KILLERS/キラーズ(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

KILLERS/キラーズ(ネタバレ)

KILLERS/キラーズ

キラーズ

原題:Killers
2013/日本、インドネシア 上映時間138分
監督・原案・脚本:ティモ・ジャヤント(モー・ブラザーズ)
監督:キモ・スタンボエル(モー・ブラザーズ)
製作:千葉善紀
製作総指揮:ギャレス・エバンス
原案・脚本:牛山拓二
出演:北村一輝、オカ・アンタラ、高梨臨、ルナ・マヤ、黒川芽以、でんでん、レイ・サヘタピー
パンフレット:★★★(600円/ちょっと薄めだけど、普通な感じかなぁ…)
(あらすじ)
人を殺人の標的としてしか見ていない殺人鬼の野村(北村一輝)は、無機質な部屋で女を殺害し、その様子をインターネット上にアップする。ジャカルタでジャーナリストとして活動するバユ(オカ・アンタラ)は、偶然見つけたその動画を見てしまい、残酷さの中に漂う美しさに魅了される。そしてある日、強盗に襲われたバユは身を守るために反撃し、強盗を殺害。その死の瞬間を撮影し、ネットに投稿する。今度はその映像を見た野村がバユに共感を抱いていく。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




60点


※今回の記事は、残酷な表現や、映画とは関係のない性的な文章が書かれていたりするので、そういうのが苦手な人は気をつけて!
※今回の記事は、この映画が好きな人はイラッとする可能性が高いので、気をつけて!
※この映画に関しては、こちらの人の感想が素敵だったので、読んでみて!


「あの『ザ・レイド』の監督として知られるギャレス・エヴァンスが製作総指揮で、ティモ・ジャヤントとキモ・スタンボエルの“親友コンビ”モー・ブラザーズ監督の猟奇ノワール映画に、あの北村一輝さんが主演する!」と聞いたら、「これは応援してあげなくては!(`・ω・´) キリッ」と思いまして(って、モー・ブラザーズに思い入れはないんですけど、つい…)。「TCGメンバーズカードを持っている→テアトル系列なら火曜と金曜は1000円で観られる」にも関わらず、あえて1300円の前売り券を購入(恩着せがましい文章)。公開から2週間後ぐらいにテアトル新宿で観てきました。微妙な点が多いと思いながらも、大事なことを学んだ気がします… (´・ω・`) ウーン


テアトル新宿にやって来たぜ!
テアトル新宿

劇場ではなんと「キラーみくじ」を配ってまして。
おみくじ

「大吉」以上が出れば、サイン入りのプレスやポスターなどがもらえるのです! これはほしい!
サイン入りポスター&プレス

で、結果は「中吉」だって…。まぁ、人生なんてそんなもんさ(唐突に達観した顔で)。
中吉でした

その他、劇場入り口にはサイン入りのポスターがありまして。
サイン入りポスター

記事の切り抜きが飾ってあるのもお約束ですが…。
記事の切り抜き

壁一面に美大生による巨大アートが展示されていたのはビックリ! 結構、力が入ってますな。
壁に文字がデカデカと!

テアトル系列のお約束として、オリジナルカクテルも販売してましたよ。
カクテルも販売中


ううむ、思うところは非常にいろいろあるんですが…。まず、あらすじをなんとなく3つのパートにわけて雑に書いておくと、こんな感じだったりします↓


<日本・野村>

野村はシスコンをこじらせた連続殺人鬼シスコーンのことじゃないヨ (o^-')b ネンノタメ!)。女性をナンパ→殺害しては、その様子を映したスナッフビデオをネットにせっせと投稿してまして。インドネシアに熱心に動画を観てくれるファンがいたりして、充実した殺人ライフを送っていたある日、花屋を経営する久恵(高梨臨)と知り合うんですね。

野村役の北村一輝さん。殺人鬼役がハマってましたな。
北村一輝

で、彼女に自分の姉を重ね合わせたりして、良い雰囲気になるかと思いきや! つい空気の読めない電波発言を連発してしまったり、障害を持つ弟にスタンガンを渡していじめっ子に報復させたりしたので、久恵が激おこプンプン丸状態で家まで押しかけてきちゃって。よくよく話し合ってみると、野村は久恵が弟を殺そうとするところを目撃→同類だと思ってたみたいなんですが、当然ながらそれは残念な人にありがちな一人相撲だったのです ┐(´ー`)┌ ザンネーン

しかも、ちょうど売春婦みどり(黒川芽以)処刑のリアルタイム配信中→自分が殺人鬼&“姉のミイラ”を大事に取っておいたサイコ野郎(二重の意味で! (o^-')b ウマイ?)だということがバレちゃったので、すったもんだの挙句、殺害。野村は“姉のミイラ”を部屋ごと燃やすと、1人、旅立つのでした~。

直接的な描写はないんですけど、久恵の弟がスタンガンを片手に同級生を追うシーンは好きでしたよ。
背後からスタンガン!



<インドネシア・バユ>

インドネシアのジャーナリスト・バユは、権力者ダルマ(レイ・サヘタピー/『ザ・レイド』で面倒くさいことをダラダラと話すラスボスの人)の不正を追ったら、罠にはめられてしまった過去がありまして。イライラしちゃうので、自分から妻(ルナ・マヤ)&娘と別居してみたら、ハマってしまったのが、怪しい動画サイトに投稿されるスナッフビデオだったのです(配信者は野村)。

バユを演じたのはオカ・アンタラ。インドネシアを代表する俳優の1人だとか。
オカ・アンタラ

そんなある日、ジャカルタで強盗に遭った際、バユったら必死に反撃して犯人どもを殺したんですが、その時の様子を携帯で撮影してアップしたら、ネットを通じて野村から褒められたから上機嫌ですよ。強盗たちから拳銃をゲットして“男心”に火が点いてしまったこともあり、気分はすっかり「パニッシャー」自分を陥れた権力者ダルマを私的に制裁すべく、まずは側近のクズ弁護士を火あぶりにするのです。

このクズ弁護士、実はチャイルド・マレスターなので、焼き殺される場面は気分爽快でした ヘ(゚∀゚*)ノ ザマァ
クソ弁護士を焼き殺しました

だがしかし! 所詮は文系ジャーナリスト。ダルマを暗殺すべく、ほぼノープラン状態で宿泊先のホテルを襲撃してみれば、手違いでダルマの息子を殺害しちゃって…。何とか追っ手から逃れるも、自分の無力さ&無能さを思い知り、「もうこんな思いはコリゴリだYO!ヽ(´Д`;)ノ」なんて一気にションボリ状態に。動画サイトを覗いてみれば、野村がリアルタイムで殺人を配信してたものの、全然乗れなくてね。「愛する妻と娘とやり直すッス!(`・ω・´) キリッ」と改心したんですが…。



<インドネシア・野村VSバユ>

バユにハッピーエンドは許されない。勝手に自分の同類認定をした野村がジャカルタまで押しかけてきて妻を殺しちゃうわ、ダルマに自分と娘を拉致されるわと、自業自得にも程がある状況に追い込まれまして。廃ビルにて、息子を殺されて怒り心頭のダルマに簡単な拷問(「骨を折る」的な?)を受けた後、「お前の娘をオレの嫁にしてやる!(`∀´)」なんて言われて、海より深くゲンナリしていたところ! 野村が登場するんです。

もちろんスムースに助けてくれるわけもなく、暴力で場を支配した野村は、娘の前でバユにダルマと殺しあうことを命令。バユが野獣性を剥き出しにしてダルマを殺害すると、当然ながら娘はドン引きしちゃって… ('A`) キラワレタ で、娘を殺そうとする野村に立ち向かい、手錠を野村にかけることで、自分の体の重さを利用した“殺されながらの暗黒流れ星”を完遂! 最後は、バユの死体とともに車に落下して瀕死状態の野村を現地の子どもが携帯で撮影→野村が「カット」とつぶやいて(一応、映画冒頭と対になってる)、終わってました。

一応、「炎の転校生」の“暗黒流れ星”を貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-必殺、暗黒流れ星!



お話はこんな感じなんですけど、何が勉強になったかって、バユのエピソード。ハッキリ言って、キャラクター的にリアリティを感じないし、コイツが思いつきで行動する姿はマジ不快で、「死ねよ! ( ゚д゚)、ペッ」と思いながら観てたんですが、しかし! 終盤、自分のせいで妻が殺されたり、娘が酷い目に遭ったりする場面が本当に恐ろしい。バユ役のオカ・アンタラの演技も良くて、非常に“取り返しがつかないことをした感”がビンビン伝わってきて、良い意味で“超不快な気持ち”になったのです…。


“吹きすさぶ風”が9人の戦鬼によく似合うように、後悔先に立たずという言葉がピッタリなバユなのでした。
海より深く後悔


バユのケースは極端ですけど、何かに囚われて他を疎かにしてしまい、その結果、一番大事にしたかったものを失ってしまうなんてことは普通にあるよなぁと。唐突に自分のことを書きますと、「ブログばかり書いていて…」というのではなく! 例えば、セックスレスが3年も続くと、ハッキリ言って、性風俗的な選択も頭に浮かぶじゃないですか。ただ、そういうサービスを利用する倫理的な問題は置いとくとしても、万が一、僕経由で家族が何らかの病気に感染してしまったら目も当てられないワケで…。だから、あまり考えないようにしつつも、湧き上がる欲望に時折負けそうになるーーって、どうでも良いでガース!(゚∀゚し ナニコレ


というワケで、なんとなく貼っておきますね↓ 今、「ダメになりそうな時」かもしれません。




閑話休題。好きな場面は結構あって。バユがタクシー強盗(というか、タクシー運転手が強盗)に遭うシーンが結構怖いというか、「ここはジャカルタだぜ? ( ̄ー ̄) ニヤッ」という台詞がマジで恐ろしいというか…。最近はすっかりファンコットを通じて好印象になっていたので、気をつけねばと思いました。野村が刑事に職質されながらもみどりを車のトランクの中に押し戻すシーンも面白かったです。それと、久恵がスタンガンで反撃するシーンも、まったく予想していなかっただけに、非常にグッときましたよ(その後がガッカリでしたが)。その他、全体的に「良いビジュアルだな~」と感心するところは結構多かったですな。


なんとなく「ハイパー・ファンコット~超速ダンストラックス」の告知動画を貼っておきますね↓ オススメ!




ただ、スゲー不満だったのが、残虐描写がイマイチでして。死体を酸で溶かしたりとか、人を生きたまま焼いたりとか、好きなところもあるんですが、「ホステル」「冷たい熱帯魚」「セルビアン・フィルム」などを観てきた身からすると、R18指定にしては拉致してきた女性たちの殺し方や損壊描写が温くてね…(遠い目)。北村一輝さんの殺人鬼振りが素敵だっただけに残念というか。冒頭、拘束されて怯える女性の演技が素晴らしくて、「ああん、酷いことしないでぇ!ヽ(´Д`;)ノ」とハラハラしていたものの、いざアッサリ殺されちゃうと、「なんだ、それだけか ( ゚д゚) ヌルイ!」なんて不満を抱いてしまう不思議。人間とは嫌な生き物ですな…(知った風な口調で)。


こういうビジュアル自体は100点なんですがー。
ビジュアルは良し


バユがホテルで逃げまくるシーンも萎えました。捕まりそうで捕まらない、ギリギリのバランスを見せたかったんでしょうけど、単に敵の集団が愚鈍にしか見えなくて。「哀しき獣」でもそういうアクションがあって、それには乗れたんですけどね。もう少しで名シーンに化けた気もするので、惜しいなぁと。その他、野村が姉さん姉さん言い出したりとか、久恵とみどりを相手にしてグダグダしたりとか、バユがイライラしたりする場面は、なかなか面倒くさかったり。

ということで、グダグダと駄文を書いてきましたが、僕的には「家族が一番大事 (´・ω・`)」と気付かされて良かったです。積極的にオススメはしませんけど、現在、テアトル新宿の公開は終わっていて、ヒューマントラストシネマ渋谷での上映は今週の金曜日(3/7)までなので、気になる人は急いでね (^ε^) オシマイ




モー・ブラザーズ監督作。長編残酷ゴア・ムービーだそうです… (`Δ´;) ヌゥ



26人の監督が参加したオムニバス作品。ティモ・ジャヤント監督は「自慰で対決する話」を担当しております。



ギャレス・エヴァンス監督によるアクション映画の傑作。僕の感想はこんな感じ



キラーズ繋がりで貼っていきますね。5人の日本人監督が拳銃をテーマに撮影したオムニバス映画。未見でございます。



オリバー・ストーン監督×クエンティン・タランティーノ脚本×ウディ・ハレルソン主演作。普通に好きです。



コーエン兄弟監督×トム・ハンクス主演作。未見だけど、これは興味あるなぁ。



ヴィクター・サルヴァ監督によるスリラー。原題は「ROSEWOOD LANE」だったり。



実在の殺人鬼カップルを描いたレナード・カッスル監督作。面白そうですな。



シーン・バックレイ監督作。連続殺人鬼に関するドキュメンタリーっぽいね。



アンディ・シダリス監督によるエロティック・アクション。たぶん観ないけど、「グラマラス」という言葉は愛してる。



なんとコメディ映画だそうです。レズビアンでヴァンパイアでキラーズって、盛りだくさんだね!



安さがビンビン伝わってきますが、なんとなく頑張ってほしいです。続編もある様子。



一応、貼っておきますよ。ピンキーとキラーズ「恋の季節」の大ヒットを受けて作られたそうな。



ちなみにこの映画の原題は「Killers」だったりする…って、そういうことを言い出すとキリがないので、もうおしまい!ヽ(´Д`;)ノ