睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
上気道が完全に閉塞(閉じる)すると呼吸が止まってしまいます。 これが閉塞型睡眠時無呼吸症候群(SAS)と呼ばれる病気です。呼吸の停止により脳が酸素不足を感知して、呼吸を開始するために一時的な覚醒(目覚め)を即すので、窒息することはありませんが、この無呼吸状態を一晩に何百回も繰り返すことで、睡眠不足による昼間の強い眠気や、さまざまな病気を誘発する恐れがあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)の気道状態
【睡眠時の筋肉弛緩(ゆるみ)】
舌や柔口蓋(上あご奥の柔らかい粘膜)が弛緩(緩む)し、一時的に気道が閉塞され、呼吸が停止(無呼吸)してしまいます。
睡眠時無呼吸症候群の定義
一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上、または睡眠1時間あたりの無呼吸回数や低呼吸回数5回以上発生し、 そのいくつかはノンレム睡眠期(熟睡時)にも出現する。
睡眠時無呼吸症候群の主な合併症
生活環境の変化により日本国内でも約200万人以上の潜在的な患者が存在し、今後も更に増加傾向にあるとも言われている病気なので、早期の専門医師による受診・検査をお勧めいたします。 |
睡眠時無呼吸症候群の治療について
専門医師から睡眠時無呼吸症候群と診断された場合は、その症状により軽度、中度、重度と分類され、 その後患者さんにあった治療方法が決定します。
1.CPAP治療(持続陽圧呼吸療法)
頭部ベルトを固定元として鼻にマスクを装着し、睡眠中ポータブルコンプレッサーにより加圧された空気を鼻から気道へ送りこみます。 治療効果が高く、条件が満たされれば保険適用となります。(保険が適用できるか否かについては、専門医療機関にご相談ください)
2.口腔内装置(マウスピース)による治療
※ 口腔内装置は症状によって使用できない場合もあります。詳しくは専門医療機関にご相談ください。ソムノデントMASは保険対象外となります。ソムノデントMASは、上下顎分離型の睡眠時無呼吸症候群治療用の口腔内装置です。患者さん個々の歯列にあわせてカスタムメイドされた装置で、 上下歯列にフィットするプレート部分とその形状で特許を取得した独自のウィング部分で構成され、 装着時の顎位の動きを規制しながらも、患者さんが自由に口をあけるこことができるように設計されています。 上顎臼歯部には顎位置を微調整するためのスクリューが装備され、装着後の調整も簡単におこなうことができます。
<<気道の閉塞を防止>>
装置の両側に付与されたウィング部で睡眠中の下顎の動きを規制し、気道の閉塞を効果的に防止することができます。
<<快適な装着感>>
上下分離型なので、装着中に口を開いたり、会話や水を飲むこと、咳やあくびも自由にできます。<<コンパクト設計>>
大きさは手のひらに乗るほどの軽量、コンパクトです。ご家庭だけでなく、出張や旅行などにも持ち運びができます。※ 上顎が無歯顎(総入れ歯)でも装着使用できます。ソムノデントMASには上顎無歯顎用としてエデンチュラスタイプ(無歯顎用)をご用意しています。
【口腔内装置ソムノデントMASと持続陽圧呼吸器CPAPの違い】
睡眠時無呼吸症候群の治療では、患者さんが装置およびその使用に慣れ、継続して適切に使用することが 治療の成功・失敗を左右するキーポイントとなります。ソムノデントMASを用いることで、 軽度から中度の患者さんに対するCPAPとの選択的治療が可能になります。
ソムノデントMAS |
CPAP |
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軽くてコンパクト |
○ |
× |
付属品が必要ない |
○ |
× |
装着中に会話やあくび、水が飲める |
○ |
× |
使用中に音がしない |
○ |
× |
電気が必要ない |
○ |
× |
ヘッドギア(固定ベルト)が必要ない |
○ |
× |
交換用部品が必要ない |
○ |
× |
睡眠中に自由な姿勢がとれる |
○ |
× |