今日、午前11時から令和6年の元朝参りに続く小正月の八坂神社さま行事、どんと焼き神事が行われました。小生はこれで三回目の参加です。

インスタのリールで動画をUPしましたので、そちらをご覧になられた方も居られると思います。

コロナ明けに従って、神社の納め所に持ち込まれる、御用を全うした御札やお飾りは年々増えてきていまして、今年は早くから納め所一杯になっていました。

11時、神事の始まりと共に八坂神社の別当さまが祝詞を上げられ、あらかじめ準備されたお焚き上げ場の周りを四方から幣で清めたあと、お神楽獅子がこれも舞いつつ三周して、気の取りこぼしを食べ喰らい、再度参列者全てのお祓いによるお清めが終了すると共に、点火。

この間、別当さまの祝詞が奏上される度に、陽の光が境内に差し、ご神木の大欅に囲まれた大結界と化した空間が、見る間に透明感を増して清々しくなっていくのがわかりました。

あっという間に最初に準備されたお焚き上げ物は燃え尽きていき、納め所から次々と納め物が焼べられていきますと、授与所前で甘酒の振る舞いと餅が配られます。

このお餅を長い青竹に刺してどんと焼きの浄火にくべて炙り、食べることで今年一年無病息災でいられる、という伝承は一戸に限らず日本全国で伝わっています。

小生は神社からのお裾分けですから、ありがたく頂戴して酒屋へ持ち帰り神棚に上げてあります。

「火」の神事ですから、消防団の皆様方が見守る中でのお焚き上げです。

ある意味、こうして浄火で炊き上げることで、町全体を除魔しているわけですから、火災などの災難除けにも効果があるはずで、消防団の方々のご加護にもなっていると。


お焚き上げが続く間、お焚き上げ場の結界からこぼれた気を喰らっていた獅子が、参拝者の求めに応じて頭を次々とかじっていきます。

こうして囓っていただくことで、参拝者個々に魔を食べてもらえるのです。

勿論、小生もお願いして囓っていただきました!

お昼近くになって、お焚き上げが続く中、お振る舞いも終了して参列者の方々が引き上げ出すと、お腹が減ってきます。

本日は日曜日、一戸の街場のお食事処で開いているのは、バイパス沿いのお店だけ。

なら二戸へでも行ってみるか、と思いまして。

お知り合いの方から教わった、二戸の隠れ名店さんへ出向いてみました。

二戸旧市街地商店街の中でひっそりとお商売なされている、池端屋さんです。

こちらのお店、なんと創業150年と言われる超老舗のお食事処です。

ただ、女将さん1人で回して居られて、かなりご高齢ですから無理をせずに営業されて居られるそうで、のれんも外へ出されていません。

お店が開いているかどうかは、明かりが灯っていることと、入口に「営業中」の札が出ているかで判断しかないです。

メニュウも絞って、味噌ラーメンと支那そばとライスだけです。

オーダーは支那そばとご飯にして、あり合わせのおかずを付けていただきました。

こちらの地方の、どスタンダード!! な支那そばです。

煮干し出汁に県産薄口醤油を使った澄んだスープのラーメン。

このスープが白飯に抜群に合います、ご飯だけでもご多分に漏れず美味しいですから、麺を忘れて相乗効果でご飯がいくらでも食べられます。

ここだけの話ですが、岩手のごはん屋さんで供されているライス、まずハズレることはないほど単体で美味いですから、このタイプの支那そばを食べるときは、白飯をお供にオーダーされることをお勧めします。限りなく原型に近い「ラーメンライス」が楽しめます。

以前は、二戸で造られていた「天狗醤油」さんを使っていたそうですが、天狗さんが廃業されてしまってからは、悩んだあげく県産のお醤油屋さんから仕入れて居られるそうです。

お店の設えといい、女将さん一人で回していることといい、メニュウを絞っていることと等、一戸の街食堂常前食堂さんの二戸版、といった感じです。

ご自身の体を労りつつも、来店なされるお客さんのためにお店を開けて商売をなされて居られると言われますが、150年培われた食べ物を生業とされているお店だけあって、支那そばのお味に衰えを感じることなど微塵もない、素晴らしく美味しいおそばでした。

二戸の旧市街商店街のお店も、名店と言われるお店が相次いで閉店されるご時世ですが、閉められたお店の方々からの励みもあって、女将さん当面は続けていくと仰っていました。

常前食堂さんの女将さんもそうですが、きっと池端屋さんの女将さんも何を造らせても抜群に美味しいだろう事は予想できます。

支那そば一杯550円、今時全盛のこってり系ラーメンに飽きて、さらに昭和の中華そばに郷愁を感じられて居られるお父さんお母さん、是非岩手県北へお出でになって、池端屋さん始めお食事処の中華そばを食されることをお勧めします。