ドクターGというNHKの人気番組があります。
まだ若い研修医たちが、患者さんの様々な症状から、適切な診断を確定するという番組です。
西洋医学では、正確な診断が必要とされます。
その診断によって、その後の治療法が全く変わってしまうわけです。
ところが、漢方では、まずは患者さんの症状をみます。
原因が何であれ、症状が同じなら、同じ処方になります。
病名を確定するよりも、症状を詳しく観察することの方が大切なのです。
また、症状は病気の進行具合によっても変わってきます。
その変化も正確にとらえなければなりません。
漢方では、西洋医学のような正確な原因の追究はしません。
ただし、「現在の症状」がどういう状態かの観察に全力を注ぎます。
漢方は病気ではなく、病人を診る、といわれるゆえんです。