生理痛のひどい方、特に生理前に激しい腹痛を訴え、生理とともに軽快するような痛みのタイプには桃核承気湯という漢方薬があります。

胃腸はどちらかというと丈夫なほうだが、便秘がちであるという方は、まさに桃核承気湯の証の方です。


桃核承気湯の適応は、実証の方なので虚証の方、特に胃が弱い方は下痢になったり腹痛を起こしたりするので注意してください。


生理前からイライラしたり、怒りっぽくなったりする方は、桃核承気湯の服用でそれらの精神症状も落ち着いてくることが多いです。また肩こりなどが改善されることも多いです。


桃核承気湯を月経直前、月経中に服用すると経血量が増えることがありますので注意してください。

また、妊娠中の服用は避けてください。

経血量の増加、妊娠中は避けるというのは桂枝茯苓丸でも同様です。

逆に当帰芍薬散は妊娠中の浮腫や習慣性流産、腹痛に効果があるので、妊娠中に服用しても大丈夫ですが、妊娠されている方は必ず主治医の先生の指示に従ってください。


桃核承気湯の適用は、体質・体格が強く、のぼせ、頭痛、肩こり、耳鳴り、めまい、便秘などの症状があり(ここに挙げた症状が必ずしもすべて現れるわけではありませんが)、桂枝茯苓丸を用いる症状より一層窮迫性があるものということになっています。


よく効く漢方薬ですが、用法用量を守り、注意して服用してください。