昨日、添削の仕事をしている際に「心より御礼申し上げます」という文章と出会いました。
そして私はこれを「心から・・・」と修正しました。
もっとも、「心より」も世間では広く使わている表現なので一旦ちゅうちょしました。それでも、添削を依頼してきた方がちょっと偉い方で、その人が出す公式の文章だったので、厳密に対応することにしました。
というのは、「より」は基本的に何かと比較する場合に用いる言葉なので、「心より~」という使い方は好ましくないのです。一方の「から」は、「時」を示す言葉に付いて「それ以後」の意味に使われたり、「場所」を示す言葉に付いて「出発点」や「通過する経路」の意味に使われたりします。 「海より山が好き」「午前9時から会議です」「恐怖から解放された」のような具合ですね。ということで、「心から」と書くのがより適切だということになるのです。
ただし、「より」にも時空間の起点を表す意味もあるので一概に誤りとまでは言えず、「心より」も100パーセント間違いとまでは言えません。だから一瞬迷ったというわけです。
「じゃあ、どっちでもいいじゃん!」
ということになりそうですが、このブログの結論としては、「心より」より「心から」と書くことをお勧めします。そうしておけば、誰に見られても恥をかくことはないからです。
また、公用文表記法では「心より」とは書かないルールになっていますから、役所に出す文章を書く際にも「心から」に書き慣れておくと失敗しないで済みます。公務員試験を受験しようとしている人はなおさら、日頃からきちんと「心から」と書けるようにしておいた方がよいと思います。