中絶の記録

中絶の記録

30歳バツイチ子ナシ独身女。不倫中の彼との間にできた子どもの中絶の記録。

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手術を終えた翌朝。

今日もまた、すべて夢であってほしい、と思いながら目覚める。

 

今日は友人の結婚式のため、

駅まで行って8時過ぎの高速バスに乗らなければならない。

 

正直、結婚式に参加するような気分ではなかったが、

学生時代の大切な友人だったため欠席せずに行くことにしていた。

 

ホテルを出て、彼に駅まで送ってもらう。

これから彼はまた何時間もかけて他県の家へと帰るのだろう。

本当はまだしばらく一緒にいたかったが、

彼の車が見えなくなるまで見送ったあと、高速バスへ乗り込んだ。

 

その後、この土日は平静を装いながら、友人たちと過ごした。

 

皆に祝福され、幸せいっぱいの新郎新婦。

子どもが生まれたんだ、と嬉しそうに写真を見せてくる男友だち。

来月出産予定だという女友だち。

 

幸せそうな彼らを感じる度に、

なんで自分はこうなれないんだろう、と心の奥でぼやいた。

 

なんで自分は普通の道を歩けないんだろう。

なんで自分はこんなことになってしまったんだろう。

どこで道を間違えてしまったんだろう。

 

自分は人間として欠陥品だ、と思った。

 

自分が足りない人間だから、元旦那と離婚することになってしまった。

自分が目先の快楽に溺れたせいで、彼と不倫なんかしてしまった。

 

自分のことばかり考えているから、子どもを殺してしまった。

 

自分はいつからこんな人間になってしまったんだろう。

 

日曜日、帰りのバスの中で、いろんな事が頭をめぐった。

 

 

そういえば、この土日の間に、姉が甥と姪を連れて家に帰省している。

 

明日、姉にどんな顔で会おう。

何か聞いてくるだろうか。

親の前では聞いてこないだろうけど…。

 

その日は夜遅くに家に帰ったので、まだ小さい甥と姪を起こさないように

お風呂に入り、身も心も疲れ切った状態で眠りについた。