ロボット(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

ロボット(ネタバレ)

ロボット

三角絞めでつかまえて-ロボット

原題:ENDHIRAN/THE ROBOT
2010/インド 上映時間139分
監督:シャンカール
製作:カラーニディ・マーラン
衣装:メアリー・ボグト
音楽:A・R・ラフマーン
編集:アントニー・ゴンサルベス
VFX:スリーニワーサン・モーハン
スタント:ユエン・ウーピン
出演:ラジニカーント、アイシュワリヤー・ラーイ、ダニー・デンゾンパ、サンターナム、カルナース
(あらすじ)
10年もの月日をかけて、バシー博士(ラジニカーント)は自分と同じ姿かたちをしたハイテク・ロボットのチッティ(ラジニカーント/二役)を開発。さまざまなトラブルを巻き起こしながらも、人間社会の規律や習慣を学んでいくチッティだったが、次第に感情が芽生えるようになる。やがて、博士の恋人サナ(アイシュワリヤー・ラーイ)に心を奪われ、強引に彼女に気持ちを伝えようとするが、それが博士の逆鱗(げきりん)に触れて解体されてしまう。博士への激しい怒りと、サナへの絶ち切れぬ思いから、チッティは殺人マシンとなって復活を果たすが……。(以上、シネマトゥデイより)

予告編はこんな感じ↓




80点


かなり前に映画秘宝で紹介されたのを読んでから、ずっと気になってましてね。新宿バルト9で観て来ました。かなり楽しかったです (・∀・)


劇場には、こんな展示がありました。
$三角絞めでつかまえて-バルト9の展示


ラジニカーントといえば、「ムトゥ 踊るマハラジャ」が話題になった時、劇場に行ってそれなりに楽しんだけど、その後、他の作品を追うほどはハマらなくて。で、今回、15年振りに彼の主演作を観たワケですが、とりあえずオープニングにデカデカと「SUPER STAR RAJNI」の文字が出た時は、「今も大スターなんだなぁ」と少しうれしくなりました。


60歳を越えた今でもスーパースターとして現役だとは…。スゴイとしか言いようがないですな。
三角絞めでつかまえて-オープニング


物語はよくある“フランケンシュタインモノ”でして。超適当に流れを書いておくと、「博士が高性能ロボット・チッティを作る→有能だけど人の気持ちが分からないので、さらに感情を持たせる→博士の恋人サナに恋をしてしまい、暴走→怒った博士が破壊→悪の教授が復活させると、チッティは破壊活動を開始→なんだかんだあった挙げ句、博士がチッティを止めることに成功→改心したチッティは自らを処分→2030年、博物館に展示されている姿が映って終了」って感じ。そんな話に、小学生レベルの脱力ギャグや歌&踊り、ド派手なアクションなどが大量に搭載されていて、映画が終わる頃にはすっかりお腹一杯でしたヨ (´∀`)

制作費が37億円もかかっているだけあって、劇中で二度ほど挟まれるダンスシーンのクオリティの高さ(「空に浮かぶ月の高みに達した男」といった大仰な歌詞も素敵)、カーアクションシーンの無茶なスタント振り(スゲー金かかってると思う)、クライマックスのロボット軍団のバカみたいな暴れっぷりなど(どう考えてもロボットの数が増えすぎ)、予告編を観て期待していた通りというか、本当にムチャクチャでスゴかったんですが…。僕が一番度肝を抜かれたのが、ヒロインの血を吸った蚊を探し出して謝罪させるシーン。よくあんな展開考えついたと思ったし、しかも時間も結構長いし、なんかバカバカしさを通り越して感動しましたね…(しみじみ)。


ヒロインの血を吸ったことを謝罪する蚊のランゴスキ。「なにこの展開 (゚Д゚)」と唖然としました。
三角絞めでつかまえて-謝罪するランゴスキ


その直後、サナの感謝のキス→ダンスシーン↓が始まるというね…。




あと、「人間の恥じらいの概念が分からないチッティがお風呂に入ってた少女セルビを裸のまま救助してしまう→その場から逃げ出したセルビが車に跳ねられて死んでしまう」というシーンも、「ファイナル・デスティネーション」を思わせる無情な仕上がりになってて、スゲー驚いたというか。インド映画、意外と容赦ないですな。


道路に飛び出した少女が跳ねられて即死する展開にはビックリ。
三角絞めでつかまえて-はね飛ばされるセルビ


「ファイナル・デスティネーション」のこのシーンを思い出しちゃいましたよ↓




もうね、合わない人は合わないと思うんです。全編、ツッコミ出したらキリがないというか。僕も“この映画特有のノリ”は好きなんですが、例えば、チッティがサナをさらう時の警察との銃撃戦は面白かったけど、あれじゃあ確実にサナが射殺されてるワケで、もう少し丁寧に守るシーンがあっても良かったと思うんですよ。それと物語自体も、人間に勝手に生み出されて、結局、処分されることになるチッティがあまりに可哀相すぎて、そんなには好きになれなかったり…(最後、チッティが自分で自分を解体するシーンはかなり泣いた)。

ただ、これほどまでにいろいろな要素が盛り込まれた映画もなかなかないので、とりあえず予告編を観て興味が湧いた人は劇場に行っても良いんじゃないでしょうか。ちなみにバルト9で上映されていたのは日本向けの短縮版(約39分もカットされてるそうな)で、後日、<完全版>も観に行ったんですが…それはまた別のお話 (・ε・) ナンダソリャ




ラジニカーントが日本を席巻した記念すべき作品。こちらのバージョンもスゴい値段に…(6/8現在)。
三角絞めでつかまえて-ムトゥ 踊るマハラジャ
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