わるみぽのお母さんは土日もお仕事。

「おばあさんに迷惑かけずに、遊んだらちゃんと片付けしてよ!おねぇちゃんなんだから、しっかりしてね。」

お母さんはわるみぽに注意ばかりするようになり、ちょっとこわい存在になっていきました。

ちゃんと言いつけを守らないと
「この、たんちんぶー!」と言っておしりか頭をひっぱたきます。

そこへお父さんがやって来て
「あれは鬼ババァに違いないぞ、お前ら、鬼ババァと言ってみろ~」

「おにばばぁ~」

ピッシャーン!!

「ギャー痛いよぉーーー」
「ひひひっ」


週末はお父さんと過ごします。
わるみぽのお父さんはスポーツ万能、車や油絵や写真が趣味です。

最近は8ミリカメラに映写機も。
遊びに行くといつも映像を撮って、編集をして家の中で映写会を開いています。

「わるみぽ~ちょっと来い~。」

お父さんに呼ばれて部屋に行ってみると
この前行った動物園の映像が壁に映し出されていました。

「わぁーこないだの動物園だ!」

「お前、これで喋れ」
とマジックペンみたいなものを渡されました。

「!?!? お父さん、これなぁに?」
「マイク」
桃梨 上村美保子オフィシャルブログ-P1000912.jpg
それまで映写会では流れる映像の隣で
お父さんが面白おかしくお喋りをして解説をしていました。

アルバムの写真には、全ての写真に吹き出しが付けられています。

わるみぽは音声を後から入れる初試みの、記念すべき初代ナレーターに抜擢されたのです!

「やりたい~♪」

でも台本はありません…。

合図をもらったら勝手に喋れ、と言うのです。

一緒に居た弟のよい君は自分が映像に映っているのを見て大はしゃぎ。


白くまの映像です。
(合図)
「あっ、くま。くまだー。あれ?よい君だ!あれは…ワタシ?うっきゃはははは~」

「ストップ…………。マイクに向かって喋らないと!タイミングも悪い、ハイやり直し!」

わるみぽは何度やってもマイクはほったらし、動く映像に楽しくなりすぎてまともにも喋れません。

「もうお前はいい」

速攻の降板劇
マイクを取り上げたお父さんが

「動物園にやって来ました。こちら白くまです。今日は天気も良く、白くまは……」

チャンスを逃したわるみぽは、出来ないのに何だかちょっと悔しい気持ちにもなりました。


平日はおばあさん、土日はお父さんとの時間。

お父さんと遊ぶのはちょっと緊張するけど、楽しくて大好きです。