月に一度の「こどもちょきん」も始まりました。
毎月一回、小学校にやってくる農協のおばさんに
朝の会の前に全校生徒が貯金袋を渡します。

先にもらっていた貯金袋をみて
わるみぽはびっくり!

こんどはなまえが「まるみぽ」になっています。
入学式の時は「さるみぽ」でした。

どうしてまちがえられるんだろう??

その度に先生に伝えにいったり
みんなの前で変に目立つのが
わるみぽはたまらなくいやになっていました。
桃梨 上村美保子オフィシャルブログ-P1001511.jpg
「お父さん!お母さん!今すぐわたしのなまえを変えて下さい!」

「どうしたの?」
「何だ?急に??」

「わるみぽなんてなまえ、もういやです!
 まちがえられてばっかり!
 どうしてこんななまえにしたの??」


「お母さんの同級生でね~、同じ名前の人がいてね~。
 美人だし頭も良くて優秀だったからよ~。」

「??」

「出来がワルくてもミんなをポっとさせる子って
 願いを込めて付けたんだよ~。」

わるみぽはどちらのこたえも気に入りません。

「あぁーっ、まじめにこたえて下さいー。
 うぁ、ほんとうはほかにもこうほとかがあって
 なやんだりしなかったの??」


「おっ!そう言えば悩んだなぁ~。」

「えっ!ほんと!?
 じゃ今すぐそっちにして下さい!!
 うわぁ~いよっしやぁ、やったーっ。
 ねっねっ、どんななまえ?どんないみ?」

「とっても運がいい子になりますようにって
 願いが込められているぞぉ。」

「うおっ、ステキ!!
 だれかとおなじなまえとかじゃないねっ。
 それでっ、ねっ、どんな字を書くの??」

「運動場の運に子供の子で……。」

「うんどうじょうの運にこどもの子かぁ……………えっっ!?」



「運子!?!?!!」


「あっはっはっは~、いいだろ~~♪
 今すぐこっちに変えるか、っはっははぁ~。」

「いっっっいぃやぁでぇすぅぅぅーーーーっ!!
 わたし、やっぱりわるみぽがいちばんいいです!
 もうだいじょうぶですぅ、うううっ。」

「あっはっは~、そうかぁ!?
 いつでも変えていいぞぉ~。」


こうしてわるみぽの「改名の乱」はあっけなく幕を閉じました。


その夜、わるみぽは
「これからもみんなのなまえをまちがえないように
 ちゃんとおぼえる子でいよう。」
とこころにちかって、ベッドに入りました。