翁庵のねぎせいろ | 亀ブロのブログ

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亀屋東西社は脚本・演出を始め、舞台監督やイベントの構成台本等を手がける総合演劇スタッフ集団です。
名前の由来は江戸時代の劇作家「鶴屋南北」を反対にもじってつけられました。
一般にはなじみの薄い、裏方の仕事の泣き笑い話、ぜひぜひお付き合い下さいませ!

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えー、翁庵さん、拾いの画像ですいません。



えー、この仕事をしていて、まあ、一番いいことと言えば、


あっちこっちを回れて、あれやこれや美味しいものを食べられることでございますな。


一ヶ月公演なんかになりますと、役者さんは楽屋に入ったっきりになりますから、


どうしても、出前を取ることになる。


えー、明治座ですと、一番有名なのは、なんといっても、



「翁庵のねぎせいろ」



でございまして、


えー、これは、温かい付け汁の中に、


いかのかき揚げと長ネギの細く刻んだのが入っておりまして、


それに冷たいおそばをつけていただくという、


で、通の方は、いっしょにご飯を頼みまして、


それにそばつゆを吸ったかき揚げをのっけちゃう。



えー、これが今は亡き、古今亭志ん朝流の食べ方で、


あと、藤田まことさんなんかも、ひいきにしておりまして、


この、ねぎせいろを楽しみにして、明治座におでんなる役者さんが、


おおぜいいらっしゃいますな。



えー、最近、明治座の楽屋で、翁庵の出前の人、見なくなったなあ、


なんて思っておりまして、先日、


翁庵の前を通りましたら、なんと!



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あれ、なんか貼ってある。



近くに寄ってみると、



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これには、出演者の方々もみな大ショックでございまして、


楽屋うちは、悲しみに沈んだのでございます。




名物がまた一つ消えてしまいました。






by  白遊