皆さん、こんにちは。福岡県粕屋郡新宮町にある相島(あいのしま)、ご存じでしょうか?相島は、朝鮮通信使の歴史的な遺構が残されていて、最近朝鮮通信使の顕彰碑が建立され、披露されました。
まずは朝鮮通信使のご紹介からいたしますが、まず相島の紹介です。江戸時代には、日本と行き来があった朝鮮国(現在の韓国)は、江戸幕府の将軍が交代するたびに祝賀のために国王の親書を持った代表使節を派遣しましたが、代表団はまず、対馬に赴き、対馬の代表とともに海路相島に立ち寄り、そのあと瀬戸内海経由で大阪に上がり、江戸へ向かったとされます。その後代表使節は、幕府の返書を携えて再び朝鮮へ戻ったとされ、この大役を担った人達を通信使と呼びます。今日は、相島の通信使にまつわる遺構などをご紹介いたします。

建立された顕彰碑は、相島の船着き場近くにあります。朝鮮通信使之島
「誠信交隣」と刻まれています。「誠信交隣」の言葉は、江戸時代の有名な儒学者で滋賀県生まれの雨森芳洲の言葉で、対馬藩に仕えて朝鮮との外交で活躍した人であります。朝鮮通信使に付き添って、相島に2回来ていますが、「お互いに欺かず、争わず、真実をもって交わる」という意味です。ところで、相島は福岡県粕屋郡新宮町に所属し、新宮町の沖合の玄界灘に面した小さな島です。相島へは、新宮町にある相島渡船場から渡船(100トン、90人乗りのスマートな船)を利用して行きますが、

渡船場から島までは、約17分の距離ですが、玄界灘に面しているために波が高いと通船が出ないこともある様です。風光明媚な小島ですが、相島は、朝鮮通信使の歴史的遺構が残された歴史的に大変価値のある島でありますが、最近、相島は猫の島としても急に有名になり、猫好きにはたまらない場所としても有名になっています。岩合光昭の猫歩きではありませんが、猫好きは猫に会うために島へ出かけるともいわれます。船着き場についてすぐ、乗客の猫好きは、このような形で猫に遊んでもらっています。

船着き場から反時計周りに、海岸道路を歩いていくと、まず、島の人たちの鎮守の神様若宮神社があります。

神社を通り過ぎていく途中では、猫好きの若者たちが猫に遊んでもらっています。波止場近くには、通信使たちが船を着岸させるために作られた波止場の築堤が残っています。、幕府の命で黒田藩が通信使たちの面倒を見る様に指示されているので、黒田藩の指揮のもと作られたものです。前波戸(現在渡船の船着き場として活用されている)と

先波戸の二つがあり、総勢300-500名に上る、使節一行たちのうち、対馬藩主や随行者たちは、前波止から、朝鮮通信使たちは先波止から上陸したようです。先波止の様子。

先波止を過ぎて、少し行くと、曹洞宗の神宮寺があります。

お寺の本堂には、興味ある島の歴史的な資料が掲示されているので、訪れて見られるのがお勧めです。第10次来島時の島の状況を描いた絵図ですが、東西65間(117m)、南北70間(126m)と大きな客館敷地で約40軒ほどの建物があった様子がわかります。

神宮寺の対面に朝鮮通信使客館跡の板碑が建っています。

要約しますと、江戸時代に唯一国交を持ったのが朝鮮であり、11回にわたり朝鮮からの使節団は首都漢陽から対馬・壱岐を経て相島に寄港し、瀬戸内海を経て大阪から上陸し江戸に向かった。最初の3回は、秀吉の朝鮮出兵の事後処理のための施設で、これは「回答兼刷還使」(かいとうけんさつかんし)と呼ばれ、その後は朝鮮通信使とし幕府の将軍代変わりの度に、祝賀のために合計12回来日していて相島寄港は11回となっていますが、国賓なので、黒田藩は客館を毎回新築し食料も天和2年の場合は、豚は長崎、猪、鹿は立花山、能古島、津屋崎の渡山、イセエビは大島、鯛は広島から取り寄せていたようで黒田藩がいかに心を込めてもてなしたかがうかがい知られます。客館跡の今の様子からは昔の状況は伺い知ることはできません。
現在の跡地の様子。石垣だけが残っていて草がおいしげっています。

客館跡を少し過ぎるると海岸際に竜王石があります。

一体の大きな石で横から見るとこのようになっています。

竜王石はパワーストーンといわれていて、島の漁師たちが豊漁を願ってお詣りをしてきた石です。毎年11月15日には竜王祭が行われる様です。朝鮮通信使の島ですから、説明の板碑もさすがにハングル併用となっています。

たまたまお会いした島の古老が言うには、香椎宮、筥崎宮、沖ノ島を結ぶ線上に竜王石があり強力なパワーがありますとのことでした(地図で確かめてみましたが一直線はちょっと無理)。ところで猫の島の猫ちゃんたち、波止場近くや、海岸道路沿いには、首輪をつけないノラと思しき猫たちがうろうろ歩いています。これは猫好きにはたまらない遊び相手。猫ちゃんはしばらく、島への闖入者(人間ども)をしばらく安全かどうか値踏みをしていますが、こいつは安全だとわかると、足元ににじり寄ってきて、頭をこすりつけるいつもの甘えの仕草をしてくれます。これは猫好きにはたまらんということです。島を一周しても6km弱。海岸道路が整備されていて玄界灘も遠望でき、のんびり歩くには、良いところです。猫好きのほかに、魚好きの釣り人がわんさと押しかけていて、帰りの船は釣り人でいっぱい。おかげで船内は新鮮な魚のにおいが充満しています。船の中の様子。立派なシートです。

相島に行くには、二つのルートがあり、JRを利用し、JR福工大前駅からコミュニティーバス経由で相島渡船場までで行くルートと、地下鉄を利用し、貝塚乗り換えで西鉄新宮駅まで行き、、コミュニティーバスで相島渡船場へいく2ルートがありますが、後者がお勧めです。ちなみに、西鉄新宮駅まで行くにはそれぞれの地下鉄乗車駅の時間を調べ、新宮駅発のコミュニティーバス1105発を利用すると1117に渡船場につくので1130発の渡船が利用できます。福岡市内を起点に出発される場合は、これがお勧めです。コミュニティーバスは、マリンクスと呼ばれ、運営は、協和タクシーが行っているので、時間などを確かめたい場合ははこちらへ確認ください。(092-962-9955)、インターネットからも容易に調べることができます。今回のご紹介は、遺構のほんの一部で、まだまだ紹介しきれないたくさんの遺構があります。ぜひ島へお出かけのうえ、楽しんでみてください。過去のブログリスト(ココをクリックください。)