続き
ここで問題なのは、猟友会と認定事業者は仲が悪いという事が多い点です。
猟友会内の人間トラブルで分裂し、認定事業者を立ち上げているところも相当あります。
ハンター保険は個人では入れないので、猟友会が嫌な人は認定事業者に所属したりするのです。
狩猟登録は個人でやれば良いだけなので、猟友会会費などもかからなく、そちらに流れていく初心者さんも沢山います。
猟を教えてくれる先輩が猟友会に入っていなく、認定事業者に入っていれば、そちらの事業者に入る。
私の知り合いで例えると5分の1は猟友会に所属していません。
猟友会は趣味で狩猟をする方達の集まり。
集まりと書くとみんなで群れてるイメージですが、社会奉仕の有害鳥獣駆除、狩猟免許、登録などの手続き、狩猟免許取得の講師など行政と連携を取っている公的に近い組織なので会員は様々な人がいます。
認定事業者は比較的仲の良い方が集まってますので事業者の考え方一つで、ノーギャラでも宣伝になる事は受けるでしょうね(今回の件は知りませんよ)
この場合、私があのまま認定事業者の統括だったら…
双方と話をし、今回限りは動くとは思います。
「揉めてらっしゃるし、熊は出ているので銃所持者が動かないわけにはいかないでしょう。次回までに折り合いを付けてくださいね」との約束のもとです。
もちろん報道にも「一度限りの手助け。地元の早期解決を願う」と説明しますね。
ただ今回は、そのような報道も無いので熊駆除に対する金額交渉、危険と隣り合わせの社会貢献等に対する社会の目、見直しを測っているタイミングでの無償ボランティアは個人的にちょっと…と思いました。
出動している方も、猟友会と町の交渉中がスムーズにいくよう、肩を貸してくれているだけならいいですが。
「おまえら以外にも頼むところはあるんだ。バロー」なら嫌だなぁ。
猟友会は趣味の集まりではありますが、有益な社会貢献をしている伝統ある団体です。
歴史ある猟友会、今後も会員人数の上下はあるでしょうが、無くなることは無い組織です。
認定事業者は会社です。
長い目で見ると無くならないのか?というと本人達にも「絶対に無くならない」とは言えないのです。
私も言えなかったです。
私が先のブログに書いた「挫折」とは、そこなんです。
認定事業者の統括をしていた時に
6町村、行政の担当者、町長、村長、様々な人と交渉を重ねました。
近隣町村は農作物で潤っている地域ですが、ハンター数の激減、高齢化により、農作物被害が多大に出ていたのです。
また、猟友会は駆除費だけは懐に納めて、度重なるお願いにも駆除活動をしていない地域だったので、皆さんが頭を悩ませていました(猟友会は地域にもより様々です。会社では無いので地域の揉め事は地域で解決を、というスタンスです)
農家さんも「誰も駆除をしてくれない」と。
そこで、認定事業者として人助けしながら、お互いにメリットのあるお話を行政にぶつけました。
こちらの提示は、2、3年の鹿駆除無償ボランティア(その後は話合い)
なぜ、無償かと言うと、認定事業者の私はハンター育成のフィールドを貸して欲しい。
鹿駆除でスキルアップさせて熊にも対応できる認定事業を作りたかったので、被害が出ている地域でのトレーニングが必要でした。
私のもう一つの条件は、「地元猟友会の承諾のもと」でした。
猟友会は無くならない組織なので、一時、認定事業者が、しゃしゃり出ても未来までは確約できませんから。
6町村は、申し出を喜んでくださり、トントン拍子に話は進みつつありました。
最後の壁が「地元猟友会」
結果は「熊が出ても俺たちは知らない」
近隣なので、緊急時に、こちらが対応出来るかというと対応可能でした。
でも、あくまで認定事業者。
先を見て市町村、猟友会、認定事業者が一丸となって足りないところを補うシステム構築しないと思っていました。
しかし認定事業者の申し出で、猟友会と6町村がトラブルのも困ります。
人数が足りなくて駆除出来ない場合は協力します。でもメインは地元猟友会、というのが理想でした。
人口が少ない場所、かなりの高齢化。
こちらは若さもパワーも人数もいる。
地元の猟友会の若手も育てることが出来たのです。
次世代を育てないと、その地域は今の代で終わりに近くなります。
もう今は助け合わないと、ハンターがいなくなるんですよー?
育てた人間が人を呼び、未来の農村地帯も駆除は地元で出来るようになるんですよー。
喜んでくださったのは行政のみ。
数名しかいない猟友会は頑なに拒みました。
猟場を取るわけでも、威張るわけでもない、手を取り合って、鹿、クマ対策を構築したかっただけなのですが…。
猟友会を怒らせると、今日明日、熊が出た場合に差し障りあるので手を引きました。
自分が猟友会の立場なら…
どうかな。これも微妙でした。
自分も渡りに船!とは、やっぱ思わないかな…(笑)
いいよーと言った猟友会もありましたが、6町村の足並みが揃わないので手を引くのが正解かと。
力技を出せば、困っている農家さん何件かと直接交渉すれば、広大な敷地で行う個人駆除は、なんぼでも出来ましたが…ねぇ…やる気が失せました。
2つに跨る振興局でしたので、そちらとも話し合いましたが、実にこれから必要なこと、と後押ししてくれましたが時代が許さなかったようです。
爺ちゃん達、頑なすぎっ(笑)
縄張り意識いらねーすっ。
でも気持ちもわかるところもあります。
猟友会VS認定事業者、ちっさいこと言ってたら高齢化に勝てないのですが、今は対立から生まれた組織になりつつあるので、しゃーないかねー。
こちらが社会貢献で動いていた時期に、うちの代表に、あれ??なんか趣旨が変わっちゃったじゃん?と疑問に思い、皆さんで話し合って抜けました。
ね、認定事業者って同じ志じゃないと簡単に分裂しちゃうんですよ。
最後に熊駆除特化の組織をプロデュースしたところで私の札幌でのお仕事は終了しました。
やー、疲れたねー
もうね、面倒なことはやらなーい。
穏やかに楽しく生きるのだ(現在)
今回の熊駆除ギャラ騒動は、先に書いたブログのようにギャラは市町村、理由も負担も地域差があるので本人達が納得すれば良いでしょう。
市町村単位の報酬なので。
ついでに今後の各地での対策会議、予算の話し合いの中で是非「緊急依頼時における熊駆除に関わる高度障害、死亡」を市町村単位では無く、県、道、国に補償を検討して欲しい。
依頼を受けて人助けをし、家族を泣かせるわけにはいきませんからね。
「気の毒だったねー」
じゃ、切ないです
ハンター保険は入ってますが、それとは別に検討して欲しいものです。
そこまで検討して頂き、バックアップの下、猟友会の協力で成り立たせる熊対策だと思います。
政治家の皆さん
って感じで、どーでしょー。
ちゃんちゃん。
堅っ苦しいブログになっちゃったなー(反省)