ヘルタースケルター(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ヘルタースケルター(ネタバレ)

ヘルタースケルター

三角絞めでつかまえて-ヘルタースケルター

2012/日本 上映時間127分
監督:蜷川実花
原作:岡崎京子
脚本:金子ありさ
音楽:上野耕路
プロデューサー: 宇田充、甘木モリオ
撮影:相馬大輔
照明:佐藤浩太
美術:小泉博康、enzo
録音:阿部茂
編集:森下博昭
スタイリスト:長瀬哲朗、篠塚奈美
ヘアメイク:冨沢ノボル
出演:沢尻エリカ、大森南朋、寺島しのぶ、綾野剛、水原希子、新井浩文、鈴木杏、寺島進、哀川翔、窪塚洋介、原田美枝子、桃井かおり
(あらすじ)
トップモデルとして芸能界の頂点に君臨し、人々の羨望(せんぼう)と嫉妬(しっと)を一身に集めるりりこ(沢尻エリカ)。だが、その人並み外れた美ぼうとスタイルは全身整形によってもたらされたものだった。そんな秘密を抱えながら弱肉強食を地でいくショウビズの世界をパワフルに渡り歩く彼女だったが、芸能界だけでなく、世間をひっくり返すような事件を引き起こし……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




70点


※今回の記事は、よくわからないけど心底くだらない文章が書かれているので、そういうのが苦手な人は気をつけて!
※今回の記事は、本当に大したことを書いていないので、しっかりした感想が読みたい人は違うブログに行った方が良いと思いますよ。


確か高校生のころ、何かのビデオを観たら、1976年製作のチャールズ・マンソンのドキュメンタリー「ヘルター・スケルター」の予告編が入ってて。僕は初めて「ヘルタースケルター(Helter Skelter )」という言葉を知って。その時は「地獄の墓堀人、ヘルター!ヽ(#`Д´)ノ ヘルター!」「暗黒の骸骨男、スケルター!ヽ(`Δ´メ)ノ スケルター!」「2人合わせてヘルタースケルター!(#・∀・)人(・∀・メ) ナカーマ」的な意味だと思って、超テンションが上がったんですが、調べてみればビートルズの有名な曲だったということで、なんとなく先走った自分が恥ずかしくなった記憶があります。


とりあえずビートルズの「Helter Skelter」を貼っておきますね↓




な~んてことは、映画の感想とは全然関係がなくて (´∀`) ダッタラカクナヨ 正直なところ、僕はカメラマンの蜷川実花さんが作り出すオサレな世界観にはまったく興味が持てないタイプであり、ましてや彼女が監督した映画を観に行くことは絶対ないと思ってたんですけど…。沢尻エリカさん(a.k.a.エリカ様)が主演で「脱ぐ」ということでね、「やはりこれは観に行かねば… (´Д`;) ハァハァ」と鼻息を荒くしながら、新宿ピカデリーに行って来ました。これはこれで良いんじゃないかな (・∀・) とりあえず短めに感想を残しておきますね。

基本的にそんなに期待してなかったのはあると思うんですけど、意外と頑張ったなぁと。恥ずかしながら、僕は今まで岡崎京子先生の漫画は一冊も読んだことがなかったんですが、映画鑑賞後に読んでみたら、これがスゲー面白くて。で、あらためて映画版はそれなりに工夫して原作を映像化したんだなぁと感心したところもあって。正直、そんなに嫌いじゃない映画でした。

う~ん、なんて言うんですかね、基本的に「※イメージ映像です (o^-')b」みたいなシーンが多いのは辟易しましたよ。それと、今年に入って「セルビアン・フィルム」とか「ムカデ人間2」とか反倫理にも程がある作品を観てしまっていたこともあって、全身整形とかドラッグ中毒を描くにしても生理的に気持ち悪い描写がないから、個人的には全然クレイジーな世界には見えなかったというか。特に終盤、エリカ様がテレビの生放送中に幻覚を見るシーンとか、この手の映画では一番大事なところだと思うんですけど、ちょっと安っぽく感じちゃったのは残念でしたよ… (´・ω・`) ションボリ


ちなみにこの手術シーンではモロに「ムカデ人間」を思い出したけど、良い子は観ちゃダメ!ヽ(`Д´)ノ
三角絞めでつかまえて-ムカデ人間を連想しました


ただ、僕的にはエリカ様の頑張りがスゲー良かったんですね。ヌードになった&ハードな濡れ場云々は、それはそれで美味しゅうございましたが、超グッときたのが「もうこんな仕事やりたくないよぉ 川ノДT)」と大泣きするシーン。あそこだけで「あら、良い女優さんね (´∀`)」と感心しました。話的には「生放送中に醜態を晒す→全身整形の過去が世間にバレる→記者会見で右目をナイフで刺す→時が経って、後輩タレントの吉川こずえ(水原希子)が『フリークスがいる』というクラブに行くと、そこには片目のエリカ様がいた」って感じで終わるんですけど、そのラストのエリカ様の存在感に満ちた堂々とした姿も「後の夏侯惇である」ってムードがして、なかなか好みだったり。


この号泣シーンは、少しもらい泣きしちゃいました (ノω・、) カワイソウ
三角絞めでつかまえて-可哀相なエリカ様...


というか、この映画で最も褒めるべきなのはりりこ=エリカ様というキャスティングですよね。ハッキリ言って、漫画という表現の中なら“主人公が大スター”という設定もスムースに飲み込みやすいと思うんですけど、実写だと誰がやっても大変じゃないですか。でも、これは勝手なイメージですけど、原作のヒロイン・りりこと同じように横暴で同じような壊れ方をしてそうなエリカ様に演じさせることで(失礼な文章)、観客にメタ的かつ下世話な興味を抱かせて、違和感をスルーさせてるというか。この点だけでも観る価値はあるような気がしました。

その他の役者さんたちも良かったですよ。桃井かおりさんが演じた事務所の社長のゲスっぷりは面白かったし、窪塚洋介さんも良い味を出してたし、寺島しのぶさんの痛々しさも好きだったし、普段はクズなキャラクターがよく似合う新井浩文さんの“信頼できるオカマ”の演技も新鮮で楽しかったです。そして、かなりどうかしてた大森南朋さんの台詞回しも、僕はバカバカしくて結構好きでしたね~。

ってことで、思った以上に愉快な映画でした。世界観というか、ビジュアルは僕の好みに合わないんですけど、画面の“作り込んでる感”は素直にスゴいと思うし、いわゆる“蜷川ワールド”が好きな人ならハマるんじゃないかしらん。エリカ様、これで完全復活できると良いですな! ヘ(゚∀゚*)ノ パンバッテ!




岡崎京子先生の名著。予想以上に面白かったです!
三角絞めでつかまえて-原作ヘルタースケルター
ヘルタースケルター (Feelコミックス)


公式ガイドブック。原作漫画との違いなどが分かりやすく載ってるそうな。
三角絞めでつかまえて-公式読本
ヘルタースケルター 映画・原作 公式ガイドブック (Feelコミックス)


蜷川実花監督による写真集。
三角絞めでつかまえて-写真集
蜷川実花写真集 ヘルタースケルター HELTER-SKELTER MIKA NINAGAWA


蜷川実花監督のデビュー作。たぶん観ることはないと思う。
三角絞めでつかまえて-さくらん
さくらん Blu-ray スペシャル・エディション


サントラも貼っておきますね。
三角絞めでつかまえて-サントラ
ヘルタースケルター・オリジナル・サウンド・トラック


かなり昔に観たチャールズ・マンソンのドキュメンタリー。すみません、全然内容を覚えておりませぬ。
三角絞めでつかまえて-ヘルタースケルター1976
ヘルター・スケルター [VHS]