第27作 (昭和56年8月 公開)
男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎

瀬戸内海の小島で、墓参をしている美しい浜田ふみ(松坂慶子)と知り合った寅さん。それからしばらくして、大阪で芸者をしているふみは、石切神社で寅さんと偶然再会する。二人は生駒山の宝山寺でデートを楽しむが、ふみには幼くして別れた弟がおり、寅さんのすすめで一緒に逢いに行くが、弟は病死していた。失意のふみに優しくする寅さんだったが、彼女の想いを受け止めることができずに、柴又へ帰る…
 東京生まれの寅さんにとって、大阪は肌が合わない場所のはずだったが、居心地が良い場所となったのは、松坂慶子演じる美人芸者・ふみがいればこそ。幼くして肉親と離ればなれになり、芸者をしているふみにとって、寅さんの純粋さと心意気は、自分自身をみつめるきっかけにもなる。粋にチップを差し出す寅さんに「友達のつもりよ」と突き返す彼女の心意気。これぞ大阪!というキャスティングの妙。通天閣の安ホテルの主人に、芦屋雁之助。先輩芸者にかしまし娘の正司照枝・花江。そして、ホテルで飲んだくれているおっちゃんに笑福亭松鶴。華やかさとはかなさ、男と女の機微、細やかな演出が堪能できる一本。本作より満男役が吉岡秀隆にバトンタッチ.

 

旅の工程

● 長崎県 対馬市 豊玉町 和多都美神社/寅さんが夢から醒める

● 広島県 大崎 下島豊町 寅さんがアッパッパの啖呵売

● 広島県 呉市 豊浜町 小野浦/寅さんが牛乳とあんぱんを食べていると、お墓参りのふみと出会う

● 大阪市 浪速区 恵比寿東3丁目界隈 新世界ホテル 寅が逗留する

● 大阪府 東大阪市 東石切町 石切劔箭神社/寅さんが水中花を啖呵売

● 奈良県 生駒市 門前町 宝山寺/寅さんとふみが、近鉄生駒ケーブルカーに乗って参詣にやってくる

● 大阪市 港区 波除六丁目 山下運輸/ふみの弟が勤めている運送会社に、寅さんが同行

● 大阪市 此花区 春日出/英男のアパート松風荘に、寅さんとふみやってくる

● 大阪市 中央区 宗右衛門町 宗右衛門町通り/誠がふみに声をかける

● 長崎県 対馬市 厳原町/ふみと誠が開業した寿司屋「寿司処海八」

● 長崎県 対馬市 峰町/寅さんがふみを訪ねる

対馬 基本情報

対馬(つしま)は、日本の九州の北方の玄界灘にある、長崎県に属する島である。面積は日本第10位である。
対馬の大半を占める主島の対馬島(つしまじま、つしまとう)のほか、その周囲には100以上の属島がある。この対馬島と属島をまとめて「対馬列島」、「対馬諸島」とすることがある。古くは対馬国(つしまのくに)や対州(たいしゅう)、また『日本書紀』において対馬島(つしま。3文字合わせてこう読むのが書紀古訓での伝統)と記述されていた。旧字体では對馬。
地理的に朝鮮半島に近いため、古くからユーラシア大陸と日本列島の文物が往来し、日本にとっては大陸との文化的・経済的交流の窓口の役割を果たしてきた。
また、地政学的にはチョークポイントにあたるところから古代より国防上重視され、明治時代から、陸軍は対馬警備隊・対馬要塞を置き、戦後は1956年より航空自衛隊の海栗島分屯基地が設けられ、1961年より陸上自衛隊の対馬駐屯地も置かれ、対馬警備隊へと発展している。また、明治時代には海軍の施設が置かれたこともあり、現在は海上自衛隊の対馬防備隊も所在している。

 

【情報 松竹シネマクラッシック】

















 
第27作 (昭和56年8月 公開) 男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎