キラー・エリート(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

キラー・エリート(ネタバレ)

キラー・エリート

三角絞めでつかまえて-キラー・エリート

原題:Killer Elite
2011/アメリカ 上映時間117分
監督:ゲイリー・マッケンドリー
製作:シガージョン・サイバッツォン、スティーブン・チャスマン、マイケル・ボーゲン、トニー・ウィンリー
製作総指揮:クリストファー・マップ、マシュー・ストリート、デビッド・ウィーリー、ピーター・D・グレイブス
原作:ラヌルフ・ファインズ
脚本:マット・シェアリング
撮影:サイモン・ダガン
美術:ミシェル・マクギャーエイ
編集:ジョン・ギルバート
音楽:ジョニー・クリメック、ラインホルト・ハイル
出演:ジェイソン・ステイサム、クライブ・オーウェン、ロバート・デ・ニーロ、ドミニク・パーセル、エイデン・ヤング、イボンヌ・ストラホフスキー、ベン・メンデルソーン
(あらすじ)
殺し屋稼業から足を洗ったダニー(ジェイソン・ステイサム)のもとに一通の手紙が届き、師であり相棒でもあったハンター(ロバート・デ・ニーロ)が、オマーン首長の息子3人を殺した男たちへの報復という依頼に失敗し、捕えられたことを知る。ハンターを助けるため依頼を引き継いだダニーだったが、ターゲットとなる男たちはみな、国家レベルの秘密結社「フェザー・メン」に固く守られた元SASの兵士たちだった。(以上、映画.comより)

予告編はこんな感じ↓




70点


「ジェイソン・ステイサム演じるプロの殺し屋とクライブ・オーウェン演じる元SAS(特殊部隊)兵士が対決する映画で、ロバート・デ・ニーロも出るッス!ヘ(゚∀゚*)ノ」みたいな話を聞いちゃったら、アクション映画が好きな人は確実に劇場に足を運ぶワケで、僕も新宿バルト9で観て来ました。まぁ、面白かったですヨ (・∀・) アッサリめに感想を残しておきますね。

微妙に感じたところを書くと、冒頭、デ・ニーロが「ヒート」っぽいアクションを見せるところは、僕はそんなに気が利いてるようには見えなかったです。ステイサムと組む殺し屋たちが結構頼りない感じなのも「う~ん」というか。基本的に“殺し屋軍団vsフェザー・メン(元特殊部隊軍団)”のハードバトルがもっと全面的に展開されて、「ここは俺に任せて先に行け!」的なシーンなどもあると思ってたので、結局、「ステイサムvsフェザー・メン」って感じだったのは肩透かしを食った印象。あと、裏切り者の“殺し屋斡旋業者”をデ・ニーロが「警告するだけで殺さない」という展開も超甘く感じちゃって、好きになれなかったですな(あの世界観なら、後で間違いなく報復されると思う)。


「ヒート」っぽいシーン。別にいいんですけどね。
三角絞めでつかまえて-ヒートっぽい


大体、ステイサムvsオーウェンとなると、僕も「赤勝て白勝て!ヽ(`Д´)ノ」的な心境になるワケでさ。「もう2人とも仲良くすればいいじゃない!ヽ(´Д`;)ノ ケンカヲヤメテ!」「ステイサムには彼女と幸せになってほしいのに… (ノω・、) カワイソウ」なんてハラハラしながら観てましたけど…。実際にステイサムが“ハズレの合コンに来てしまった男子が浮かべるような表情”でスカしながら((C)ギンティ小林)、「もう殺し合いはやめようぜ!?」とか言い出して、それとなくオーウェンと和解したムードになって、ステイサムが“彼女と幸せになりましたEND”を迎えるのを観ちゃうと、なぜか「茶番かよ ( ゚д゚)、ペッ」って思ったりするという不思議。ううむ、世界平和は遠いのかもしれませんな…(知った風な口調で)。


最後はこのまま話し合って終了…。僕の心境的には、もう1バトル、観たかったです。
三角絞めでつかまえて-クライマックス!


ただ、アクションシーン自体は全体的に好みでした。今どきの“手をパシパシするだけのアクション”(これもこれで好きですが)ではなく結構考えられてて、特に1回目の肉弾戦でオーウェンの目にステイサムが容赦なく指を入れたりとか、金的を狙ったりとか、手段を選ばない姿勢が超素敵(よくよく考えればオーウェンだって元特殊部隊所属なんだから、同じようにえげつない攻撃を仕掛けてほしかったけど)。投げのシーンがあるのも好みでしたね~。2回目の三つ巴バトルも、ステイサムだけ椅子に縛り付けられたまま頑張るってのが愉快で、なかなか見どころがありました。その後、椅子と一緒に外へ飛び降りるシーンもグッときましたよ。


ステイサムvsオーウェン! 純粋なタイマンシーンがこれだけなのは残念でしたな~。
三角絞めでつかまえて-なかなか良かったタイマン

椅子のままアタック! 今度は登場人物全員が椅子に縛り付けられたまま戦うアクションが観たい!(無茶振り)
三角絞めでつかまえて-椅子アタック!


それと、殺し屋たちが「事故を装って元特殊部隊隊員を暗殺していく」という展開は結構予想外だったんですけど、「メカニック」っぽくて面白かったですな(車の事故を装って殺す“ボストンブレーキ”は証拠が残りそうだけど、勿体ぶったムードがカッコ良かったからOK!)。デ・ニーロは思ったより活躍しませんでしたが、終盤、ステイサムの彼女を狙った“殺し屋斡旋業者からの刺客”をアッサリ倒すシーンはなかなか渋かったです。

ということでね、本当に「惜しい!」というか。アクション映画として普通に楽しめたんですが、なんかオーウェンの方が一枚落ちる扱いだったのは不満だし、全体的に“甘め”の雰囲気も含めて、「“ひと工夫”ほしかったカナー (・ε・)」と思った次第。ステイサムについては、かなり好感度が増したんですけどね…。まぁ、アクション好きの人ならそれなりに満足できるだろうし、銃器にもかなりこだわっているみたいなので、その手のマニアの人にもオススメかもしれませぬ。




マーク・ネヴェルダイン&ブライアン・テイラー監督×ジェイソン・ステイサム主演作。かなり好きです。
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マイケル・デイヴィス監督×クライヴ・オーウェン主演作。この映画くらいオーウェンが強かったら良かったのに…。
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マイケル・マン監督の傑作。渋いとしか言いようがない映画ですな。
三角絞めでつかまえて-ヒート
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実話が元になっているという触れ込みの原作本。読んだことはないけど、面白そうですな。
三角絞めでつかまえて-キラー・エリート原作本
キラー・エリート (ハヤカワ文庫 NV)


同名タイトルのサム・ペキンパー映画。結構好きよ。
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※「ステイサムがずっと好きでした (´∀`)」という、非常にどうでも良い備考

映画の感想は「普通に楽しめた」って感じでしたけど、なんて言うんですかね、この映画を観て、“実はステイサムのことがずっと好きだった自分”にあらためて気付きまして。僕自身もそれとなく気持ち悪いと思う内容なので、反転しないと読めないようにして書き残しておきますね。

基本的に当ブログは、そんなに「ああん、ステイサムが好き好き!ヽ(´Д`;)ノ」というムードを醸し出してなかったと思うんです(「信頼はできる男」程度)。というのは、今までは心のどこかで「まだ認めるわけにはいかん! (`Δ´)」という気持ちがあったというか。

僕はジャン=クロード・ヴァン・ダムが大好きなワケですけど、彼の凋落が始まるあたりから登場したステイサムは、小粋な良作で普通の役者として評判を高めつつ、さらにアクション俳優としての地位も順調に確立して行きましてね…。ハッキリ言って、ヴァン・ダム目線で考えると、“彼が到達したかった場所にスムースに着水した男”ということでね(一時のウェズリー・スナイプスもそうだった)。心の狭い話ですが、ヴァン・ダムに強い思い入れがある僕的には、若手アクションスターの注目株であると同時に、“なんとなく妬ましい存在”でもあったんですよ。

ただ、ステイサムの出演作をチェックしてみると、ほぼ観ている自分がいたりして。なんて言うんでしょうか、自分好みの映画を選ぶと、そこにはいつも彼がいた…。そう、ふと気が付くと、いつも彼が側にいてくれたんです。ちょっと半笑いで扱われがちなジャンル映画でも常に全力でぶつかってベストの動きを見せてくれる男…。今回、「キラー・エリート」を観ながらそのことに気付いて、「ああ、ずっと素直になれなくてキッチリ評価してなかったけど、この人は僕にとって大事な存在なのかもしれない」と。だから、今さら偉そうな態度でファンを気取るつもりはありませんけど、駅のプラットホームの反対側で見かけた時、「好きよ、あなたが… (´∀`)」と呟く程度には支持していこうと思ったり(なにこの文章)。


唐突に「美味しんぼ」のED曲だった中村由真さんの「LINE」を貼っておきますね↓




以上、自分でもどうかと思う備考でした。おしまい。