《名前がくれた幸せ》 

ストーリーモデルは、

行動姓名学・ナビゲーター (楠木理恵あらため)梶原梨笑子さん

 

…名前の一字目に 『つ』 の文字があるあなたへ、

言霊ちょこっと豆知識(相性・すべてにものに名前があり、すべてのものに言霊があるのです。)

☆名前の一番最初が「つ」ではじまる、探究心にすぐれ、思慮深い言霊を持つあなたと相性の良い言霊は、「や」「う」「て」。

この、「や」「う」「て」の文字からはじまる名前を持つ(=言霊のパワーを持つ)、人であり、物であり、その場所(土地)です。☆

・・・・by 梶原梨笑子

行動姓名学・ナビゲーター…梶原梨笑子さん(楠木理恵あらため)のブログにリンクします

 

=============================

☆序章~第一章まではこちら ⇒ 《名前がくれた幸せ》

 

第二章…(佐伯怜香)   (88-2

 

 

「七海さん、大丈夫?」

「ええ、お義姉さん。ごめんなさい、怒鳴ったりして・・」

「いいえ、いいのよ。七海さんが怒るのも無理ないわ。きっと私が七海さんの立場なら、同じように怒鳴っていたわ」

「ありがとう。お義姉さん。」

どうやら落ち着いて、いつもの公平な考えの七海に戻ったようだ。

 

 

「それで、この前のお話だけど・・」

「ええ、」

「出来れば、佳奈ちゃんも一緒ということは出来ないかしら?」

「佳奈も?」

「ええ」

 

しばしの沈黙の後、 

「お義姉さんの目から見て、佳奈も問題あり・・と見えたということね」

 

「ええ、多分。それなら治療は早いほうがいいと思って・・。

このまま日本にいても、あの父親なら世間体を気にして何もしないような気がするの。

自分だけが良ければいいという考えのように思えるのよ、あの人は・・。

自分さえ良ければ、他の人のことなどどうでも良い。子どもに対しても本当に心配しているのかは分からない。世間体さえ良ければ、そのままで良いと考えているように思うの。

だから、そうでなくなったら自分の子どもでも、あっさり捨てることが出来る人のように思うのよ。それに、それから本当にいいの?七海さん。

いくら姉妹だから、叔母だからといって、すべてのことをあなたが背負うことではないように思うのよ」

 

 

美也の言葉を聞いた電話の向こうの七海が、二三度、大きく深呼吸するのが聞こえた。 

そして、

 

「そうね、多分そうね・・。

あの男は佳奈が自分の意にそわないことをするようなら・・、冴子姉さんにしたようにするかもしれない。ましてや今は親子ほど年の離れた若い女と暮らしているそうだし・・。

佳奈のことなど面倒くさい存在になりつつあるのかも知れないわ」

 

「ええ、私にはそう思えるの。でも、七海さんは人が良すぎるように思うのよ」

「お義姉さんの言うとおりかもしれないわね。」

と言ったきり七海は少しの間押し黙っていたが、やがて、吹っ切れのか・・、

 

「それでもこれは私の役目よ。

父や母がいなくなって、兄さんもいない今、散々好きなことをさせてもらった私の役目だわ。分かったわ。そうする。佳奈も一緒に冴子姉さんと二人、私が引き取るわ。

あの男には文句なんか言わせない。

それと、お義姉さん、私の気持ちを大事にしてくれてありがとう」と、落ち着いた声で七海が静かに言った。

 

 

 

つづく・・・ 

 

 

 

 

ラブポチッと押して頂けると、メッチャ嬉しいです!!おねがい

 

 

『龍の鱗』