***
9月30日から始まっている
岡山芸術交流2022に行ってきた。
岡山芸術交流は
ストライプ・インターナショナルの
元社長の石川氏が始めた芸術交流で
3年に一度のサイクルで開催されている。
最初に始まったのは2016年で
2022年の今年で3回目(のはず)。
今まで行ったことがなかったけど
チケットを持っている方に
お誘いしていただいて
初めて観に行ってきた。
岡山芸術交流の開催場所は
岡山駅か徒歩でだいたい15分ほど、
天神町、内山下、丸の内周辺の
美術館や小学校廃校などの
複数拠点に点在して開催しており
いくつかのスポットを周りながら
現代アートが鑑賞できる。
誘ってくれた方は
仕事がらみで仲よくさせてもらってる方で
なかなか通好みな隠れ家的飲食店に行って
ランチを楽しく2時間かけて食べたため
アートを見る時間が全然足りなくなった。
(料理が最高すぎたので大満足だったが)
ランチタイムのあとに
14時から17時の間で見て回れたのは
内山下小学校、林原美術館、
オリエント美術館と岡山城内。
天神山文化プラザはタイムオーバーで
見ることができなかった。
時間配分を、
もっと考えて回ればよかったな。
でも、焦りながら駆け足で回るより
心ゆくまでゆっくりと
見る方がいいかなとも思う。
内山下小学校(廃校)
奥に見えるのはシンフォニーホール。
***
所感を述べておくと…
街中の駅からも近い徒歩圏内で
こんなにも沢山の
現代アートが見れちゃうのは
なんて恵まれているのかしら?
といったところがまず第一。
どこかの美術館単独での
ごく限られた開催ではなく、
複数の文化施設を横断型で
開催されているのもいいなと思った。
普段なかなか訪れない場所にも
周遊する楽しみがある。
とくに内山下小学校は
すでに廃校になっているのだけれど
中身は小学校そのままで
廊下や中庭や教室に風情がある。
各教室ごとに作品が展示されていて
小学校を探検している気分。
音楽室、理科室、などの
部屋ごとの看板も残っていて、
ここに通っていたわけではないのに
なんだかノスタルジックになる空間。
中庭の金木犀、
校舎の前の彫刻、
校門横のサザンカ。
芸術交流とは関係ないけど
美しいもの。
沢山の現代アートを
直に見ることができたのは
素直に面白かったけれど、
とはいえ、正直な感想を言うと
どうしてこれをここに?
なぜこのテーマで?と
頭の上に「?」を乗っけたまま
考える作品もあったりした。
解説を読んでもピンとこなくて
そういう場合はなんとも
消化不良のような気持ちになる。
アーティストのことを
ある程度知っていれば作品も
すっと理解しやすいのだろうが
初めて知る作者がほとんどで
感性と共感が追いつけていない。
芸術って素直に「感じる」もの、
でも、知りたい、って思わせることも
その作品のもつ魅力だと思うから
なるべく作者の意図を、
理解したいと思っちゃうんだ。
これを言っちゃうと、
単純に好みの問題になってしまうけど
私はどちらかというと
色使いがビビッドで、
直感的にインパクトのある
そういう作品が好きみたい。
「よくわからないけど凄い!」
そういうものに惹かれる。
今回観て回った中では
いちばん印象に残ったのは
プレシャス・オコヨモンの
大きなクマの作品。
だだっぴろい小学校のプールに
レースのパンツを履いて
ピンクのリボンをつけた
でっかいクマのぬいぐるみが
空を見あげるように横たわった作品。
プレシャス・オコヨモン
『太陽が私に気づくまで私の小さな尻尾に触れている』
なんだろう、可愛いクマなんだけど
なにも着ていないテディベアより
下着やリボンをつけることで
かえってそこはかとないセクシーさが
醸し出されているのが不思議だ。
沢山他にも観たけれど
割愛。
夕方17時をまわって
鑑賞タイムオーバーになった後、
COMAコーヒーの窓辺の席で
コーヒーを一杯。
ゲイジュツの秋に
身を溶け込ませた。
***