『ダーケストアワー 消滅（ネタバレ）』

ダーケストアワー消滅

原題：THE DARKEST HOUR
2011／アメリカ　上映時間90分
監督：クリス・ゴラック
製作：ティムール・ベクマンベトフ
脚本：ジョン・スペイツ
出演：エミール・ハーシュ、オリヴィア・サールビー、レイチェル・テイラー、マックス・ミンゲラ、ジョエル・キナマン、ダート・バクタデツ、ユーリ・クッシェンコ
（あらすじ）
ビジネスのチャンスをつかむためにロシアを訪れた若き企業家ショーン（エミール・ハーシュ）とベン（マックス・ミンゲラ）は、その晩突如停電に見舞われる。彼らは空から正体不明の光が地上に降り注ぎ、触れた人間が粉々になってしまうさまを目撃。その正体は地球侵略に襲来したエイリアンで、世界各国で侵略が始まっていることを知ったショーンたちは、姿なき敵に挑もうとするのだが……。（以上、シネマトゥデイより）

予告編はこんな感じ↓

70点

異星人襲来モノはなんとなく観に行っちゃうということで、シネマート六本木で観てきました。なかなか良かったです。

入り口付近にポスター＆記事の切抜きがありました。

映像系の専門学校生と大学生はワンコインで観られるキャンペーンがあったり。おのれ、オトクすぎ！ヽ(`Д´)ノﾈﾀﾏｼｲ!

なんて言うんですかね、やっぱり最終的には人間が勝つところを観たいのが人情ということで、この手の侵略系SF映画の宇宙人は「ずっと侵略を企てていた＆超技術を持っている割にはアッサリ人類に逆襲されるバカ」になりがちであり、この映画の電磁波バリア宇宙人もそんな感じではありまして。あと、主人公たちは一般人なんですけど（POVじゃない「スカイライン－征服－」って感じ）、軍人に対して妙に偉そうであり、ラスト、世界各国から「宇宙人の撃破報告」が飛び交う原潜の中で、世界地図を前にしたショーンが「人類は勝つ！(｀・ω・´)ｷﾘｯ」とドヤ顔をして終わるのは、なんか釈然としなかったりもしましたよ。原子力潜水艦は出てくるけど、戦闘機vsUFOの派手な空中戦とかはないので、振り返ると、全体的に少し地味だったとも思います。

ただ、それ以外の要素は結構好きでした (・∀・)　それなりに人間関係をちゃんと描いてたから、ビジネスクズ野郎スカイラー（ジョエル・キナマン）も含めて、仲間が死ぬシーンはどれもなかなかグッときたし（特にスカイラーが「恋人を見殺しにしたことを心底後悔→最後は自分が宇宙人を引き付けて死ぬ」シーンには涙…）。宇宙人たちの電磁波バリアを見抜いて、防衛手段や対宇宙人用の電磁砲を自作する電気技師セルゲイ（ダート・バクタデツ）も渋かったしね。さらに終盤に登場する、マトヴェイ（ユーリ・クッシェンコ）が率いる男気溢れるロシアン自警団が超カッコ良くて！　もう、「28日後…」の軍人どもに爪の垢を煎じて飲ませたいレベルというか、彼らが出てきた辺りから、若干の“愛国ムード”が漂い始めるのも嫌いじゃなかったです（部下の「ロシアの銃で殺す」発言とか好き）。

最初の襲撃で生き残る５人。モスクワをダラダラと逃げ回ります。

最終的に生き残ったのは、この２人と途中で知り合ったロシア娘だけというね…。

後半に出てくるロシア自警団。祖国LOVEなムードが愉快。

「逃げ回る→徐々に相手の性質や弱点がわかってくる→対抗策を立てる」という描写がわかりやすかったのも良かったですね～。最初は宇宙人の姿が見えなくてパニックに陥るだけだったのが、「ガラスの影に隠れる」とか「電球を使って接近を知る」など、相手の性質を利用して防衛するくだりは楽しかったですよ（まぁ、この手の映画の基本ではありますが）。

とは言いつつも、一番良かったのは“人間の粉砕描写”。生物が宇宙人のバリアに触れると、端から徐々に木っ端微塵になるのが、本当に素晴らしくて…（しみじみ）。ちょっと「宇宙戦争」の虐殺シーンを思い出しましたよ。なかなかキャッチーな殺害描写であり、これは何度でも見たかったというか。「最後は勝つ」という物語の性質上、終盤ではあまり見られなかったのが残念でしたな…（「それでも、もっと何人か犠牲になっても良かったんじゃないカナー (･ε･)」という非道な文章）。

ということで、GIFを作ってみました。好奇心旺盛な警官が餌食に！　退職して良かったよぅ… (´Д｀;) ｱﾌﾞﾅｶｯﾀ...