SOUL RED 松田優作(ネタバレ) | 三角絞めでつかまえて2

SOUL RED 松田優作(ネタバレ)

SOUL RED 松田優作※映画の説明などを追記しました(12/17)

三角絞めでつかまえて-松田優作

2009/日本 上映時間120分
監督:御法川修
出演:松田優作
(あらすじ)
2009年に生誕60年を迎える俳優・松田優作の歴史を紐解くプロジェクト「SOUL RED Project」の一環として製作されたドキュメンタリー。40歳の若さでこの世を去った名優・松田優作が残した肉声インタビューや直筆メモなど、貴重な資料を多数収録。実子である松田龍平と松田翔太や、浅野忠信、香川照之、仲村トオル、アンディ・ガルシアなど、多数の俳優たちが優作について熱く語る。(以上、エイガ・ドット・コムより)

予告はこんな感じ↓




50点


日本人で松田優作が嫌いな人っているんですかね? まぁ、女子にはいるかもしれませんが、男子だったら、ほぼ全員が好きなんじゃないでしょうか?(勝手な妄想) もちろん私も大好きなので、奥さんの松田美由紀さん曰く「最初で最後の公式ドキュメンタリー」である「SOUL RED 松田優作」を観てきましたよ。

で、感想は…ちょっとなぁ…。最近、結構ドキュメンタリーを観ていますが、その中でも一番つまらなかったです。美由紀さんは「優作を知らない人に知ってほしい」みたいな想いがあったみたいなんで、そう考えると仕方ない気もするんですが、知っている人からすると、全体的にヌルイんじゃないでしょうか。いや、僕なんて優作フリークを名乗るほど詳しくはないし、情熱も傾けていないので、真の優作ファンからすれば「優作が好き」だなんて言うこと自体おこがましい存在なんですが、その僕ですらヌルイと思うんだから、優作ファンたちはあまり楽しめなかったんじゃないかなぁ。

えーっと、全体的に上っ面なんですよ。なんかさ、浅野忠信さんとか宮藤官九郎さんとか嫌いじゃないけど、この映画に出す必要あるんですかね? もちろんそういう有名人が「影響を受けました」みたいなことを言うのも効果的だとは思うけど…。特にクドカンの場合はなんか青山あたりにありそうなオシャレな喫茶店みたいな場所で収録していて、そういうものに勝手に劣等感を抱く僕的には「気取りやがって!」と本当にイラッとしました。…って、言いがかりですな、すみません(涙)。

当時一緒に現場を踏んだ役者さんたちがあまり出演しないのもどうかと思うし。アンディ・ガルシアとか豪華だけど、それなら渡哲也さんとかの話も聞きたかったです。仙元誠三さんとか森田芳光さんとかの話も良かったけどさ、基本的にはみんなで「優作はスゴイ」「本当にスゴかった」って言うだけで、あまり知られざるエピソードとか出てこないので、本当につまらなかったというか。

松田兄弟のインタビューは父親への複雑な想いを感じられてかなり良かったけど、松田翔太さんが「二世だからとか言う人もいるかもしれないけど、そんなレベルで役者の道を選んだんじゃない」的なことを言っちゃうのは、若いなぁというか、ちょっと観ていて居心地が悪かったです。心ある人はそんなこと思わないし、本当に気にしていないなら、そういうことは口に出さない方が格好いいワケですから。ただ、それだけ周囲の風当たりも強いんだろうなと同情したり。あと、なぜかこの場面は手持ちカメラで撮影していて、画面がかなりグラグラするんですが、ちょっと意味が分からなかったです。個人的には台無しだと思いましたが、どうなんですかね?

僕からするとその出自とか私生活とかあの強烈な人格を形成した青春時代のエピソードとかも期待していたし、「インタビュー映像的なものがいろいろ出てくるのでは?」と思ってもいたので、本当に肩すかしを食らったというか。優作の血と肉が全然伝わってこないんですよ。入門編としても薄っぺらいのでは。それに映画の構成もあまり格好良くないです。いきなり「優作はCFにもこだわった」みたいな展開、どうなんでしょうか? しかも、それを文章で伝えるのってどうなんでしょうか? いや、別に文章で場面転換しても良いとは思うんですけど、何か中途半端に感じるんですよ。センスがあるように作っているけど、致命的にセンスがない作品に思えます。正直、テレビで十分な作品というか、10点くらいの作品じゃないでしょうか?

ただ、優作出演映画やドラマの名場面が出てくるのは、テンションが上がりました。大画面で走るジーパン! それだけで観た価値はあったのも事実。だから、厳しいことばかり書いたけど、ちょっぴりオススメです。




あの食事シーンは何度観ても面白いよなぁ。
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