昨日、帰宅いたしました!
予告通り、「アラハバキ依り代石の姿と誓いの青き貴花!?」の写真をUPさせていただきます。
この、「アテルイのかか様石?」は岩手県東和町にございます、丹内山神社さま境内にございます。
※どういうわけか、アースでは神社は確認できますが、この巨石は見当たりません。あれだけ大きな岩塊なのに・・・。
この案内図の一番上、胎内石、と書かれているのが「アラハバキの巨石」と古来より伝わる、物語のモチーフとなった「アラハバキ神=東の黒龍の依り代=アテルイ母様石」のモデルだと思われます。
ご覧のように丹内山神社は神仏混淆の色濃く残る昔ながらのお社で、10巻のキーマンとなられている坂上田村麻呂公とも縁の深い古いお社でございます。
こちらのお堂には観音様が居られまして、この段には地域信仰の神様や仏様の祠やお堂がたくさんございます。
さらに奥側上段に少し見えております丹塗りの板塀に囲まれた領域が神社領域となっておりまして、南部のお殿様が篤信なされた、あまり他では見られない丈高い屋根を持つ立派で大きなご社殿が建っておりまして、更にその社の直ぐ後ろ、背後の山の斜面にこの巨石がドン、と鎮座なされておられるのです。
ただ、先住民族である蝦夷が崇拝していたと言われる「フラハバキ神依り代石」と言い伝えられてきていることから、時の為政者からはあまり公にはならない方が都合がよかったのか、どうもこの丈高い大きなお社と境内を囲う丹塗りの板垣塀は、訪れる参拝者の視線を塞ぎ、この巨石を下から見えなくするための機能も持たされているように小生は感じました。
社殿背後に回ると巨石が圧倒的な大きさで視界に入ってまいります。
標準レンズでは入りきらないため、広角で狙いましたがそれでも横幅いっぱいになってしまうので、左右の歪みには目をつぶってフィッシュアイで撮影しました。
まずは正面、つまりお社の背後に向いている面です。
蝦夷の人々、アテルイさんやモレさんが崇めていた時代にはなかったと言われ「神様の御用人」最終巻にも記述されている、石の上にはなかった木が一本生えています。
巨石左側の隙間は手前の大石に被さるように置かれ?た寄り添い石板で、この隙間を左右の石に触らずに抜けられれば、子宝に恵まれると言う言い伝えがあるそうです。
触ってしまっても試験には合格するそうですから、小生もチャレンジしてみましたが向こう側の出口が変則で、引っかかって身動きできなくなっても救援が見込めないで断念しました。
裏に回るとこんな感じに石板が親石にまるで被せられるようになっています。
なにか、神代古代のドルメンのような感じにも見えます。
そして、親石の上に生えた木ですが、正面から見たとき以上の擬人的な大迫力な姿をしていまして、背後の山頂部にさらに少しだけ顔を出して見える大石やさらに宇宙へと続く天空を、まるでこの巨石を祭壇にして祭祀を司り崇める姿の古代のシャーマン!?のように見えてしまいまして、小生、少しの間、唖然としたまま呆けるように見とれてしまいましたです。
こんな巨大な石そのものに根を張って、更にかなりの大きさの木が倒れずに立ち続けているというのも、なにか言い知れない自然の力が働いているのでは、と感じてしまいます。
さて、巨石の周りで暫く写真を撮らせていただいたり、ボウッとしたりしておりましたら、「そうだ!誓いの青い貴花!!」と思いつきました。
この場所へ来る途中、平泉の中尊寺でも目にした青い可憐な特徴的な花が、社を取り囲む丹塗りの板垣周りにも咲いているのには気づいたのですが、どうもなんとなく作中の「アラハバキの青い花」とは違うような気がします。
他にないかと目を懲らして辺りを探しましたら、まるで斜面の落ち葉に紛れるように咲いている「青い花」を見つけました。
何処に咲いているのかわからないですよね!。
ちょっとズーム。
勘の良い方はもう、分かったかも・・・。
さらにズームすると。
カタクリになんとなく似ていますがね。
このポイントだけですと、文中にある「咲き乱れる」とはなりませんのでパスなんですが、斜面をよくよく見ると、同じ葉っが至る所にありまして、何本かは蕾をつけていました。
これらが一斉に咲けば「大石の周りに咲き乱れる・・・」となりそうで、作者さんがイメージした「アラハバキ神への誓いの青い花」はコレだろうと、小生は勝手に納得してしまった次第です。
そして、前出のスマホから投稿した文書へと続いていきます。
----------------------------------------------------------
転居準備で岩手へ来ています。
たまたま、神様の御用人10最終刊が間に合いましたので、持って来ています。
母様のお導きかあの!アラハバキ依り代石と、なんと!!あの青き神聖花、と思しき青花を石のたもとで目にしました。
その感動を引きずったままでしたから、高速に乗った途端、猛烈にラストがきになってしまい、矢巾PAに車を突っ込んで、一気に読み終えてしまいました。
本→現場→読みのこり、のシチュエーションがお膳立てされすぎていて、もう何といえばよいのか・・・。
ラストにも母様の大石は重要なキーでしたから、読み進むにつれ、もう車の中で涙チョチョ切れでした。
田村麻呂さまとアテルイさま、モレさまが誓いを交わした蝦夷の人々にとっての最神聖な地と母様大石は山々を分け入った奥深い杜の中に、今でも確かに現存していました。
温かく、そして包み込まれるような優しい空気感に満たされて、とても穏やかな地でした。
----------------------------------------------------------
昨日、帰京の折、作中のメイン舞台の片方の塩竈神社へも寄ってこようと考えていたのですが、あいにくと仙台はコロナで危うい状態ですから断念しまして、30年来懸案でありました「三春の瀧桜」へと向かい、帰って参りました。