歯医者さんの豆知識:冷たいもので歯がしみませんか?原因となる「知覚過敏」を防ぐには!! | デンタルケア神谷町の独り言 φ(.. ) Deep breathing of dental care Kamiyacho

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2012年7月よりスタートしました当院ブログ!!これからも歯科の豆知識から雑学!!スタッフの小言などジャンルを問わず気まぐれに記載していきますのでどうぞよろしくお願いします(^ ^)/

カキ氷やアイスクリームを食べたら奥歯にしみて「痛い!」となったこと、ありますよね。そこで虫歯かと歯医者さんに行ったものの「異常なし」と言われた、という経験はないでしょうか。「歯が痛い」「歯にしみる」というと誰もが最初に虫歯を疑いますが、実は歯に痛みが出る原因は虫歯だけではありません。むしろ最近では、歯の痛みを訴えて来院する患者の約半分は虫歯以外が原因、という歯科医院も珍しくなくなっています。
 

歯がしみる原因No.1「知覚過敏」って?

虫歯ではないのに歯がしみる場合、まず疑わしいのは「知覚過敏」です。知覚過敏とは、歯の表面を覆うエナメル質の下にあるやわらかい組織「象牙質」が表面に出てしまい、そこに冷たいものや風など外界からの刺激が加わることで、歯にしみたり瞬間的に痛みを感じたりするというものです。虫歯との違いは痛みが瞬間的なことで、およそ次のようなことが原因で起こります。
 

<<歯周病>>

歯周病により歯茎が下がることにより、歯の根元の象牙質が出てしまうと、冷たいものや甘いものがしみることがあります。
 

<<食いしばりの癖や噛み合わせの悪さ>>

噛み合わせに問題があり、一部分だけ強く噛み合わさっている場合や、睡眠時などに無意識に食いしばりをしてしまっている場合、その部分の歯茎に負担がかかり、歯茎が痩せてしまうことがあります。結果、象牙質が露出してしまうのです。
 

<<歯がすり減る>>

毎日食べ物を噛むことにより歯は少しずつすり減ってきますが、大きくすり減ってしまった場合、エナメル質の下の象牙質が露出してしまうことがあります。噛み合わせが悪いと一部分に強い力がかかり、歯がすり減るペースが 速くなる恐れがあります。
 

治療法はあるの?

虫歯ではないとはいえ、アイスクリームや冷たいジュースを口に入れる度に、歯ブラシの度に、しみや痛みを感じるのは嫌なものです。知覚過敏の治療は、自分でできるものと歯科医院で行ってもらうものの2種類があります。
 

<<自分でできる治療>>

症状が軽い場合は、知覚過敏の原因となっている習慣を正すことが症状の改善に役立ちます。
 
・正しいブラッシング方法を実践する
歯ブラシの硬さはふつうか、ややかためのものを使う、歯と歯茎の境目には毛先を45度の角度にあてて小刻みに動かして磨くなど、正しい歯磨きを行うことで、歯や歯茎へのダメージが和らぎます。
 
・噛み合わせを改善する
マウスピースなどを使って無意識の歯ぎしりや食いしばりをなくすことで、歯への負担が軽くなります。
 
・知覚過敏用の歯磨き粉を使用する
知覚過敏を防ぐためにつくられた歯磨き粉「シュミテクト」は、歯の表面に薄いバリアを作ることで、刺激による痛みやしみを防いでくれます。こうした歯周病予防の歯磨き粉を使うことで、痛みを軽減することができます。
 

<<歯科医院で行う治療>>

・薬を塗ってもらう
露出した象牙質を薬で覆うことにより外部からの刺激を遮断する方法で、もっとも即効性が期待できます。塗る薬は歯科医院により違いますが、多くの場合フッ化物が配合された薬が使われます。場合によっては、物理的に象牙質を守りながらエナメル質の再生を促すコーティング材が使われることもあります。効果は数カ月程度であることが多いです。
 
・咬合治療で歯の咬み合わせを改善する
マウスピースを使ったかみ合わせの改善はもちろんですが、骨格や姿勢の矯正などによる根本的な咬合治療を行うことで、知覚過敏が改善する場合があります。
 
・歯周病を治療する
知覚過敏の原因が歯周病である場合、歯周病を治療することが一番の治療法です。歯茎が下がるのが止まることにより、知覚過敏が悪化するのを防ぐことができます。
 

知覚過敏にならないためにはどうすればいい?

知覚過敏に必ず効くという予防方法は ありませんが、次のようなことに気を付けることで知覚過敏の原因を遠ざけ、健康な状態を守るのに役立ちます。
 
  • 硬すぎない歯ブラシを使い、軽い力で丁寧に歯を磨く
  • 歯科医院で定期メインテナンスやクリーニングを行い、歯周病を予防する
  • エナメル質を溶かす酸の多い食べ物や飲み物を食べた直後の歯磨きは避ける
  • 歯ぎしりや食いしばりの原因となるストレスの除去に努める
 
知覚過敏をなくすには、原因を突き止め、できる限りその原因を取り除くことが基本になります。ブラッシングのし過ぎだと思っていたら、実は歯周病が原因だったなど、自分では気付かない原因が隠れていることもあるので、虫歯同様痛みを感じたら一度歯医 者さんに相談してみてはいかがでしょうか。