それは13年前の出来事でした。
100坪のお店に入社した新人は9人
33坪のお店から100坪のお店に移って早3ヶ月!
8月の暑い1日だった。
その日は月に一度の新人だけの研修の日だった!
お店も混み始め、「そろそろ新人9人研修から帰ってくるからよろしく~~って」
インカム上で掛け声が流れた。
新人の1人が帰って来た。
「あれっ?一人?」
「はい」
「みんなは?」
「私先に来たので、後から来ると思います。」
「そうなんだ・・・!」
俺は思った
もしかしてこの子孤立してるかも
「今日は何の研修だった?」
「今日はですね~~・・・。」
明るく話はじめた。
そして、10分位してゾロゾロと残り8人が一緒にあらわれた
「おはようございます」
「おはようございます。研修ありがとうございました。」
孤立が気になっていたので、研修から帰って来た一年生にさりげなくきいてみることにした
「今日の研修どうだった?」
「・・・・・。」(無言)
「えっ?今日の研修なにやったの?」
「・・・・・。」
「?」
あっ一瞬で行ってないことがわかった!
「おまえ行ってないな?」
「はい」
「うそでしょ?お店営業してるよ?この時間までなにやってたの?」
「?」
こういう時って妙に勘が働く
「新人全員集めて!」
奥のスタッフルームで9人をよんだ!
「今日、会社の大切な研修が午前中あったけど、行った人?」
最初に帰って来た子が手を上げた
「じゃぁ~君は仕事に、もどってくれる」
正直!怒り浸透しすぎてクラクラしそうだった。
1人づつその場で理由を聞いた!
一人を除いて8人全員が行く気がなく、口裏を合わせて駅で時間合わせをしてきたらしい!
とんでもないことが発覚した
しかも前回もさぼったらしく常習犯だった
「お前たちみんな辞めていいよ」
「社会人になって?
もっとも大切なことは思いやりだよ。
尊敬と敬いがなかったら、商売は続かない!
お前たちが早く社会に馴染んで成長をするために今日の研修があるんだよ!それがわかっているから先輩たちは朝の掃除もお前たちの分もやるし、午前中忙しくても文句を言わずやってたよ。
お前たちの今日やったことは損得だよ。物事の判断基準が損か得で決めてるから、敬いや思いやりには絶対につながらない。しかも、おかげさまも感謝すらない人間とは一緒に働けない。今ここからいなくなってもていいよ」
言いたいことは全て言った。
ドアをでて腹をくくった。
自分の損得しか考えない人間からはチームワークは生まれないし、お客様にも気付かれる。
いまのうちに伝えてよかった。でも8人いなくなるのはキツイ・・・でも、ズルしてサボるような子はまたやるともう!いいタイミングでガツンといって辞める子は仕方ない、残る子にかけよう。
先輩たちはみんなわかってくれるよきっと!
その日
みんな残っていた
一年生全員泣きながら謝りに来た。
俺も嬉しかった
言うのつらかったけど、間違ったこと叱れないトップにはなりたくなかった。
1つ1つの過ちや失敗は恥ずかしいことではなく、お店の歴史であり、教訓になり後輩たちの道標になるなぁ~って感じた時でした
多謝