何となく気落ちした感覚で気仙沼の街を出て、次に向かったのは大船渡三陸でした。ここで、この旅二つ目のお目当て、「ど根性ポプラ」に会いに行くためです。
この「ど根性ポプラ」、高田の「奇跡の一本松」の影に隠れ気味ですが、あの大津波に幹半分以上、何度も繰り返し飲まれても、しっかり立ったまま踏ん張り通して、しかも枯れてしまった「一本松」とは違い、実に活き活きと今でも幹枝葉を茂らせ伸ばし続けているのです。
2018/06/01撮影 大船渡市三陸 泊の「ど根性ポプラ」と・・・。

明治の三陸大津波後に植えられたあと、その後、昭和三陸大津波、チリ地震津波、そして東日本大震災津波と3回も大津波にのまれた経歴を持っています。樹齢はたかだか80年くらいですが、ただ、あの樹勢を見ると、いやいや、そんな、そんじょそこらのシロモノにはとても見えない、元気いっぱいのポプラです。
〃 三陸旧街場跡のど根性ポプラ広場と完成した新大防潮堤

丘上のお社から眺めた三陸の旧街場跡と完成した新大防潮堤です。真ん中右よりにある緑濃い一本が「ど根性ポプラ」です。この幹の真ん中上まで大津波の波高はあったそうです。
〃 大防潮堤水門とシロツメクサ群落

今見ても、あたりは根こそぎ流されてしまったのに、良くこの木だけ残ったものだと。これはただ、この木が幸運だった、と言うだけの理由では無いような・・・。と言うことは、やはり、この木々↓が見守っていてアシストしたからでは、ないのでしょうかね。
〃 三陸八幡神社、三陸大王杉と千年杉

左の三陸大王杉は樹齢7000~1500年と幅は広いですが、ポプラとは月とすっぽん、仙人と幼児くらいの年齢差、右の千年杉も樹齢千年ですから、もう、両木ともご神木/ご霊木の域を超えた、木自体が神様クラスの木々に見守られていたからでしょうかね。
「オイオイ、お若いの、そのくらいの波で枯れて流されてしまうんでは、この土地※三陸、の人の子の信頼は勝ち取れないぞ、二度乗り切ったのだから、三度目の波も乗り切ってみよ!」と丘の上の背後から励まされ続けていたんではないのでしょうか。
〃 三陸大王杉

お社の脇にドーンとおわす大王杉です。お社には八幡様がお奉りなされておるようですが、どうもこの大王杉をお奉りなされているような感じです。

この幹周りと姿を目の当たりにすると、もう、圧倒されるのなんの。大迫力です。これは樹齢1500年なんて物ではなく、少なくとも2000~3000年くらいは軽くあるような感じです。
屋久島の縄文杉が日本では著名な超古代木ですが、ここ、三陸にもこんな古代木が未だに生を営んでいるんです。
〃 千年杉

こちらの千年杉がいかにも若々しく見えてしまいます。あの大王杉に比べれば。でも、このお社のある丘の木々は皆、青々と葉を茂らせていて、なんとも活き活きとしていて、木々の生命力に溢れています。大王杉と千年杉のオーラがこのお山を包み込んでいるからでしょうか。
もう樹下に立っているだけで、樹齢の何十分の1かのエキスを頂けそうで、事実、小生も元気をここで取り戻せた気がしました。
この場所がなぜ、もっとメジャーにならないのか不思議でなりません。それほど、この三陸大王杉/千年杉、そして若手!?の「ど根性ポプラ」がトリプルでその生命力を空間に漲らせている土地です。これほどのパワースポットはそうそう無いと思います。ああ、なんと、モッタイナイです!!。
〃 大王杉/千年杉、縄文モニュメント
