生理痛も人によっていろいろです。

始まる前から痛む人、終わりころから痛む人、初日と次の日くらいが特に痛む人、、、

西洋薬では、痛みがあればとにかくロキソニンですが。

漢方では、それぞれの状態に応じて異なるものが使われます。

それだけ漢方の方がきめの細かい対応ができるということです。

これが2000年前にはすでに確立された技術だったわけですから驚きです。


まず比較的体力があり、体格の良い方。のぼせやすく、舌の裏の静脈がくっきりと2本黒く見える方(実証)には桂枝茯苓丸が適しています。

桂枝茯苓丸は虚証の方には不向きです(下痢をすることが多いです)

桂枝茯苓丸により、肩こり・頭痛も軽減することがあります。


桂枝茯苓丸に含まれる生薬は、桂皮、茯苓、芍薬、桃仁、牡丹皮ですが基本的には桃仁と牡丹皮による強い駆瘀血作用がメインの漢方薬です。

投与法としては、月経開始前3日くらいから一週間程度飲んでみたときにどうなのかということが販て材料になります。

なんとなくよくなった気がする、というのであればそのまま続けてください。


全然よくならないのに下痢をしたとか、どうも口に合わないとかいうのであれば、いったん服用中止です。

もう一度、証を見直して、最適の漢方薬を再度探す必要があります。


生理前になるとついイライラしてしまう人にも、桂枝茯苓丸は効果があります。

なお、実証ではない方(舌の裏の静脈がはっきり見えない方や、夏は冷たいものをどしどし飲む。:

という方は、加味逍遥散、または芍薬甘草湯を試してみてください。


実証の方が虚証の方用の漢方薬を使用してもなかなかよくならないなという程度で済みますが、虚証の方が実証の方用の漢方薬を服用すると下痢をしたりします。

ですので、実証か虚証かいまいちよくわからないというような方は、まずは加味逍遥散で様子を見るのも手です。


生理痛の原因については、子宮がん、子宮筋腫、子宮内膜症なども考えられます。

一か月服用しても一向に改善されないというような方は、ぜひ一度産婦人科の受診をお勧めします。