以前より気になっていた飯山温泉至近の飯山観音さまを目指して、藤沢より一般道を一路北上です。
交通安全の八方避けお守りを初参り時に買い忘れておりましたので、まずは寒川神社さまへお伺いして授与所で頂戴致すつもりです。年始からもう二週間も経っていてもまだ一月中の土日は早朝から神社駐車場は満車で、仕方なく民間コインPへ。15分だけ停めただけで700円!!、神さまをちょっと恨めしく思えましたが「すまんのぅ、今日は祈祷の人の子が多くてのう、待たす時間がかかりよるので、そちらの人の子らを無料駐車場に停めさせてやりとうてのう・・・」という神さまのお声が聞こえた気がして、勝手に御守りを戴き忘れて、ついで購入をしようとした自分を恥ずかしく感じて、心中お詫び申し上げつつ、寒川神社さまをお暇致しました。
寒川からは産業道路へ出てそのまま北上、相模川を渡り厚木市街へ出、後はナビに導かれるままに北西方向へ走り丹沢山地山稜東端におわします飯山観音さまへと小一時間のドライブです。
お寺様へと通じる山道のご門前がちょうど飯山温泉街となっていることを知り、きっと観音さまの霊験あらたかな温泉なんだ、と改めて納得しました。温泉と観音さまの存在はずいぶんと前から存じあげておりましたのに、もっと早くお伺いしていればと後悔しきりです。
温泉街の入口を兼ねる庫裡橋の鉄橋を渡ってから、お寺様へと続く山道は車道と人道に分かれております。車道の入り口(左側の迂回路)がちょっとわかりずらいのと、車道とは言え結構、細道でカーブもキツイのにちょっと慌てて走ると、登り切ったところが飯山白山森林公園の駐車場。
ここが長谷寺の駐車場ともなっております。山上の駐車場ですが駐められる台数はまあ心配ないくらい広い駐車場です。ただ、飯山観音さまは桜のお花見名所ですから季節柄では満車で空き待ち、なんてこともありそうです。
こちらの観音さまも岩殿観音さまと同じく、山腹上に観音堂がございますので駐車場を出、手水場から先は登りの参道階段を暫く上って行くことになります。
結構登って視界が開けたところが観音さまのおわす長谷寺本堂の境内地です。
2018/01/14撮影 第5番飯上山長谷寺(飯山観音)、本堂&境内

目に入ってくるのは、寄進された多くの真新しい石燈篭の列!。観音さまをお慕いなされる方々の、日頃の信仰の厚さを感じさせられる景色です。飯山観音さまのご霊験はそうとう広く深く大きいのだ、と言うことが良くわかります。香炉台でお線香とお灯明を上げさせて戴いて、ご本堂へ足を運んでいきます。
ご本尊の観音さまは十一面観音さまで、秘仏ではないのですが通常はお厨子の中におられまして、お姿を拝見致すことは出来ません。ですが、12月大晦日/正月三が日/4月8日/11月3日には、ご開扉なされてお姿を拝まさせていただけるようです。
〃 ご本堂

古い真言密教寺院の典型とされるご本堂の外観は年季が入って実に落ち着いた良い感じに「枯れて」おりますが、堂内は重厚な凛とした厳かさに満ちておりまして、実に清浄で良い雰囲気を味わうことができます。ご真言と般若心経を唱えさせて戴き御賓頭盧尊者さまもおられますので、いつもの通り、お体を撫でさせていただきました。
この境内地にはご本堂と繋がった授与所と鐘楼がポツンとあるだけなのですが、周囲を背の高い木々に囲まれている割には、お堂の上はスカーン!!と抜けている空が明るくて清々しく、参道階段際からは厚木市街とその先の相模平野が眼前に一望できます。
〃 山門から厚木市街を望む

ちなみに授与所では数々の縁起物が並べられておりまして、多分一月中だけと思われますが、その中に切り絵の三種の「吉祥宝莱」が授与されておりました。小生、衝動的におおこれは!と思いまして、間髪を入れず「宝船」に手を伸ばしておりました。その後、間違いなくこれは毎年お詣りに来なくてはならないな、と思い直しまして、ああ、これはもう「こけからは、しっかりお詣りに来なさい」という観音さまの思し召しだな、と理解致しました。
小生前述致しております通り、故あって納経帳への納経印を頂戴致しておりません、が、金剛杖はついてお詣り致しておりますので、授与所の方が小生の姿を見て納経印授与、待機状態に入られるのをいつも心苦しく感じておりまして、そういうお寺さまの方々を目の当たりにしてしまいますと、何も頂戴しないでは立ち去れない・・、と言うのも本音ではございます。
観音さまにお暇を申し上げて、お堂を出ますと裏山に向かって三十三観音巡りの石仏さまもいらっしゃいます。ちょっとしたトレッキング代わりに歩いてみても良いかな、と思いました。
この季節、お寺様は山の上にございますから気温は地上とはかなり差がありまして、当日も相当寒うございました。是非、この時期は寒くならない服装でのお詣りをおすすめ致します。加えて、ここのところの雪で観音さま、とくにお寒いだろうなぁ・・・、と思ってしまいます。
さて、飯山観音さまをお暇した後は麓の飯山温泉で一っ風呂、とも思いましたがそれはまた、後々の楽しみにとっておくことにしまして、次に座間におわします星谷寺の星の谷観音さまへと走りました。飯山観音さまと距離的には、さほどのものではありませんので40分ほどで到着です。
2018/01/14撮影 第8番妙法山星谷寺(星の谷観音)、本堂

駐車場はお寺様付属の檀家様用併用の小規模な駐車場がご門前にございます。境内には高低差無く、そのまま入らせていただけます。お寺様自体は本堂の他は建物が全て新しい現代の建物でして露座におわす金銅仁王様像などは、歴史のある古からの観音さまに致しましては少し違和感がございますが、新しいデザインの鐘楼の中に謂われの深い実に古式な古鐘がおもむろに吊されていましたり、「星谷寺の七不思議」と言われる伝説が語り伝えられていたりと、やはり近隣の海老名国分寺跡とリンクする歴史を持ったお寺様でございます。
境内参道には、周辺の建物と同じく新しい灯明台が整備されておりまして、まずは空海さま、それと観音さまにお灯明とお線香を上げさせて頂いて本堂へと足を運びます。
写真↑時額と本堂外陣におられます吉祥天さまですが、「枯れて」落ち着いた色合いの木地の建具に鮮やかに程よく彩色なされておりましてよく目に付きます。美しいお姿です。ご本尊様は聖観世音菩薩さまで、脇士の仏様がたに囲まれた内陣奥の御厨子におられますようで、普段はお姿を拝見出来ないようですが、年に一度、今年は10/18に開扉されてお姿を拝まさせて戴けるようです。
〃 境内と対の大銀杏
