初主演舞台ということで水川あさみさん、とても頑張っていらした。
ベッドシーンも何度もあるし、舞台上での早着替えも多いのに、
まさに身体を張った芝居。
別所哲也さんも素晴らしかった。
傲慢だった彼が、やがて老いて惚けてしまったシーンなんて
客席のあちこちからすすり泣きが聞こえてきたもの。
いや、ホント、役者はみんな良かった。
だけど、脚本がどうにもいただけない。
川島芳子という実在の人物の生涯を描いているんだけど、
タイトル通り、まさに激動の人生を歩んだ女性なので、
彼女のエピソードを並べただけでも色々ありすぎて
どうしても散漫な印象になっちゃう。
だからこそ、何かに焦点を絞るべきだったのに、
それがどうにもはっきりしない。
献身的に尽くした召使いとの悲恋…
養父の歪んだ愛情への憎悪…
奔放な数々の男性遍歴…
死と破滅への渇望…
全部を描こうとして全部描けてないからモヤモヤだけが残る。
モヤモヤといえば、
原嶋元久くんと神永圭佑くんの扱いがとんでもなくモヤモヤ。
アンサンブルとして使うのは構わない、
彼らにとってもいい勉強になるだろうし。
でも、せめて彼らの「役」には
ちゃんと意味の通るストーリーをつけてあげて欲しかった。
楽屋で元ちゃんに挨拶したときも、
肝心の舞台についての感想はあまり盛り上がらなくて、
彼が一番興奮したのは、
映画「あの花」を公開前に観たよ~って私が自慢したときだったもの。
前売券8枚も買ったんだって。
おたママ収録に時は2枚って言っていたのに…めっちゃ増えてる
☆8/29 新国立劇場中劇場
元ちゃんが激動に付いて語ったおたママ倶楽部はこちら