「明日のデートは、いつものトオリ、青葉ドオリのあの店で待ち合わせということでいい?」

 さて、この場合の「トオリ」は平仮名で書くか漢字で書くか、ということです。

 

 添削をしていると、どちらも「通り」と書く人と「いつものトオリ」は「いつものとおり」と平仮名で書く人とに分かれますね。

 さて、「正しい日本語」の観点からはどちらがよいのでしょうか、というのが今回のお話です。

 

 

 結論から言えば、「いつものとおり」「青葉通りのあの店」と使い分けるのがいいと思います。

 

 「思います」と歯切れが悪いのは、どちらも「通り」と漢字表記しても100%間違いとまでは言い切れないからです。実際、新聞社でも取扱いはまちまちで、どちらも「通り」とする方が多いようです。もっともこれは、一字でも短い方がいいという新聞社の事情が働いているからかもしれません。

 

 ただし、公用文表記法上は「いつもの通り」と書いては駄目とされています。ですから、現役の公務員はもちろんですが、公務員試験を受けようとしている人は使い分けを覚えておいた方がよいと思います。もちろん、そうでない多くの人も、このように使い分けをしていれば、どんな場合でも自信を持って「トオリ」を書けるのでお勧めです。ということで「思います」と少し歯切れが悪くなったということです。

 

 以下は用例や根拠などの説明です。

 

 まずは書き分けする場合の用例。

 《漢字で書く例》・・・道筋の意味

   銀座通り、通り道、人通り

 《平仮名で書く例》・・・「~のように」の意味

   次のとおり、通知どおり、いつものとおり、前に言ったとおり

 

 《根拠》

   公用文の表記を統一するために内閣府が出した「公用文における漢字使用等につい  て」 という通知文書に、「○○のように」という意味で書く場合には平仮名で書くと定められています。