30年お世話になりました、私の声の師匠 ボイストレーナー田中晴子氏が旅立たれて、間もなく3ヶ月となります。

山口県出身。音大の声楽科を卒業後、キャンプ回りでジャズを歌う中、伝説のオーディション番組「スター誕生」第6回大会での合格を機に、1973年「おがた愛」の芸名で歌手デビューを果たすも、僅か3年で芸能界を引退。

結婚、出産、子育てを経て、引退からおよそ10年後、ボイストレーナーに転身。
表舞台から完全に身を引き、偉大なる指導者として生涯を全うされました。

ボイストレーナーである晴子さんのみを知る私が向かった先は。。。

この夏から、彼女が残して下さった5枚のシングルレコードを探し、「おがた愛」という理論と熱量、歌唱力を兼ね備えた、歌手としての晴子さんを追い求める旅が始まりました。

今回はその第5弾。
3枚目のシングルのタイトル曲となります。

これまでの晴子さんのパワフルな歌唱が全開の楽曲から一転。
ここでバラード投入!
当時のファンの方々も驚かれただろうと想像してしまう程の方向転換。
そのオーダーにも見事に応えてしまう凄さ。

雰囲気だけでは到底、歌にならない楽曲ばかりで、先の2枚はそのパワフルさに憧れも抱きながら挑戦してきましたが、この曲では歌詞やメロディの世界観から、より自身に引き寄せてみようと歌いました。

聴くと歌うとではこんなに違うものかと毎回思うのですが、実はこの曲、私にとってメロディ的には一番捉えるのが難しかったです。

どのようなディレクションがあったのか、どんな状況で、おもいで歌ったのか、当時の晴子さんにおもいも馳せながら、敬意は深まるばかりです。



【はじめての夏 (おがた 愛 トリビュート) / モモナシ】
作詞:林春生/作曲:鈴木邦彦/編曲:竜崎孝路 (1974年06月)

歌とテナーベースによる音楽ユニット「モモナシ」によるカバー曲シリーズ。上村美保子から敬愛する師匠「おがた愛」への追悼カバー第5弾。
1974年6月発売「おがた愛」3rd.シングル・タイトル曲。

【モモナシ - Momonashi - 】
 上村 美保子 [Kamimura Mihoco]:Vocal
 Jigen:Bass, Guitar, Programs