バーデンバーデン | 遊びをせんとや生まれけむ

遊びをせんとや生まれけむ

マジシャン紙磨呂のあまりマジックと関係ない話。
目指すは心に響くファンタジー。

幼馴染のKへ

 

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久しぶりのお手紙になる。君の奥さんがSNSにあげる写真をみているが君は相変わらず元気そうだ。そして僕も未だにマジックをして世の中を彷徨っている。

お互いが全く変わった今の状況でもたまに気にかけてくれることをとても嬉しく感じている。


 

僕はいまバーデンバーデンという土地にいる。

今週はフェスティバルの間の休暇期間ということで、人生で初のチャレンジをしてみようとこの地に足を運んだ。

ここには世界で1番豪華と言われているカジノ場がある。

この数日間の滞在中はギャンブラーとして生きると僕は決めた。

思い出してみてくれ、僕は小さい頃から賭け事が強かっただろ?

思いっきりダメ人間の発想だが、実際に今までカジノへ行ったときに負けたことがなかったので、今回初めて生計を立てられるかをチャレンジしているところだ。

今回のルールは簡単。

四日間、昼は色々と自己作業をして夜は毎日カジノへ行く。

それだけだ。

これが上手くいけば僕はそのうち城を建てるだろう。

その時は君を1番に招待してやるつもりだ。楽しみにしていてほしい。

 

といいつつも、すでにこの愚かなチャレンジをして3日経ったので、今の結果をいうと

50ユーロの負けが現状だ。城への道は遠い。

ギャンブルは辞めどきが肝心というがまさにその通りで、

初日は3万円ぐらい勝って、2日目に調子に乗ってかける基本金額をあげたら1時間経たないうちに昨日の勝ち分をを削って一気に2万円分ぐらいマイナスになってしまった。

負けると人間とは、チャレンジを辞めたいもので、

気が進まなかったがこれをやると決めてこの土地にいるので、昨日も軍資金を握りしめお城のようなカジノへ足を運んだ。気持ちはすでに敗残兵だ。

昨日もまるで勝つことなくチップが最後の2枚になったが、そこから盛り返して今の総額50ユーロの負けにまでいった。

小さな金額での一喜一憂だが、それでもドキドキはできるもので、特に正装して赤い絨毯を踏みしめつつ、豪華な屋敷に入って行くのは毎回毎回とても高揚感に包まれる。ギャンブルはオススメしないがこの体験は是非オススメしたい。


そして今から最後の勝負に行く健闘を祈ってくれ。

明日からはアヴィニヨンを目指すつもりだ。

さすがにいい加減パフォーマンスがしたくなってきた。

来週からはいよいよ出演フェスティバルが続くので、その前にアヴィニヨンでゲリラパフォーマンスをして身体に喝をいれつつ、いくつかマジックの舞台を見れたらと思う。

 

また落ち着いたら連絡する。

君の友より。

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