「美しい字で、字を書く楽しさを」
上蒲田書道教室です。
今日は、最近購入したこちらの本のレビューを。
基本が身につく かな書道の教科書
きっかけ
小学校の卒業生さんが「かな書道」をしたいと言ってくれました。
初めて教える身となったため、基礎をしっかり学び直したいと思ったためです。
「理論として残してくださっている先人の知恵を拝借しよう。」
ということで購入にいたりました。
内容
第1章 書く準備をする
第2章 ひらがな1字ずつで基本の書き方を身につける
第3章 短い連綿かならしい表現の基礎を学ぶ
第4章 有名な詩歌を書く
第5章 生活を彩る作品たち
第1章 書く準備をする
第1章 文具四宝について細かく説明してありました。
特に、ニロク(二六)やニハチ(二八)を書いていらっしゃる方が私の周囲にたくさんおられました。しかし、私は全然大きさが分かっていませんでした。
寝転ぶと私の身長より大きくて、すっぽり入ります(笑)
よく使う半紙から、半懐紙、扇面、うちわ、全懐紙、さらには一筆箋や便箋にいたるまで。
料紙は見ているだけでも飽きません。きれい。色んな柄の説明もありました。
目の、保養‼
ミドリの一筆箋シリーズは季節の花がほんときれいで大好き。
短冊や色紙、二六などの長尺の紙も分かりやすく写真で説明してありました。
紙がきれいで、見ているだけでも目の肥やしになります。
これが、モノクロだったり、味気ない枠線と長さの説明だったら面白くない。
良い見せ方、魅せ方だと思いました
他にも筆や墨など。墨のおろし方も分かりやすく説明してありました。
特に、初心者は第1章の「かなの線と筆づかい」
第2章の「ひらがな1字ずつで基本の書き方を身につける」が
参考になると思います。
今まで楷書しか学んでこなかった人は、うちこみをスッと入る書き方にすることへの違和感があると思います。
「なーんーでー、スッと入って、スッと終わるねん」
また、字の形について今まで硬筆で学んできた字形とは異なっていて、どの字が許容されるのか分かりづらいことがあると思います。
私、最初の頃は、苦悩の連続でした。
ずっと先生に「分からない、正解が分からない。」と言っていた記憶があります。
私と同じお悩みをお持ちの方、とても参考になる本ですよ。
第2章 ひらがな1字ずつで基本の書き方を身につける
この章、最高。
初心者の方にぜひ見てもらいたい。
古筆を拾い集めることなんて、初心者にはまずできないこと
この本では、
・お手本
・ポイント
・古筆の中から1つ写真掲載
・字母からの変化
が変わりやすく書いてあり、
字母が元にしてあることが説明してあるので
◎よい例
×失敗例
を3例ずつ挙げてもらっているため、どれが正しいのか分かりやすくなっています。
こんな感じ。
私も、かなの習い始めはどれが正しい字形なのか覚えることが苦でした。
「ぬ」とか、硬筆だったら2画目の方が上じゃないですか。
「し」とか、まっすぐ、そのあと丸くじゃないですか。
かな「へ」ってほぼ「つ」みたいに見えたりするじゃないですか。
「う」って、点が結構右側にうつじゃないですか。
「なーんーでー!」っていうことが多かったと思います。
このかな文字一覧とってもいいと思います
初心者の時に出会いたかった。
第3章 短い連綿かならしい表現の基礎を学ぶ
ちょっと慣れてきたら、第3章の連綿について学習できます。
ここから先は、ちょっと慣れてきた方向けかと思います。
第4章では配置の仕方、変体仮名についても言及されています。
第5章では作品制作についてのアイデアがたくさん。
とても系統的にまとめられていて分かりやすい本でした。
十数年前、学び始めたときに出会いたかった本です。
作品を制作する時には4,5章を参考に構成を考えたいと思います。
教室に関するお問い合わせは
気になるグッズのご紹介
全然、書道関係ないけど、
春のスカーフ祭り~
最近、骨格ウェーブはスカーフと相性がいいということで数枚購入しました(笑)
黒っぽいトップス多いから、映えていいです