ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金(ネタバレ)
ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金
原題:Pain & Gain
2013/アメリカ 上映時間129分
監督・製作:マイケル・ベイ
製作:ドナルド・デ・ライン、イアン・ブライス
製作総指揮:マシュー・コーハン、ウェンディ・ジャフェット
原作:ピート・コリンズ
脚本:クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
撮影:ベン・セレシン
美術:ジェフリー・ビークロフト
衣装:デボラ・L・スコット
編集:ジョエル・ネグロン、トーマス・A・マルドゥーン
音楽:スティーブ・ジャブロンスキー
出演:マーク・ウォールバーグ、ドウェイン・ジョンソン、アンソニー・マッキー、トニー・シャルーブ、エド・ハリス、ロブ・コードリー、バール・パリー、レベル・ウィルソン、ケン・チョン、マイケル・リスポリ、キーリー・レフコヴィッツ、エミリー・ラザーファード、ラリー・ハンキン、トニー・プラナ、ピーター・ストーメア、ウラジミール・クリチコ
(あらすじ)
マイアミで暮らすダニエル(マーク・ウォールバーグ)は、筋トレだけが生きがいの冴えないスポーツジムのトレーナー。そんな自分の人生に嫌気が差したダニエルは、ジムの常連客である裕福なビジネスマンの誘拐を企む。同僚のエイドリアン(アンソニー・マッキー)や前科者のポール(ドウェイン・ジョンソン)らと組んで計画を実行に移し、なんとか大金を奪うことに成功したダニエルだったが、そんな彼らの前に秘密捜査官が現われ……。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
95点
※基本的にBlu-rayやDVDで鑑賞した映画は感想をまとめて書いているんですが、この「ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金」には書きたいことがいろいろあったので、単独の記事として残しておきますね。
「マッスル・アンド・フィットネス日本版 2013年6月号」にこの映画関連のマーク・ウォルバーグとドウェイン・ジョンソン(a.k.a.ロック様)のインタビューが載っていて、ずっと観たかったんですよ。だから、日本では劇場公開されずにDVDスルーが決定したのは心底残念でしたが、気を取り直してBlu-rayを予約。3月26日、RHYMESTERの「KING OF STAGE VOL.10 ~ダーティーサイエンス RELEASE TOUR 2013~」と同時に届いたので、RHYMESTERのBlu-rayを堪能した2日後に観たんですけどね、予想外に怖い映画でしたな… (`Δ´;) ヌゥ
ちなみにRHYMESTERのBlu-rayも超オススメ! いつか記事を書かねば…。
「マッスル・アンド・フィットネス日本版 2013年6月号」の記事は10ページもあったんですけど、詳しいあらすじが書かれていなくて。「フロリダのボディビルダーのグループによる強盗、誘拐の実話をベースにした、アクション・ブラックコメディ」という記述しかなかったんですよ。で、実際に観たら、凄まじいほどバカバカしい犯罪描写に笑いながらドン引きしたというか。「ボディビル誌的には、あまり触れたくない事件なんだろうなぁ… (・ω・;)」ってのは、うがった見方でしょうか。
爆発やらアクションやら残虐描写やらオッパイやらと、サービス精神は満点だったものの、見終わった後の爽快感はゼロ。こちらの記事に書かれているように、まさに“ボディビル版「ファーゴ」”って印象でしたよ(邦画で例えると“マッチョ版「凶悪」”って感じかな)。“超バカでブラックな犯罪コメディ”なので、人によってかなり好き嫌いが分かれるんじゃないかしらん。
「ファーゴ」はこんな映画です↓ 「本当の話」というのはウソなので気を付けて!
まず、物語を超簡単に書くと、自己啓発セミナーで「俺はヤリ手(Doer)だッ!ヽ(`Д´)ノ」と目覚めたジムトレーナーのダニエル(マーク・ウォールバーグ)が、自分のクライアントである金持ちヴィクター(トニー・シャルーブ)の財産を奪う計画を立てて、同僚のエイドリアン(アンソニー・マッキー)と新入りのポール(ロック様)と実行。ヴィクターに逃げられるも、警察が彼の話を信じなかったりと、運に恵まれたりもして、なんと計画は見事成功するんですね。
ケン・チョン演じるカリスマ講師に“その気”にさせられるダニエルなのでした。やるときゃやるぜ、やってやんぜ!
ところが! ヴィクターに依頼された私立探偵エド(エド・ハリス)が捜査を始める中、ポールとエイドリアンの金が尽きたこともあって、3人で今度はポルノ王フランク(マイケル・リスポリ)から金を奪おうとしたところ、フランクとその恋人(キーリー・レフコヴィッツ)を間違って殺害してしまって…。その結果、すべての犯行が発覚。逮捕されると、ポールは他の2人を売って懲役15年になり、残りの2人は死刑判決が確定するも、ダニエルは「だが諦めない」「休んでベンチに戻ってくる」と前向きな感じのまま終了。ラスト、モデルになった人たちの写真が出て来てから、エンドクレジットが流れてましたよ。
非常に渋かった私立探偵エド。最後の「最も重い罪は問われなかった。“バカだったこと”だ」って台詞には笑いました。
とにかく主人公のボディビルダー3人は、見た目はマッチョでカッコ良いものの、底抜けのバカというか、“筋肉バカ”という言葉がこれほど相応しいキャラたちもなかなかいないレベルでして。まさに「大男総身に知恵が回りかね」という言葉がピッタリなんですけど(僕も警察学校の教官によく言われました (o^-')b ワスレタイ!)、そんな人たちが適当に計画した犯罪が意外と成功しちゃったりするから、バカバカしくて笑いながらも非常に恐ろしかったのです。
ヤク中野郎ポール。手に入れた金をすべてドラッグに使ってしまうダメ人間なのです。
エイドリアンは鍛えるためなら母乳も飲む男。「キャプテン・アメリカ」の続編ではヒーローなのに…。
特に、財産を奪われたヴィクターが、いくらイヤな奴だったり、その証言が「ニンジャ姿のボディビルダーに誘拐された」と現実離れしていたとしても、警察がまったく相手にしてくれなかったってのはマジで怖い(しかもダニエルたちは逃亡せず、そのまま同じ街に住んでいたのに!)。「事実は小説よりも奇なり」なんて言葉があるように、「こんな実話、あるんだなぁ… (・ω・;) ウーン」と感心しちゃいました。元になった事件の詳細を書いた本とかあったら、スゲー読みたかったり。
ニンジャ装束のエイドリアンに襲われるヴィクター。本当のことを話したのに、信じてもらえないとは…。
「死体の指紋を消すために“切断した手”を屋外でバーベキューのように焼いた」のも実話というね。スゴイな!
でね、非常に考えさせられたのが、「筋肉ってなんだろう」ということ。大きく肥大した筋肉や絞られた肉体ってのは、力や節制の象徴であり、ある意味、現代の“成功者の証明”の1つでもあって。某小説家、某ミュージシャン、某お笑い芸人と、それぞれの分野で確固たる地位を築いた人ですら求めるほどですから、世の中にはわざわざジムに通って、筋トレに励む人が大量に存在するのも当たり前なワケですが、しかし。
「ステロイド合衆国 ~スポーツ大国の副作用~」なんてドキュメンタリーがありましたけど、よくよく考えれば、人間、多少健康であれば良いというか、そうまでして筋肉を肥大させる必要はないじゃないですか、やっぱり。「鬱の時は体を動かすことが一番」なんて言いますが、逆に筋トレって「小さい成功を得ることで何かから“逃避”する」的な側面もあるんじゃないか。主人公たちの暴走にはそういう要素も…って、なんだか難しくて知恵熱が出て来ました… (´Д`;) モウダメデス
「ステロイド合衆国」の動画を貼っておきますね↓
ううむ、何だか投げっぱなしな文章になっちゃって申し訳ありませんけど、あまりのバカバカしさに笑いつつも、非常に恐ろしくて考えさせられる実録犯罪映画でしたよ。僕的にはマイケル・ベイ監督作の中で一番好きな作品になりました。主人公たちを演じた3人はしっかり“バカ”に見えて最高だったんですが、全員、アクションができる人たちなのでね、今度はぜひゴリゴリのアクション映画で共演してほしいですな~ (´∀`) オシマイ
コーエン兄弟監督作。面白いけど、非常にイヤ~な映画だと思っております。
アメリカのステロイド事情&マッチョ信仰についてのドキュメンタリー。面白いです。
ボディビル業界を描いた伝説のドキュメンタリー。大好きです。
マーク・ウォールバーグとロック様のインタビューが載っている雑誌でございます。
ボディビル業界を取材したスポーツノンフィクション。非常にタメになりました。
原題:Pain & Gain
2013/アメリカ 上映時間129分
監督・製作:マイケル・ベイ
製作:ドナルド・デ・ライン、イアン・ブライス
製作総指揮:マシュー・コーハン、ウェンディ・ジャフェット
原作:ピート・コリンズ
脚本:クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
撮影:ベン・セレシン
美術:ジェフリー・ビークロフト
衣装:デボラ・L・スコット
編集:ジョエル・ネグロン、トーマス・A・マルドゥーン
音楽:スティーブ・ジャブロンスキー
出演:マーク・ウォールバーグ、ドウェイン・ジョンソン、アンソニー・マッキー、トニー・シャルーブ、エド・ハリス、ロブ・コードリー、バール・パリー、レベル・ウィルソン、ケン・チョン、マイケル・リスポリ、キーリー・レフコヴィッツ、エミリー・ラザーファード、ラリー・ハンキン、トニー・プラナ、ピーター・ストーメア、ウラジミール・クリチコ
(あらすじ)
マイアミで暮らすダニエル(マーク・ウォールバーグ)は、筋トレだけが生きがいの冴えないスポーツジムのトレーナー。そんな自分の人生に嫌気が差したダニエルは、ジムの常連客である裕福なビジネスマンの誘拐を企む。同僚のエイドリアン(アンソニー・マッキー)や前科者のポール(ドウェイン・ジョンソン)らと組んで計画を実行に移し、なんとか大金を奪うことに成功したダニエルだったが、そんな彼らの前に秘密捜査官が現われ……。(以上、映画.comより)
予告編はこんな感じ↓
95点
※基本的にBlu-rayやDVDで鑑賞した映画は感想をまとめて書いているんですが、この「ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金」には書きたいことがいろいろあったので、単独の記事として残しておきますね。
「マッスル・アンド・フィットネス日本版 2013年6月号」にこの映画関連のマーク・ウォルバーグとドウェイン・ジョンソン(a.k.a.ロック様)のインタビューが載っていて、ずっと観たかったんですよ。だから、日本では劇場公開されずにDVDスルーが決定したのは心底残念でしたが、気を取り直してBlu-rayを予約。3月26日、RHYMESTERの「KING OF STAGE VOL.10 ~ダーティーサイエンス RELEASE TOUR 2013~」と同時に届いたので、RHYMESTERのBlu-rayを堪能した2日後に観たんですけどね、予想外に怖い映画でしたな… (`Δ´;) ヌゥ
ちなみにRHYMESTERのBlu-rayも超オススメ! いつか記事を書かねば…。
「マッスル・アンド・フィットネス日本版 2013年6月号」の記事は10ページもあったんですけど、詳しいあらすじが書かれていなくて。「フロリダのボディビルダーのグループによる強盗、誘拐の実話をベースにした、アクション・ブラックコメディ」という記述しかなかったんですよ。で、実際に観たら、凄まじいほどバカバカしい犯罪描写に笑いながらドン引きしたというか。「ボディビル誌的には、あまり触れたくない事件なんだろうなぁ… (・ω・;)」ってのは、うがった見方でしょうか。
爆発やらアクションやら残虐描写やらオッパイやらと、サービス精神は満点だったものの、見終わった後の爽快感はゼロ。こちらの記事に書かれているように、まさに“ボディビル版「ファーゴ」”って印象でしたよ(邦画で例えると“マッチョ版「凶悪」”って感じかな)。“超バカでブラックな犯罪コメディ”なので、人によってかなり好き嫌いが分かれるんじゃないかしらん。
「ファーゴ」はこんな映画です↓ 「本当の話」というのはウソなので気を付けて!
まず、物語を超簡単に書くと、自己啓発セミナーで「俺はヤリ手(Doer)だッ!ヽ(`Д´)ノ」と目覚めたジムトレーナーのダニエル(マーク・ウォールバーグ)が、自分のクライアントである金持ちヴィクター(トニー・シャルーブ)の財産を奪う計画を立てて、同僚のエイドリアン(アンソニー・マッキー)と新入りのポール(ロック様)と実行。ヴィクターに逃げられるも、警察が彼の話を信じなかったりと、運に恵まれたりもして、なんと計画は見事成功するんですね。
ケン・チョン演じるカリスマ講師に“その気”にさせられるダニエルなのでした。やるときゃやるぜ、やってやんぜ!
ところが! ヴィクターに依頼された私立探偵エド(エド・ハリス)が捜査を始める中、ポールとエイドリアンの金が尽きたこともあって、3人で今度はポルノ王フランク(マイケル・リスポリ)から金を奪おうとしたところ、フランクとその恋人(キーリー・レフコヴィッツ)を間違って殺害してしまって…。その結果、すべての犯行が発覚。逮捕されると、ポールは他の2人を売って懲役15年になり、残りの2人は死刑判決が確定するも、ダニエルは「だが諦めない」「休んでベンチに戻ってくる」と前向きな感じのまま終了。ラスト、モデルになった人たちの写真が出て来てから、エンドクレジットが流れてましたよ。
非常に渋かった私立探偵エド。最後の「最も重い罪は問われなかった。“バカだったこと”だ」って台詞には笑いました。
とにかく主人公のボディビルダー3人は、見た目はマッチョでカッコ良いものの、底抜けのバカというか、“筋肉バカ”という言葉がこれほど相応しいキャラたちもなかなかいないレベルでして。まさに「大男総身に知恵が回りかね」という言葉がピッタリなんですけど(僕も警察学校の教官によく言われました (o^-')b ワスレタイ!)、そんな人たちが適当に計画した犯罪が意外と成功しちゃったりするから、バカバカしくて笑いながらも非常に恐ろしかったのです。
ヤク中野郎ポール。手に入れた金をすべてドラッグに使ってしまうダメ人間なのです。
エイドリアンは鍛えるためなら母乳も飲む男。「キャプテン・アメリカ」の続編ではヒーローなのに…。
特に、財産を奪われたヴィクターが、いくらイヤな奴だったり、その証言が「ニンジャ姿のボディビルダーに誘拐された」と現実離れしていたとしても、警察がまったく相手にしてくれなかったってのはマジで怖い(しかもダニエルたちは逃亡せず、そのまま同じ街に住んでいたのに!)。「事実は小説よりも奇なり」なんて言葉があるように、「こんな実話、あるんだなぁ… (・ω・;) ウーン」と感心しちゃいました。元になった事件の詳細を書いた本とかあったら、スゲー読みたかったり。
ニンジャ装束のエイドリアンに襲われるヴィクター。本当のことを話したのに、信じてもらえないとは…。
「死体の指紋を消すために“切断した手”を屋外でバーベキューのように焼いた」のも実話というね。スゴイな!
でね、非常に考えさせられたのが、「筋肉ってなんだろう」ということ。大きく肥大した筋肉や絞られた肉体ってのは、力や節制の象徴であり、ある意味、現代の“成功者の証明”の1つでもあって。某小説家、某ミュージシャン、某お笑い芸人と、それぞれの分野で確固たる地位を築いた人ですら求めるほどですから、世の中にはわざわざジムに通って、筋トレに励む人が大量に存在するのも当たり前なワケですが、しかし。
「ステロイド合衆国 ~スポーツ大国の副作用~」なんてドキュメンタリーがありましたけど、よくよく考えれば、人間、多少健康であれば良いというか、そうまでして筋肉を肥大させる必要はないじゃないですか、やっぱり。「鬱の時は体を動かすことが一番」なんて言いますが、逆に筋トレって「小さい成功を得ることで何かから“逃避”する」的な側面もあるんじゃないか。主人公たちの暴走にはそういう要素も…って、なんだか難しくて知恵熱が出て来ました… (´Д`;) モウダメデス
「ステロイド合衆国」の動画を貼っておきますね↓
ううむ、何だか投げっぱなしな文章になっちゃって申し訳ありませんけど、あまりのバカバカしさに笑いつつも、非常に恐ろしくて考えさせられる実録犯罪映画でしたよ。僕的にはマイケル・ベイ監督作の中で一番好きな作品になりました。主人公たちを演じた3人はしっかり“バカ”に見えて最高だったんですが、全員、アクションができる人たちなのでね、今度はぜひゴリゴリのアクション映画で共演してほしいですな~ (´∀`) オシマイ
コーエン兄弟監督作。面白いけど、非常にイヤ~な映画だと思っております。
アメリカのステロイド事情&マッチョ信仰についてのドキュメンタリー。面白いです。
ボディビル業界を描いた伝説のドキュメンタリー。大好きです。
マーク・ウォールバーグとロック様のインタビューが載っている雑誌でございます。
ボディビル業界を取材したスポーツノンフィクション。非常にタメになりました。