歯医者さんの豆知識:子供の歯を守るためにできることφ(..)メモメモ シーラントって何? | デンタルケア神谷町の独り言 φ(.. ) Deep breathing of dental care Kamiyacho

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2012年7月よりスタートしました当院ブログ!!これからも歯科の豆知識から雑学!!スタッフの小言などジャンルを問わず気まぐれに記載していきますのでどうぞよろしくお願いします(^ ^)/

子供の歯って虫歯にしたくないですよね、特に生えたての永久歯は虫歯になりやすいです!!その生えたての永久歯を虫歯から守るのにシーラントというものがあります。今日はシーラントについて勉強したいと思います。
 
☆★☆シーラントってどんなもの?☆★☆
虫歯予防が期待できるシーラント。シーラントとは、奥歯の噛む面の溝の部分にプラスチックを埋め込んでその溝から出来る虫歯を予防する方法です。ほとんどのシーラント治療は、保険で行えます。
 
☆★☆シーラントをした方がいい歯☆★☆
シーラントは、形が複雑だったり溝が深い奥歯の溝に行う処置です。前歯の裏のくぼみが深い場合も行うことがあります。それでは、どのような歯に行うのが良いのでしょうか?
 
<<生えたての奥歯の永久歯>>
特に6歳頃になると生えてくる前から6番目の歯は重要です。6歳臼歯と呼ばれ歯が生えてくる途中にも虫歯になりやすい歯です。また、生えたばかりの頃は柔らかく形も複雑で虫歯になりやすいので永久歯が生えてから早めの処置をオススメします。
 
<<生えたての永久歯の前歯>>
7,8歳になると上の前歯が生えてきます。上の前歯の裏には深い溝があります。汚れが溜まりやすく、歯ブラシも届きにくい為、シーラントをすることによって効果的に虫歯予防ができます。
 
<<奥歯の乳歯>>
乳歯の特徴でもありますが、形がぼこぼことしていて歯の溝が複雑です。歯ブラシでは、なかなか汚れを落とし切ることが出来ません。乳歯のうちから虫歯を作らないようにするためにシーラントをすると効果的です。
 
<<シーラントを行う年齢>>
シーラントにはそれぞれ適した時期があります。(※歯の生え変わりは、個人差があるので目安として下さい。)
  • 4歳~5歳 乳歯
  • 6歳 6歳臼歯
  • 7歳~8歳 前歯の裏の窪んでいる部分
  • 9歳~12歳 その後生えてくる永久歯
◎シーラントは、絶対に行わなければいけない処置ではありません。あくまでも予防で行うものですのでお子様が嫌がってまで行う必要はありません。
 
☆★☆気になるシーラントの効果☆★☆
シーラントの処置をするのならその効果を知りたいですよね。シーラントを行う歯の溝は、虫歯をもっとも作りやすい部分でもあります。その歯の溝からの虫歯を防げるだけで歯が虫歯に侵される可能性がぐっと減ります。シーラントを行った子ども91人に対して3年間継続的に観察した結果、シーラントを行なった歯で虫歯にならなかっ た歯は15.5%、反対にシーラントを行わなかった歯で虫歯になったのは46.5%という研究結果があります。虫歯予防効果では、シーラントを行った歯は、66.7%虫歯にはならないとの結果が出ています。
 
☆★☆シーラントの方法☆★☆
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実際の歯科医院でのシーラントの処置を説明したいと思います。
 
STEP1:機械でシーラントする部分を掃除する
ブラシが回転する機械で歯の表面の汚れを取り除いてキレイにします。その際歯の溝に歯石などが着いていれば超音波とお水が出る機械で落としていきます。
 
STEP2:シーラントを行う歯の周りの水分を取る
シーラントを塗る時にだ液などの水分が入ってしまうとシーラントが取れやすくなってしまいます。そうならない為にZOO(ズー)というストローのような機械をお口の中に入れて水分を吸いながら行います。
 
STEP3:シーラン トを塗る準備をする
シーラントが歯に付着しやすくなるように歯にお薬を塗ります。5~10秒ほど時間を置いて水で洗い流します。この時に洗いながしても先ほどセットしたZOOが、お水を吸ってくれるので安心です。そして、風をかけて歯を乾かします。これで、準備完了です。
 
STEP4:シーラントを塗る
いよいよシーラントを塗ります。シーラントを歯の溝に流し込みます。均一に流し込めるように先の細い器具を使って丁寧に伸ばしていきます。
 
STEP5:光で固める
シーラントを塗った後は照射器を歯に当てて固めます。
 
STEP6:確認
シーラントが、しっかり溝に入ったかを確認して終了です。
 
☆★☆シーラントの注意事項☆★☆
歯の溝からの虫歯予防には大変効果があるシーラントの注意事項を説明します。
 
<<シーラントは、取れてしまうことがある。>>
シーラントは歯の溝に薄く伸ばしています。なので物をあまり強く噛んだり歯ぎしりを行うと取れてしまうことがあります。その場合は、シーラントをまた行えば良いので心配はありせん。
 
<<歯の溝からの虫歯にのみ効果がある。>>
シーラントは、歯の溝から出来る虫歯を予防できますが、歯と歯の間 や歯と歯茎の間などの虫歯の予防は出来ません。シーラントを塗った部分のみに効果があると考えて下さい。
 
<<虫歯の歯にはシーラントは出来ません>>
虫歯になりぽっかり穴が空いてしまっている歯には、シーラントが出来ません。治療を行ってからシーラントを行います。
 
※シーラントは、歯の溝からの虫歯予防効果があります。特に生えたての永久歯には、行っておきたい処置です。これから一生使っていく歯だからこそ虫歯になる可能性を少しでも減らしてあげたいものです。最近のシーラントには、歯の再石灰化を促すフッ素が配合されているので、定期健診等で行うフッ素塗布の効果をシーラントで得る事もできます。