モラハラという言葉が一人歩きしている | トラウマから自由にするRCメソッド (株)RCM社長 高橋万紀子のブログ

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心の整理と心の外科手術専門のカウンセラー
養成もしています。

このブログに
「モラハラ 牧師」
というキーワードで検索してこられた方がいました。

へえ、と思って私も
「モラハラ 牧師」
という言葉で検索してみました。
それはそれはひどい被害に遭われた方々の
訴えが出てきました。
かわいそうに。
ただ、それはモラハラと違うのでは
ないかな、というものもありました。
もちろん、モラハラじゃないから
被害が小さいのではありません。
とんでもない犯罪もありました。
何でもかんでもモラハラにしてしまうと
モラハラ自体の問題が薄れるのではないかと
危惧しているのです。
レイプはレイプです。
モラハラじゃなくてレイプ。
だからと言ってレイプが軽いわけではありませんよね。

とんでもない牧師がいるせいで
誠実に仕事をしている牧師さんが
迷惑を被ります。
私が安易に教会に行きましょう
と薦めないのも
私自身教会で嫌な目にあった経験があるからです。

でも、モラハラとはどういうことでしょう。
モンスターペアレンツという言葉が
有名になって久しいですが、
最近は、先生の指導がひどくて
子どもが被害を受けているのに、
そのことを学校に伝えると
モンスターペアレンツと呼ばれる
ということも起こっています。

苦情を言う親=モンスターペアレンツ

ではありません。
理不尽な要求を無理やり通そうとして
迷惑行為をするのがモンスターペアレンツです。

同じように
怒りをぶつけてくるのがモラハラではありません。
できない(と思う)ことを厳しく要求してくるのも
必ずしもモラハラではありません。

モラハラは、人間の尊厳を傷つけます。
分からなければ聞きなさいと言い
分からないので聞くと
そんなことも聞かなきゃできないのか
と言います。
聞かずにやれば、なぜ相談しなかったと言われます。
何をしても非難されます。
する事なす事非難され、
こうすれば被害に遭わないという逃げ道がないのです。

何か決まった弱点にイライラされて
責められるのなら必ずしもモラハラではありません。
それなら私もあってます。
それはそれでつらいことですが
モラハラに入れない方が良いのではないかなと思います。

もうね。
それをモラハラに入れたら
発達障害で暴れまくる子にイラっとして
きつい言葉を言うのも全部モラハラですからね。
世の中ほとんど全員モラハラ加害者になっちゃいます。
私も発達障害のことを知るまで
子どもに怒っていました。
叱るでなく怒っていました。
無知で未熟でしたが、モラハラとは違うと思います。
でも子どもには悪いことをしました。

価値観の押し付けは未熟なのであって、
病的に人格を潰しにかかる
モラハラとは分けた方が良いと思います。

対処法が違うからです。

一緒くたにするのは
解決法が見えづらくなります。

モラハラじゃないからといって
傷が浅いわけではありませんよ。
問題が小さいわけでもありません。
対処法が違うので
診断を間違えると治療法も間違えると言いたいのです。

ガンとうつ病
どちらも、命に関わりますが
そして相互に関係することもありますが
ガンにはガンの治療があり
うつ病にはうつ病の治療があります。
そういうことです。

モラハラ、モラハラとその枠にはめることで
問題の中心部が見過ごされないと良いなと思い
この記事を書きました。