おはようございます。今日も冷え込みますね。空をも上げると、澄んだ空気となんともいえない青空が広がり心地いいのですが・・・。
自分が辛いときでも、清々しく、こんな人物を目指したいものであります。
しかし、心の苦しさというものは、外見ではなかなかわからいないもの。本人も相談しにくいのが現状でしょう。
それでも、厚生労働省が発表した、「脳・心臓疾患及び精神障害に係る労災補償状況について」によると、
職場のストレスなどが原因で心の病になったとして2009年度に労災認定を受けた人は234人となりました。労災申請者は、1136人(前年比209人増)ではじめて1000人を超えました。
過労による脳出血や心筋梗塞が原因で労災認定された人は293人(前年度比84人減)で過労死は、106人(前年度比52人減)でした。
自殺者も総数で、32、845人(前年度比596人)で12年連続で3万人を超えています。原因、動機で一番多いののは健康問題、ついで、経済生活問題、家庭問題、勤務問題の順になっています。
労働者健康状況調査によると、心の健康対策(メンタルヘルス対策)に取り組んでいる事業所の割合は約24%(2002年)から約34%(2007年)増加していますが、まだ70%近くが取り組んでない状況です。
その理由として、専門スタッフがいない、取り組み方がわからない、必要性を感じない、労働者の関心がないなどあげれれています。
労働者の環境や事業所の取り組みの現状を踏まえ、職場におけるメンタルヘルス対策をさらに促進させるためには、産業保健スタッフの確保、メンタルヘルス対策のノウハウを支援する体制作りが大切になってきます。
また早期に適切な対応を実施するために、労働者自身の気づきを促し、労働者自身がストレスに対処していきながら、事業者自身が労働環境の改善を行いストレスの要因を減少させることでメンタル不調の発生や悪化を防止することが重要な課題です。
「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」は、一般定期健康診断とは別に新たな枠組みを導入することが適当としました。
つぎの方針に基づき対応する必要性が発表されています。
メンタルヘルス対策の基本方針
・労働者のプライバシーが保護されること。
・事業者にとって容易に導入でき、また労働者にとって安心して参加できること。
・労働者が、健康保持に必要な措置を超えて、人事、処遇など不利益を被らないこと。
・必要な場合には専門家につなぐことができること。職場においてメンタルヘルスの不調の正しい知識の普及が図られること。
具体的な枠組みとして、
①ストレスに関する症状、不調を確認する。
②医師による面接をする。
③個人情報を保護する。
④就業上の措置などについて指導を行なう
などが挙げれれています。
労働者を取り巻く環境はIT化をはじめとして、合理化の波が急激に押し寄せたことを背景に心の問題が浮き彫りにされました。
合理化は無駄なものを省く、コンピューター管理社会の厳しさがそのまま民衆社会に反映されてきたことがその一つの要因として考えれれます。
すべては、コンピューターで管理、制御され、人がしていたことでさえ、その仕事をしています。
便利で、時間も節約でき、仕事を早く処理できるようになった社会です。
しかしながら一方では、その為に失った多くを補完していかなければなりません。
コンピューターで、どこでもアクセスでき、カンタンに答えを導きだされ、あたかも、「神」や「仏」のような頭をもったかのごとく、慢心している社会への警鐘のうつるメンタルヘルスの問題。
精神的な豊かさを取り戻すには、無駄の中にプロセスがあり、次の飛躍の種があることをしり、コンピューターでは、はじきだせない、人智があることを各人が認識しなければなりません。
コンピューターの社会ではなく、人のつながり、ネットワークがあってこそ、「生きる」
世の中であり、人の学習能力を低下させてまでも、社会が発展しているなどといった傲慢な考えを早く転換していく必要があるように思います。
職場も家庭も、大事なことに気がつかないといけない問題が山積しているように思います。