もう1200年もここ、湘南藤沢の地(相模国土甘郷)を、
御守りなされているお社だったとは・・・。
灯台もと暗しと言いますが、小生、ずいぶんと失礼を致していましたこと、
お詫びしなければなりません。
前出の長谷御霊神社のご祭神、鎌倉権五郎景政公の所領であった土甘郷を、
伊勢神宮に献上したので御厨の号を賜り、大庭御厨の総鎮守に列せられたと、
神社の由来記には記されています。
2016/09/08撮影 藤沢神明、皇大神宮

小生が子供の頃はこのあたりまで自転車で出張っておりまして、
烏森神社と呼んでいた、昔から存じ上げるお社であるのに、
前述の通り、そんなに古い由来があるとは全く知りませんでした。
むしろ、このお社のある烏森の裏にある公園には、
今はいつの間にか撤去されてしまいましたが、
日露戦争での戦利品とおぼしき機雷や30cm砲弾の実物が、
置かれていましてそちらの方に興味がありました。
1970年代撮影 烏森公園 30cm砲弾?&ロシア軍機雷?


〃 境内

広々とした境内でうっそうと茂る烏森(からすもり)の中にあるとは、
思えないくらい明るい境内です。
お社は新しく、失礼ながらあまり風情のある建物ではありません。
小生が子供の頃は古い昔ながらのお社があったのですが、
数百年を経たお社だったそうで、昭和50年代に今のお社に、
建て替えられたそうです。
〃 大銀杏と本殿

神社というと大銀杏が付きものですが、こちらにもございます。
ご覧の通り平地の烏森の地面に一段盛り土して境内地が造られていますので、
一瞬、周りの杜との高低差に違和感を感じますが、
これも、ご神域を際立たせる趣向で境内地を明るくさせている効果だと。
ご祭神はまごうこと無く、天照大神さまです。
それと合祀神の神様の中に、イシコリドメノミコトさまが含まれています。
鎌倉権五郎景政さまは鉄作りにも関係の深い方とのことで、
この神様が合祀されているのは宜なるかなと。
そういえば、昔から江ノ島から鎌倉へかけての浜では砂鉄が多く採れます。
1200年前、このあたりでたたら製鉄のための、
原料採取が起こっていたのかも知れませんね。
埼玉近辺にあった関東古王国に関係した土地柄だったのかも知れません。
なにせ今でも続く、鎌倉正宗工房は名刀正宗が生まれた系譜を持つのですから。
あと、もう一つ烏森と言えば・・・。
〃 山車収納庫

昔は夏の例大祭の時期になると、町内会の会館で子供達による、
お囃子の練習が始まり、夜になると笛太鼓の調べが響いてきて、
そのうち幟旗も立ってああ、また人形山車巡幸のお祭りの季節になった、
と感じたものです。
写真のシャッターの閉まった建物が、
土甘郷九地区の人形山車が納められている山車庫です。
参道の両側に2棟あり、9基の大型3段山車が大切に収納されています。
この人形山車はとても良く出来ている山車でトップに人形が飾られ、
小生はあいにくと子供時分に牽く機会はありませんでしたが、
幾度か目にしていまして、すごいもんだなぁ、関心したものです。
皇大神宮様のフェイスブックです。山車の写真がありますので見てください。