MIA ミア(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

MIA ミア(ネタバレ)

MIA ミア

MIA ミア

原題:Born of War
2013/イギリス 上映時間108分
監督・原案・編集:ビッキー・ジューソン
製作:ルパート・ウィテカー
製作総指揮:ミック・サウスワース、マーティン・マッケイブ、ジュリア・バーディン
原案:ビッキー・ジューソン、ルパート・ウィテカー
脚本:アラン・ハートフィールド
撮影:マルテ・ローゼンフェルト
音楽ジェームズ・マクウィリアム、アダム・スキナー、ダン・スキナー
アクション演出:ジョーイ・アンサー
スタント・コーディネーター:グレン・マークス
出演:ソフィア・ブラック=デリア、ジェームズ・フレイン、リディア・レオナルド、フィリップ・アルディッティ、ジョーイ・アンサー、マイケル・ブランドン、オリビア・ジューソン、ジェイド・ハドソン
パンフレット:★★(700円/値段の割に薄い…)
(あらすじ)
オックスフォード大学の女子学生ミア(ソフィア・ブラック=デリア)は、ある日、家に現れた3人組に両親を殺害される。命からがら逃げ出したミアと10歳の妹は英国情報局MI:6に保護され、母が過去のある出来事が理由でアフガニスタンのテロ組織に命を奪われたこと、娘である自身も命を狙われていることを知る。妹を守り、両親の復讐のため戦うことを決心したミアは、プロの傭兵から戦闘術を学び、アフガニスタンへ向かう。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




25点


※今回の記事は、この映画が好きな人は不快になる怖れがあるので、気をつけて!

今日は「エンダーのゲーム」の感想を更新する予定だったんですが、今週の金曜日(2/14)で都内の公開が終わってしまうので、こちらをアップしておきますね。今年の1/31&2/1って、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」とか「アメリカン・ハッスル」とか「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とか「ザ・イースト」とか「新しき世界」とか「KILLERS/キラーズ」とか、「ラッシュ/プライドと友情」の先行上映も含めると、話題作が一気に公開されているんですよね。

そんな中、なぜ僕が前売り券を買ってまで、予告編すら観ていなかった「MIA ミア」の上映を楽しみにしていたのかというと、「あまり注目されていないB級アクション映画を観たら、意外とスゲー良かった!ヘ(゚∀゚*)ノ」的な“掘り出し物”幻想があってーー。“女の子が暗殺者になる”系の映画は嫌いじゃないし、何よりも「わざわざこの大作ラッシュの時期に公開をぶつけるなんて、配給会社は相当な自信があるとみた! m9・∀・) ビシッ」と勝手に思い込んでね。先週の土曜日(超大雪の日)、新宿ミラノ3で観てきたんですが…。「なんで日本公開したの!? (゚д゚;) ナゼ?」と強く思ったり。


2/8は映画を4本観たんですが、3本目がこの作品でした。観客は3人。
新宿ミラノ3


一応、良いところはあるんです。まず、主人公のミアを演じたソフィア・ブラック=デリアはスゲー可愛い!ヽ(`Д´)ノ 雰囲気がどことなく若いころのアリシア・シルバーストーンっぽくて超タイプというか。あと、アクションを頑張ってこなしてるんですけど、血まみれ&傷だらけになるビジュアルはなかなかキュートで、ハッキリ言って抱かれても良かったです(なぜか受け身)。それと、相棒の傭兵サイモン役のジェームズ・フレインも、雰囲気がなんとなく若いころのエリック・ロバーツっぽくて超タイプというか(アウトな文章)。今まで出演作を観ても意識したことはありませんでしたが、今後はちょっとチェックしようかと思いましたよ。


ソフィア・ブラック=デリア、肌を露出するシーンもあって、少しドキドキしました… (〃∇〃) ウフフ
ミア(ソフィア・ブラック=デリア)

傭兵を演じたジェームズ・フレインも悪くなかったですな。
傭兵サイモン(ジェームズ・フレイン)


物語自体もなかなか面白かったです。アフガニスタンのテロリスト・カリド(フィリップ・アルディッティ)が敵かと思いきや、実は“娘想いのお父さん”でして。MI6のオリビア(リディア・レオナルド)がテロリストのアタル(ジョーイ・アンサー)と組んで石油利権で大儲けするために、ミアを利用してカリドを暗殺しようとしていた…という展開は良かったのではないでしょうか。「傭兵から“耳の後ろの急所”を習った後、ミアが何度となくそこを触る→復讐を決意している」という演出も好きでしたね~。いくつかの爆破シーンも迫力があったと思います。

だがしかし! スゲー残念なことに、それ以外の要素が全然ダメだったりして…。一番酷かったのは編集で、「あれ、シーンを見逃した?Σ(゚д゚;)」って気持ちになるほど、場面のつなぎ方が乱暴なんですよ。例えば序盤、襲撃してきたアタルをミアがガスコンロに押し付けて顔を焼くシーンがあるんですが、焼いている途中で急に他の家に助けを求める場面に切り替わるから、「他の奴らの妨害も受けずに、どうやってそこまで移動したの?」って違和感を覚えちゃって…。そんなシーンが目白押しなんです。

それと、アクション演出もキツイ感じ。ソフィア・ブラック=デリア本人がやることの”萌え”はあるものの、攻撃のすべてが“ガキの一撃”にしか見えない&モッサリ気味なのに、テロリストたちがやたらとモタついて手間取るから、結構イライラしました。今どきのアクション映画に出てくる襲撃者としては最低レベルじゃないですかね(つーか、ラスボス格のアタルが直接ミアを拉致しに来ていたのもなんだかなぁ)。

中盤に傭兵から戦闘テクニックの手ほどきを受けるシーンはあるし(期間は短め)、オックスフォード大学在籍だから超天才なのかもしれませんが、後半、戦闘力が飛躍的に向上するのも微妙でした。いくら“戦士の娘”だからといって、施設にスムースに潜入して、見張りの兵士を音も立てずに暗殺したのはビックリしたというか(しかも初めて人間を殺した戸惑いはゼロ)、もう少し“強さの説得力”が増す描写を入れるべきなんじゃないかなぁ。

その他、まったく土地勘のないアフガニスタンを平気でウロウロしたりとか、襲撃された場所にノコノコと戻ったりとか、ミアが閉じ込められた部屋が数度の体当たりで脱出できる程度の作りだったりとか、オリビアに背中から2発撃たれたサイモンがちゃっかり生き残ったりとか、ミアと妹が再会するシーンが鉄柵越しだったりとか(直接抱き合う方が良くない?)、全編がとにかく雑でして。適当に作ったテレビ向けアクションドラマのダイジェストを観たような印象でした。

一応、話のオチを書いておくと、ミアがジェット機で逃げようとするオリビアをタイマンで倒して、事件は解決。妹と再会して、2人でサイモンのカナダの家に向かって、サイモンが迎えに行くところで終了してました。ちなみにエンドクレジット直前に「デイヴィッド・シンクレア・ウィテカーに捧ぐ」なんてテロップが出てまして、製作のルパート・ウィテカーの近親者とかで不幸があったりしたのかもしれませんが、「これを捧げても… (´・ω・`)」って思っちゃったのは僕だけでしょうか…。

ってことで、なんでこのレベルの作品をわざわざ日本で劇場公開したのか…。前述したように好きなところはあるものの、時間とお金を無駄にした気持ちの方が強いというか。今まで“掘り出し物”幻想に突き動かされて“この手の映画”を観てきましたが、1年に観る新作映画の本数を絞っている現在、自分の姿勢をちょっと考え直そうと思います。まぁ、テレビで流れたのを観る分には意外と楽しめるような気はしますけど、基本的にはオススメしません (・ε・) オシマイ




リュック・ベッソン監督作。こっちを観た方が全然良いです。