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 まだそれほどではない田んぼの朝の状況です。


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 夕方は、もう少し起き上がるかと思いましたが、この田んぼはだめですね。こうなることは覚悟ですが、余りにも早々と往っちゃいました。さて、長々と書いたメールです。獺祭の、旭酒造のメルマガに対する私の感変え方です。


 秋田県大潟村の鈴木と申します。以前、三ツ矢銘酒会の忘年会で二度ほどお目
にかかりました。少し、感じていることを述べさせていただきます。

 今日、局所的なゲリラ豪雨で、亀の尾が穂が出たばかりですが、かなりなびい
てしまいました。雨の降り方が、山口の東洋美人さんが大きな被害を受 けたよ
うに、稲作りには、良い状況からは程遠くなっております。亀の尾の種が行って
いる関係で、兵庫県にも毎年伺っております。他の県の農家の方 ともお会いす
ることが結構あります。その中で感じているのは、あちらこちらの酒米研究会の
方々を見ても、もうすぐ終わりと言う方を多く見かけま す。そして、その後を
継ぐものが殆どいないのが現状です。もう一つ、これが最大の問題ですが、現在
使用しているコンバインが壊れた場合、後継機が 存在しないと言う事です。農
機具メーカーの話をまとめると、そのような高性能のコンバインは、今後作る事
は無いと言う事のようです。農林水産省 が、そのようなコンバインに対しての
研究費を出すことを止めたと言う感じがします。つまり、亀の尾も長いのです
が、当然山田錦も背の高い、そして 倒れやすい品種です。そのような稲を刈り
採りが可能なコンバインが、現在存在していないと言う事です。これは、今の機
会が壊れたら、どうあがいて も、私の場合、亀の尾の栽培から撤退しなければ
なりません。値段が高くても、それなりの性能が高い方が、酒米以外に使用した
としても、使い勝手は よいので、私はそちらを選択してきました。乾燥機もそ
うです。酒米を乾燥するための乾燥器と言うものがもし有ったら、それは嘘で
す。普通の米の乾 燥にも、非常に利点があります。酒米をやらなければ、その
乾燥機なり、コンバインなりが高い値段だけで、他のメリットが無いと言う事で
はありませ ん。もし、亀の尾や、酒米をやっていなかったとしても、そういう
機械を購入しました。

 制度がどうのと言う事だけでは、このことは解決しません。一つだけ出来れば
お答えください。補助金が無ければ成り立たない事を産業と呼べますで しょう
か。酒米に関わらず、米を作る農家は、必要な数が増えるとは思えません。それ
どころか、高齢化によって、どんどん減って行っております。代 わりにその農
地を維持するのが、担い手農家と呼ばれる方々になりますが、彼らには、酒米を
栽培する気持ちは無いでしょう。まともな農家であれば、 酒米の栽培に手を出
すことはしません。俺がやると言って始めた農家は、技術が全くありませんし、
普通の米すらも、まともに作れないものが殆どで す。どうも見ていると、協調
性が足りず、思い込みが強く、人の言う事を聞かない方々が、一丁前なふりをし
て、俺が造ると言っておりますが、亀の尾 に関して言えば、かなりの確率で、
秋に米が無いと言う事になります。今年の私も亀の尾がどうなるかはわかりませ
んが、このまま雨が多い状況になれ ば、ワラが腐ってしまい、まともな米が実
らず、コンバインを壊すことになります。そのため、刈取りをあきらめると言う
ケースがままあります。制度 が変わるだけでは、農家は増えません。

 秋田県では、残念ながら山田錦の栽培は不可能です。夏の日照時間が、来たに
行けばいくほど長くなってしまい、穂が出る時期が遅くなります。その ため、
完熟する前に、冬が来てしまいます。亀の尾も、私が止めたら、かなりの影響が
出るでしょう。ありがたい事に、欲しいと言っていただくメー カーに対応でき
ない状況です。しかし、それほど長い年数を続けると言う事は、私の中にはあり
ません。技術を伝えようにも、亀の尾の稲を見ただけ で、値段がどんなに高か
ろうと、嫌だと言う事が、全員一致した意見です。おそらく山田錦も同様でしょ
う。やる気と、制度を変えるだけでは、どうし ても簡単に増える事は無いよう
です。酒米は、加工米としての取り扱いはしない。農林水産省が、自分のメンツ
がかかっていますから、たとえ総理大臣 が出て来ようとも、これが限界だろう
と思います。酒米を守るためには、国税庁が、酒米にどうやって保護するか、そ
れが出来るかどうかなのかもしれ ません。

 長くなりました。もし最後までお読みいただけましたのなら、御礼申し上げま
す。勝手を申しました。


  今まで書いてきたことと変わったことを書いたつもりはありません。