ベッポおじいさんの言葉 | 亀の子ワタシ

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亀の子ワタシのつれづれ雑記帳。

 

今日は色々ありまして、これから晩ごはん。

 

まあ、こんな日もあるさ。

 

 

その前に。

 

ミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくる道路掃除夫のベッポおじいさんの言葉を

 

残しておこうと思います。

 

「とっても長い道路をうけもつことがあるんだ。

 

おっそろしく長くて、これじゃとてもやりきれない、こう思ってしまう。」

 

(中略)

 

「そこでせかせかと働き出す。

 

どんどんスピードをあげてゆく。

 

ときどき目をあげて見るんだが、いつ見てものこりの道路はちっともへっていない。

 

だからもっとすごいいきおいで働きまくる。

 

心配でたまらないんだ。

 

そしてしまいには息がきれて、動けなくなってしまう。

 

道路はまだのこっているのにな。

 

こういうやり方は、いかんのだ。」

 

(中略)

 

「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?

 

つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、

 

つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。

 

いつもつぎのことだけをな。」

 

(中略)

 

「するとたのしくなってくる。

 

これがだいじなんだな、たのしければ、仕事がうまくはかどる。

 

こういうふうにやらにゃあだめなんだ。」

 

(中略)

 

「ひょっと気がついたときには、一歩一歩すすんできた道路がぜんぶおわっとる。

 

どうやってやりとげたかは、じぶんでもわからんし、息もきれてない。」

 

ベッポはひとりうなずいて、こうむすびます。

 

「これがだいじなんだ。」