西洋医学では、病気を「治し」ます。
たとえば、解熱鎮痛剤は強制的に熱を下げます。
利尿剤は、強制的に体内の水分を排出させます。
これに対して、漢方では、人間の体が本来持っている「自然治癒力」を賦活します。
病気を治すのではなく、病気が治るのです。
本来、人間の体は健康な状態を保とうとしています。
西洋薬では、たとえば利尿剤は体内の水分を排出させます。
仮に、脱水症状であっても、利尿薬を投与すれば、体内からさらに水分が失われます。
これに対して、漢方薬の「五苓散(ごれいさん)」は、水分を調節します。
むくみがあるようなときには、余分な水分を排出しますので、利尿剤と同じです。
しかし、身体が脱水状態にあるときには、今度は逆に水分を取り込もうとします。
これは「五苓散」が、単なる利尿剤ではなく、身体が本来持っていた水分調節機能を賦活しているからなのです。
このように「五苓散」は、むくみ、肩こり、頭痛、吐き気など水分が多すぎる状態を改善するとともに、熱中症や脱水症状など水分が不足している状態も改善するのです。