グリーンルーム(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

グリーンルーム(ネタバレ)

グリーンルーム

グリーンルーム

原題:Green Room
2015/アメリカ 上映時間95分
監督・脚本:ジェレミー・ソルニエ
製作:ニール・コップ、アニシュ・サビアーニ、ビクター・モイヤーズ
製作総指揮:ガブリエル・ハモンド、ダニエル・ハモンド、ビンセント・サビーノ
撮影:ショーン・ポーター
美術:ライアン・ウォーレン・スミス
編集:ジュリア・ブロッシュ
音楽:ブルック・ブレア、ウィル・ブレア
出演:アントン・イェルチン、イモージェン・プーツ、パトリック・スチュワート、カラム・ターナー、メイコン・ブレア、ジョー・コール、アリア・ショウカット
パンフレット:★★☆(600円/高橋ヨシキさんのコラムはうれしいけど、内容は薄め。音楽についてのコラムとかほしい)
(あらすじ)
パット(アントン・イェルチン)がボーカルを務めるバンドは、車のガソリン代にも事欠く、売れないパンクバンド。彼らが極貧ツアーの中、ようやく出演することができたライブハウスは、なんとネオナチの根城だった。パットとバンドメンバーは、そこで殺人の現場を目撃してしまい、ネオナチ軍団から命を狙われる事態となってしまう。圧倒的に不利な状況で、グリーンルーム(英語で「楽屋」の意味)に閉じこもったパットたちは、アイデアと反骨精神を武器に極悪非道なネオナチ軍団に立ち向かう。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※本作については、好きだった人はBEAGLE the movieさんの記事山崎智之さんの記事アバウト男さんのブログなどを、若干微妙だった方はナイトウミノワさんのレビューなどを読むと良いザンス。

ちくしょう、4月12日の午後17時05分に予約投稿→一度更新したにもかかわらず、保存ミスで記事が消えてしまっていたので、悔し涙を浮かべながら書き直したものをアップしておきますよ。尊敬する映画評論家の町山智浩さんが紹介していたころから気になっていたし、昨年の「映画秘宝まつり」の時も観たかったし(炎上騒動がありましたな…)、宇多丸師匠も何かと褒めていたということで、そりゃあ観る気マンマン状態でしてね。前売り券を購入してスゲー楽しみにしていたんですが、仕事が忙しくてなかなか観に行けないというありがちなパターン。で、3月半ばの公開終了週、やっと新宿シネマカリテに足を運んできました。確かに…面白かった…ですよ… (´∀`;) エヘヘ


シネマカリテには展示物がいっぱい! バンドマン限定割引をした人たちの意気込みが貼ってあったり…。
映画を観たバンドの人々

グッズもいろいろ販売中。
グッズが販売中

タワレコとのコラボもやってたみたい。
タワレコとコラボ

そして、一番注目したいのが、このパネルとドアの展示。
パネルとドアが!

町山さんのコメントも味わい深いんですが…。
町山さんのコメント

何よりもこの「開けたら死が待っている!?」というドアに興味津々なのです!(´∀`) キャー
死が待っている!?

で、開けてみれば、死体っぽいオブジェやら、ちぎれた手やらが出てきたりするというね。
千切れた手が出て来た!

下にも足やら手やらがありましたよ。頑張ったねー。
下にも足やら手やら

お腹が空いたので、缶コーヒーとドーナッツを摂取しながら鑑賞したのでした。
コーヒーとドーナッツ


すっかりウロ覚えながらにあらすじを雑に書いておくと、若者4人で構成された売れないパンクバンド「エイント・ライツ」は、いろいろあって、ネオナチの巣窟となっているライブハウスに出演することになりまして。パンク精神から「挑発的な曲」を演奏したりしたものの、出番は無事終わって帰ろうとしたところ、殺人現場を目撃しちゃったから、さぁ大変!Σ(゚д゚;) タイヘーン! そのまま楽屋(green room)に籠城するも、甘い言葉に騙されたり、ピットブルに襲撃されたりして、主人公のパット(アントン・イェルチン)の左腕はズタズタにされちゃうわ、メンバー3人は死亡するわと、最悪の状況に陥るんですが、しかし。


ライブハウスで演奏する4人。生き残るのは右端の人だけなのです。
「エイント・ライツ」の4人


”楽屋で殺された少女の友人”のアンバー(イモージェン・プーツ)が意外と使える子だったり、助けてくれるネオナチの人が登場したり(後に死亡)、パットも自ら「プロに素人が勝ちました (o^-')b ヤッタネ」といったサバゲーの例え話をして勇気が出たりしたので、襲撃者たちを見事撃退&楽屋から脱出!川`Д´)人(`Д´)ノ ウォォォォォッ! ピットブルの飼い主(メイコン・ブレア)やらネオナチの首領(パトリック・スチュワート)やらを射殺すると、映画序盤から仲間内で話題になっていた「無人島に持って行くバンド」をパットが言いかけたところで、エンドクレジットがスタート。たぶんそのバンドであるクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル「Sinister Purpose」が流れて終わってたような気がします。


生き残ったのはこの2人だけだったり。
生き残った2人


クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル「Sinister Purpose」はこんな曲でございます↓




確かに面白かった。「パンクバンドがライブハウスの楽屋に籠城する」という舞台設定はナイスアイディアだと思ったし、メンバーのリース(ジョー・コール)が格闘技の使い手だったのも好みだし、サラッとゴア描写が展開されるのもグッときたし(腕がちぎれかける場面が超痛そう!)、アメリカ映画でのダクトテープの万能感は相変わらずだし、「訓練された犬に人間は敵わない」のもしみじみしたし(こういう事件もありますが、大抵は無理)、ピットブルの飼い主がちゃんと愛犬家なのも好感が持てたし、襲撃者たちをK.U.F.Uして倒すクライマックスもホッコリしたし…。

役者さんたちも良くて、「エイント・ライツ」のメンバー4人は本当のバンドマンに見えました。特に、昨年亡くなってしまったアントン・イェルチンの演技は素晴らしいのひと言で、「まだ若かったのになぁ… (´・ω・`)」と。ネオナチの首領を演じたパトリック・スチュワートも不気味でしたな〜(ヘッドショットされて、血がピュッて出るのが最高!)。あと、僕は全然気付かなかったんですが(汗)、アバウト男さんのブログやら他の方のツイッターやらをチェックしてみれば、「冒頭のトウモロコシ畑のシーンは『気が付いたら囲まれていた』と後の楽屋の展開を暗示」とか「『無人島に持って行くバンド』をサラッと答えるバンドマン→あまり物事を熟考しない人→答えた順に死ぬ!?」とか、なかなか考えられて作られているあたりも感心させられましたね(後付け)。


本作のパトリック・スチュワートは「レッド・ステイト」のマイケル・パークスを連想しました。
パトリック・スチュワート


ただ、ごめんなさい、どうやら期待値を上げすぎたようでして…。町山さんの紹介を聴いた僕はすっかり「パンク精神から『Nazi Punks Fuck Off』を歌って挑発してしまう→激怒したネオナチどもが暴徒と化して主人公たちを襲う→楽屋での籠城戦が始まる」という内容だと思ってたんですよ。そしたら、籠城のキッカケは「殺人現場を目撃したこと」でパンク精神からの挑発云々は関係ない…どころか、ネオナチ要素自体、それほど重要じゃなかったりしましてね。さらに「証拠を残さないようにする」などの理由があるにせよ、主人公たちを襲うのは意外と少人数だったのもガッカリしたし…。町山さんの映画紹介が盛り気味なのは通常運転なので全然OKではあるんですけど、微妙に拍子抜けした次第。


本作を鑑賞中の僕の心を代弁する愚地独歩館長の画像を貼っておきますね。
違うんだよなァ......


って、些細な不満を挙げちゃいましたが(汗)、基本的には楽しい作品でしたよ (・∀・) ヨカッタ! 痛いムード満点の残虐描写はあるものの、映画自体はそんなに怖くないので、興味がある方は観てみてくださいな。まぁ、何はともあれ、最後は僕の「無人島に持って行くバンド」の動画を貼って、2回も書く羽目になったこの駄文を終えたいと思います。


でも、やっぱりなかなか決められないので、とりあえずこの曲を貼っておきますね (´∀`) マヨウー




おしまい (´∀`) マヨウー




ジェレミー・ソルニエ監督の出世作。面白そうですな。



輸入盤のサントラです。なかなか良さげ。



籠城モノと聞くと即思い出すジョン・カーペンター監督作。久しぶりに観たくなりました。