23日は午前中に大阪自然史博物館の「河原の地層観察」に参加した。朝から小雨模様であったが実施するということで杉本町駅に9時30分に行った。この駅の近くにある大和川の河原に穴を掘って堆積構造を観察するという。20名ほどの参加者であった。
河原について説明を受けてみんなで穴を掘る。
穴を掘る人と、掘った土を遠くに移す人とに分かれる。最初はばらばらであったがだんだんとチームワークが生まれてくる。
かなり深く掘れてきた。
時間の関係でこの辺りで完成ということにした。
向かって左側の壁を削って観察しやすいようにする。
これで完成。
壁が乾くまで河川敷の観察をする。通行人が落ちたら大変なのでロープを張る。
河原の波の跡を観察する。
流れの下流側が急角度になっているのがわかる。また、下流側に泥がたまっている。後ろの高い地形は自然堤防のようだ。きれいに残っている。
堤防の内部構造を見るのにこのようなものを打ち込む。
子供が大活躍をする。
引き抜くと中に堆積物が出てくる。
右が地表部だ。矢印の所は黒い部分で植物の残骸みたいである。今も地表にはセイヨウカラシナが生えている。過去もこの部分で植物が生えていたということがわかる。
これは水たまりの泥の部分が乾いてできた割れ目だ。
地層中でこういう物が見られたらその地層がこういう河原でできたものだということがわかる。こんな説明を受けてから穴に戻る。壁の観察をする。
礫の部分が層になっているのがわかる。砂の部分は花崗岩質で黒雲母がキラキラとしている。
大和川は花こう岩質の部分を流れてきているのでこういう砂になる。均質なのであまり細かい体積構造はわからないのが残念だ。ここでちょっと気が付いた。礫質の部分はチャートが多い。このチャートはどこから来たものなのだろうか。
学芸員の先生に質問すると「多分大阪層群の礫層が再堆積したものではないか。」とのことであった。あまり詳しくは見なかったが河原の上に転がっている礫は花こう岩類が目立つ。この地下の部分はチャートが目立つ。時期によって運ばれてきたものが変化しているみたいだ。
この穴は午後の部でも使うということでほじくり返すわけにいかないのでこの観察だけで終えた。思ったほど堆積構造は見えなかったが「再堆積」という視点を得ることができた。この後は駅に向かうのに遠回りをしていけず石を調べた。