誰もがいつかは通る道。

その時のことを少しお話しします。


軽い気持ちで読んでみてくださいね。


お店の仕事に、ご遺族からの依頼があります。

銃を所持したまま、亡くなった方の銃の引き取りです。


所持者は、亡くなった場合の時にどうしたら良いのか、ご家族に伝えておくことも必要だと思います。


うちのお店には、知り合い、近くはもちろん、遠方からも依頼があります。


ご家族は、悲しみの中でも忙しく、多くの決め事を次々と動かしていかないといけません。


所持者の家族は、そこに「銃」という、一般の方とはまた違う「すぐにどうにかしないといけない銃」が加わります。


私達にご依頼くださると、とにかく急がないと…の御負担が減ります。


連絡を頂戴すると、ご自宅に向かうお日にちを決めます。

扱うものが銃なので当日か翌日のお引き取りが多いです。


私達がすることは、お引取、返納手続きまでしますので、ご家族が警察署に行ったり、書類を書いたりと何かすることはありません。


お伺いする一回の滞在時間で全て終わります。


滞在時間は、そのお宅により多少違います。

早ければ30分未満、遅い場合でも1時間程度かと思います。


この違いは何か?というと、ロッカーの鍵の有無です。ある場所がわからない場合も多いです。


銃、装弾ロッカーの鍵は、ご自身しか把握してないというのが一番の防犯なので、ご家族が知らなくても普通のことです。


その場合は、ロッカーを開く作業が含まれるので、それにより時間が変わります。


その後、どなたかに譲る場合には、お店で一時的に保管します。廃棄処分も多いです。


この廃棄というのが同じ趣味を嗜んでいた方の愛銃。


切ないことですが、銃に、ご苦労様でしたという気持ちで丁寧に扱わせていただいてます。


費用は、特にこちらでは記載はしませんが出張費、書類作成費用、警察署への返納手続きも含めても、ご理解していただける金額設定しています。



私も、銃砲店をする前に、家族が亡くなり銃の引取りをお願いしたことがありますが、その時の半額以下の設定にしています。


その時に驚くような額だったので、亡くなってまで稼ぐんだなぁ…と不快な思いをしたからです。震災商法のようなことはしたくありません。


私は所持者なので、家族の銃を譲受けて自分で使用しようと思いました。

ですが、預けている間に高価なスコープも無くなり、引金もノーマルに変えられていました。


最初から付いていなかったと言われました。


死人に口無し…。

唖然とした切ない思いが残ってます。


他地方の話ではありますが、その件が勉強となり、引取り時に不快な思いをしないよう誠実な対応を心がけています。



お引き取り時、主人は仏様がご自宅にいらっしゃいましたら必ず、ご挨拶をしてから作業をします。


まだ、病院などからお戻りになってない場合もあります。そんな時にご連絡をくださるのですから、急を要する仕事です。


同じ所持者として、様々な思いが交錯します。



また、銃は形見としての許可は下りません。


例えば、ご家族が所持者であっても形見という用途は無いので、用途が適切で無い場合には他人(店)へ譲渡(廃棄も含む)となります。


大抵は、お仲間がいるので行き先の決まっている銃が多いです。


警察に相談すると、家族は所持者では無いので違法にならないようアドバイスをくれます。


ご家族は所持許可をされた人では無いので持ち込みには注意が必要です。必ず、警察の担当者に相談してください。


最近は「警察から、銃砲店に相談するよう言われたので」とご連絡がありますので、やはり銃砲店へという流れが運搬も安全かと思います。



引取りは、休業日なども即時対応してます。


重たい話ではありますが、知らない方も多くいると思うので頭の片隅に入れておいてください。




また、お元気でいても「やりきったな」とか色々な理由で返納なさる方もいます。


こちらも警察署ではなく、銃砲店で返納手続きが出来るのでご相談ください。




私も銃が好きなので、最後は家族に後片付けをお願いするまで所持していたいなと思うわけです。


銃は墓場まで持っていけないので「お気に入りの着物と宝石は入れて」と伝えてます。


強欲ですゲラゲラ