劇場でよく映画鑑賞年となった。
新作もだけど旧作の回顧上映も相当増えたバランスになった。
1.マッドゴッド」フィル・ティベット シネマカリテ新宿
2.「あのこと」新宿ピカデリー
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感染のため長らく上京できなかった都内で鑑賞。
券を買うのも大変で人ではなく機械が応対する。こりゃ余裕ある入場しかダメそうだ。
そのうちに映画館のモギリなど知る者がいなくなろう。
「ロボコップ」で不良品の二足歩行型ロボットのSFXを担当したフィル・ティベット監督の
自主制作クレィアニメーション。ダンテの地獄編みたいな世界、元旦早々どうなんだろう、
とも思ったがむしろこの終末的昨今なら相応しいかも。
年末近くに見た「月」の宮沢りえの夫役がやはりクレィ系の動画製作者だったが
この素材には内臓感覚的触感世界がある。そういえば大学のフィルム実習で
己も一本だけ製作して見たが、絵コンテまではいいけどあとの撮影は忍耐の日々。
それを考えると老監督の苦労が偲ばれる。
にしてもあの、取締役らを両アームの銃で殺戮するロボキャラは結構
忘れがたし。
次のもなかなか元旦は寅さんよには厳しい作品。
もちろん。面白いんだけど
結局作品がどこまで要求するかにいかに誠実に応えたかで、この見ごたえはすごい。
女子学生にセックスするなとはいえないのら、
まともな社会であるべきだけどこれ、
日本の高校生の校外学習で見るべきだろうな。
3.「土を食らう十二ヶ月」シネマ尾道
4.「アフター・ヤン」シネマ尾道
5.「宮松と山下」シネモード福山
6.「ミセスハリス・パリへ行く」シネマ尾道
7.「冬の旅」アニエス・ヴァルダ シネマ尾道
8.「イニシェリン島の精霊」シネモード福山
9. 「パラレルマザース」ペドロ・アルモダバル シネモード福山
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他のプログに書いたのは飛ばす。
8の「イニシェリン」は不可解ながらも深く強く、印象深い。
見るこちらは無視されたしまった側からなり息を伺うしかないのだけど
そのヒントさえないのが見事にいい。
映画的ウソなのだけど
そのことによってしか語れないものがあるのがわかる。
だからどうだと言われると困るけど、それだけでもいい。
わかるのが大事ではない。
他のプログ書いたので付け加えないが
「宮松と山下」はどっかに書いたか…、とかく
最近の日本映画は多弁饒舌で説明好きが多いが
この作品のように見る側との距離を図る演出がいい。
「パラレルマザース」は取り違えの赤ん坊のサスペンスに
惹かれるうちにエゴと母性、シスターフッド的な関係と
面白い。アルモダバル監督のスペイン的らしくない薄味がいい。
10.「ヨーヨー」 ピエール・エテックス監督特集 シネマ尾道
11.「絶好調」、「健康でありさえすれば」
12.「大恋愛」 13.「幸福な結婚記念日」
14.「破局」15.「恋する男」シネマ尾道
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ジャック・タチのスタイルを継承した作品だが、
その大元の映画を知らない。見る機会がなかったが、エテックスの作品で想像できた。
キートンやチャップリンの活動写真の芸に思いが馳せる。
ウェス・アンダーソンもこの流れになるのか?
「アステロイドシティ」は少し面白かったけど
こういうスタイル、
フランス的なの性格が出る感じがいいんだけど。
13「小さき麦の花」シネマ尾道
14「シャドウプレィ完全版」シネマ尾道
15.「モリコーネ 映画に愛された音楽家」 シネマ尾道
16「ブローニュの森の貴婦人たち」 ブレッソン シネマ尾道
17.「すべてうまくいきますように」フランソワ・オゾン シネマ尾道
18.「ワース 命の価値」シネマ尾道
19「エブリシング・エブリウェア・オールアット・ワンス」シネマ尾道
20「丘の上の本屋さん」シネマ尾道
20「怪物」是枝裕和 八丁座
21.「鰯雲」 成瀬巳喜男 広島市映像文化センター
22「パリタクシー」八丁座
23「セールスガールの表現学」 八丁座
24「野良犬」黒澤明 広島市映像文化センター
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中国映画、13「小さき麦の花」は一体いつの時代なのかと思うが
淡々とした生活の日々が面白い。
その次の「シャドウプレィ完全版」は池上遼一の劇画だった。
24「野良犬」。今見れば、もうこれは「ダーティ・ハリー」。
これなくして「ダーティ・ハリー」などない。
アメリカのどっかの監督がベストにあげていたが名画。
この戦後の時代のドキュメンタリー的な映像は
その後の黒澤映像とはかなり違う。
そこがいいのだ。
修復4K版があるべきですよ。
25「アルマゲドン・タイム ある日々の肖像」△ シネマ尾道
26.「雁の寺」 川島雄三、広島市映像文化センター
27「月は上りぬ」 田中絹代監督
28「乳房よ永遠なれ」 田中絹代監督
29.「君たちはどう生きるか」宮崎駿 八丁座
30.「宮本武蔵 二刀流開眼」内田吐夢 映像文化センター
31.「せかいのおきく」阪本順治 シネマ尾道
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田中絹代は監督して実に見事なのは京橋フィルムセンターで
観た「流転の王妃」に仰天した。あれは脚本が市川崑夫人の和田夏十。
その辺の監督よりも全然上手い。
27「月は上りぬ」 は小津の脚本と協力もあったのは、
失敗させられぬとの映画会社の圧力の賜物らしい。
そこをちゃっかり利用するのもうまい。
すでにブログに書いたが、この31の作品がキネ旬ペストワンとか。
誰が入れたんだ…
宮崎のは、自伝的ファンタジーだが、
このタイトルで相当混乱したかもしれぬ。
似てるようだけど陰陽の関係にある「風立ちぬ」のリアル感ある世界とは
かなり異なる。
買ったパンフレットがシーンの絵以外ほとんど白紙。
知っていたら遠慮したと思う。