこちの惑星を滅ぼしまくっていて「ゴジラ=エサ」レベルの存在)、それほど召喚条件が難しく見えないため、メトフィエスたちからすると「ずっと準備していて、機が熟すのを待っていた」ってことなんでしょうけど、僕は「さっさとやれば良かったじゃん (・ε・)」と萎えたんですよね…。

そして、マジで不快だったのが、ハルオがナノメタルごとゴジラに特攻するラストで、テメエが死ぬのはどうでもいいけどさ、ナノメタルに希望を見出していた仲間たちはどうなるのよ? いくら「文明が発達するとゴジラが出現→ギドラが食べに来る」という法則があったとしても、「ゴジラ討つべし!ヽ(`Д´)ノ」を連呼して多くの仲間を犠牲にした奴が、勝手に自殺しただけでなく、「せっかく文明を再興しようとする仲間の希望まで奪う」って、あまりに自己中じゃないですかね。このハルオというキャラ、前から好きじゃなかったけど、あのラストで大嫌いになった次第。その他、怪獣プロレスをやらないにしても、クライマックス、「ギドラがゴジラに噛みつきました」的な場面をずーっと見せられたのは、アニメとして結構キツかったですよ。


まぁ、なんとなくXAIさんが歌う主題歌を貼っておきますね↓




なんて言うんですかね、僕的には「『ゴジラ』というお題を使ったセカイ系SF」といった感じで、そりゃあ“いろいろな「ゴジラ」”を観られること自体は良いんだけど、「こういうのが観たかったワケじゃないんだよなぁ (´・ω・`) ウーン」と思ったり。ただ、鑑賞後に結城了さんの批評を読んだら、これが実にわかりやすくて面白くてね…(しみじみ)。なんとなく「そんなに悪い作品じゃなかったかもなー (´∀`)」なんて気分になったのだから、文章の力は偉大、ですな(知った風な口で)。何はともあれ、全国ではまだ上映しているところもあるし、Netflixでも観られるのでね、気になる人はチェックしてみてくださいな。




それなりに楽しみだったシリーズ1作目。僕の感想はこんな感じ



メカゴジラに期待していたシリーズ2作目。僕の感想はこんな感じ



デジタル盤のサントラ。CD盤もあります。主題歌は別売り。



ノベライズではなくて小説版。映画の補完に良いのかもしれませんが、読む気ゼロ。