紙飛行機の憂鬱

紙飛行機の憂鬱

自分の創作の全てを表せたらと思い、あえて始めました。
お目に留まれたら幸いです。

怖い夢見て目覚めた朝は

恐怖の余韻を引き摺って

なかなか気分が落ち着かず

 

思い出しても怖い夢

作業現場の天井クレーン

安全無視した無謀な操作

あちらこちらで行われ

危険な場面の連続も

誰もが平気な顔して

 

こんな事が平然と

まかり通るが摩訶不思議

挙句の果てはこの身にも

降りかかるのか危ない場面

 

こちらで荷物が宙ぶらりん

あちらで人が落ちそうに

訳が分からぬこの夢の

結末なんかは知りたくない

 

そんなところで目が覚めて

僕はひとまず命拾い

そんな不思議な感覚に

陥りそうな怖い夢

 

思い出してはいけないだろう

こんな僕が君のこと

今更思い続けたところで

どうにもならない胸算用

 

決して駆け引きなんかじゃなくて

一方的なこの思い

まるで意味なきこの思い

君にとってはただ迷惑で

 

そんなことさえ分かっていながら

思い続ける愚か者

君の迷惑顧みず

一方的に押し付けて

 

もっとも君が受け取るかどうか

それさえ怪しいこの思い

いっそ無駄ならはっきりと

君の口から聞きたくて

 

思い出してもいけないだろう

所詮僕は過去の人

君の記憶の片隅からも

消されたただの通りすがり

 

思い出すのも罪だろうか

僕の勝手な独り相撲

君からすれば意味のない

結果の見えたこの勝負

 

変な時間に目覚めた夜は

再び寝ようが寝付けない

別に起きたいわけではないが

止む無く起きて時過ごす

 

何かするあてあるわけもなし

冷たい水など飲み干せば

気分も少しは落ち着いて

ようやく頭も回り出し

 

寝苦しいのは暑さのせいか

昼寝をしていて眠れぬせいか

いずれにしても眠れない

夜と向き合いご機嫌斜め

 

変な時間に目覚めた夜は

夜が時間を呑み込んで

時間の感覚狂わして

意味なき時間を押し付ける

 

働かない頭は役立たず

考えさえもまとめられずに

ただついているだけなら

いっそない方がましと思え

自分で頭を小突いてみるが

なんの解決にもなりはしない

 

動かない心は愛想なし

思いさえもまとめられずに

こんなはずではなかったと

おんなじ事の繰り返し

自分の心を蔑んでみるが

なんの意味さえありはしない

 

閉ざされた口は意味深で

思った事も語れない

ただついているだけなら

なくても同じと思いながら

口元きつくつねってみるが

なんの言葉も出てこない

 

役に立たない身体の部位は

僕にとっては無用の長物

あってもなくても同じ事

切り捨てられたら少しは楽か

 

降らない雨は濡れないが

心の中に降りしきる

涙の雨は冷たくて

心の芯まで冷やしてく

 

誰かの言葉に傷ついた

心の中に降る雨は

誰の目にもとまらぬが

時折僕に襲い来る

 

顔で笑って心で泣いて

誰にも知られず降る雨は

傘さえ用意できなくて

降ればいつでもずぶ濡れに

 

一年中の梅雨模様

突然降る雨涙雨

心の中の気象台

天気予報はまたはずれ

 

心の中に降りしきる

冷たき涙の雨雫

心の芯まで冷やしては

いつしか頬を流れ落つ