え??・・・スターブルック | 萬年筆グラフ 目録

 

「失調・・・何でも

寒天だ~!!!

早速 お宝を

拝見しましょう。」

 

「はい。エスターブルックなんすが

プランジャー式らしいっす。

 

ホラ この通り・・・

中芯が出てきて 押込むと

音がプシュ~って。

こりゃあ 激レアで高額査定に

もう決まりでしょ!!」

 

「それでは鑑定のほど

御願いします!!!」

 

 

「はい。残念ながら・・・

 見立て違いをなさってますねえ。

こんなに太くて短い中芯の

プランジャー式は御座いません。」

 

「次に 胴軸後ろの孔・・・

このように

孔の空いたプランジャー式ならば

吸入できませんし インキが

漏れてしまいます。

だから これはね

プランジャー式では御座いません。」

 

「では先生 コレは

一体何なのでしょうか??」

 

「はい。これは

D式なんですよ。」

 

「先生・・・D式というと

昭和30年にパイロットが作った

激レアの吸入方式でしょうか?」

 

「はい。中芯が短いのは

胴軸の前半分にゴムチューブが

内蔵されておりまして

中芯を押し込むと空気圧の変化で

ゴムが凹みます。

つまり D式は

タッチ・ダウンの変化形です。」

 

「中芯を引き出すと・・・・

 よく似ています。」

 

エスターブルック

パイロット D式

 

「首軸を抜けば・・・

この通り 同じ構造です。」

 

「先生 圧の開放は

D式と同じく 胴軸内壁の

凹みでしょうか?」

 

「仰る通り・・・

エスターブルックも

内壁の凹みで圧を開放

する仕組みです。画像で

お見せできないのが

無念に存じます。」

 

「それでは みなさん

また来週!!!」