今年もあと一日となりました。
年があける前にその後の状況を書いておきます。

11月(11~22日)は入院で化学療法を実施。
身体が慣れてきたのか、今回(4回目)はシスプラチンの副作用(悪心、骨髄抑制)は軽め。 (しかし、癌細胞の方も慣れてきていた ⇒後述)

退院後も調子はよく、引き続き週一でアービタックスを継続していました。....が、

12/9の夕方、1時間ほど横になっていたら、また前回(→)と同じ所から出血。

8月に頸動脈を塞いでいることもあってか前回ほど勢いはなく、約10分、計400ml弱程度の出血量で、救急車が来る前に止まりました。
献血程度の量ということで身体へのダメージは殆どなく、最初に止血剤を打った後は特に何もすることがなかったのですが、再発が心配だったので1週間入院させてもらいました。

この影響でまた治療が中断し、前述のシスプラチン(&アービタックスも?)の効き目も落ちてきたことと重なり、腫瘍がまた少し増悪しています。

そろそろ緩和ケアの検討も進めておいた方がいい、との話もありました。

厳しい状況にはなりましたが、最後の抵抗で、ドセタキセルをウィークリー(約1/3量×3回)で試してみたいとお願いし、先週から2回実施しました。
今の所副作用は殆どないですが、効果の程もわかりません。

何とか正月は平穏に過ごしたいものです。
そして少しでも状況が好転することを願うばかりです。


それでは、皆様よいお年を。

本日10:00より、(前後に副作用予防薬、生食を挟みみながら) アービタックス(1h)→シスプラチン(2h)→5-FU(96h) を開始します。
明日から5FU終了の翌日一杯までは、副作用(悪心:ムカツキが酷い)で寝込んでいる予定です。


さて、有効な治療法がない再発頭頸部癌患者にとってうれしい話がもうひとつありました。

中性子線でがん狙い撃ち…「頭頸部」末期患者、半数以上で腫瘍消える

5年生存率で5%以下と言われている末期の頭頸部がん患者に対して、30%という画期的な成果が得られたとのこと。我々にとっては希望が広がり更に前向きになれる内容です。

※13年2月まで京大原子炉実験所で治療が行われてたそうですが、現在は原子力規制委員会による適合確認(新規制基準に適合していることの確認)のため、再稼働の見通しがたっていない状況のようです。(14年6月から停止中。 原子炉の安全性確認も重要ですが、これだけ直接的に人命を救えるものでもあるだけに、再稼働の遅れはとても残念です)


BNCTの実用化に向けては、現在、南東北、国立がん研究センター、筑波大などが先行し、加速器型BNCTでの臨床試験開始に向けた準備が着々と進められています。
今年度中にも臨床試験スタートとなるのでしょうか? 待ち遠しいです。

以下参考までに、南東北の取組に関する講演記事です。
南東北BNCT研究センターを講演(上)
南東北BNCT研究センターを講演(下)

(2015.11.14 追記)

11/11から入院しています。
ベッドに空きが出たということで、予定を1週間前倒しして明日から 1,3,9月に続く4度目の シスプラチン+5-FU(+アービタックス)投与を行うことになりました。

さて、我々、有効な治療法がない再発がん患者にとって、うれしいニュースがありました。
(その後調べてみたら、9月に出てた話なんですね)

最先端の薬治験、治療法ない重篤患者受け入れ…来年から

「未承認薬の治験(臨床試験)に人道的見地から参加できる制度が創設される」という内容で、治験対象外の患者でも参加でき、経済的負担も軽くすむ点が特徴。さらに、この人道的治験では「偽薬」を使わないことを基本とする、とのことです。

頭頸部癌に関して言えば、
先日のクローズアップ現代(NHK)でも紹介されるなど、今最も注目/期待を集めている免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ、ペンブロリズマブなど)なども対象となってくるでしょう。

来年早々に創設とのことですが、1日も早く実現してほしいです。

※さらに詳細な内容(9月に出てました)
厚生労働省 人道的見地からの治験の骨子を大筋合意 年度内に開始予定

※クローズアップ現代の放送内容はこちら
がん治療が変わる ~日本発の新・免疫療法~

※免疫チェックポイント阻害薬については、10月末の「癌治療学会2015」でも下記発表がありました。
日本人の進行頭頸部扁平上皮癌に抗PD-1抗体pembrolizumabが有効である可能性

また、下記インタビュー記事には、免疫チェックポイント阻害薬を含む癌免疫療法の最新動向が書かれていて参考になります。
癌免疫療法には治療を一変させる力がある

ご無沙汰しておりました。
あれから、どうにもやる気がおきず、更新をさぼっておりました。

9/29に退院して以降、抗がん剤の副作用(白血球減少)による倦怠感もしばらくあったのでしょうが、それが抜けてからも、基礎体力の低下(←8月の出血以降、体を動かせていないため)や、嚥下障害の悪化※による精神的ストレスなども重なり、何もやる気が起きず、ただごろごろと過ごす日々が続いていました。

※癌が嚥下を司る筋肉に浸潤していまい、入院直前に口から食事がとれない状態になりました(飲み物は少しずつなら可能)。現在も胃瘻から栄養剤(エネーボ)を補給中。

さて、その後の治療経過です。

退院以降も、毎週月曜(祝日なら休薬)にアービタックスを継続していますが、10/24のMRIで、腫瘍の縮小が確認できました。
⇒ 中~下咽頭の左側にある腫瘍の径(上部の一番広がった所)が3-4cmから2-3cm程に縮小。
  (径は悪化する前のサイズにほぼ戻ったが、高さは変わらず)

9/19からのシスプラチン+5-FU(1クール)+アービタックスが、一応奏効(部分奏効)したという結果でした。

これを受け、今月後半に再度入院して シスプラチン+5-FU (+アービタックス)を実施する予定です。

とにかく、早く口から食事が取れるようになりたいです。
(腫瘍を縮小させたうえで、相当のリハビリが必要とのことですが..)

2015.9.17

久しぶりの更新となります。

1ヶ月ぶりに治療を再開するために昨日入院しました。

当初先月末に予定していた、シスプラチン+5-FU+セツキシマブ(アービタックス)を、19(土)から開始します。

先週末(1ヶ月ぶり)にMRIを撮ったのですが、やはり治療中断の影響は大きく、左頸部再発癌はこの1ヶ月間で予想以上に成長していました。

今回の化学療法、セツキシマブに耐性ができつつある状況を考えても、前回(今年正月)程の効果は期待できません。

しかし、今回もまた「成長が早い癌には抗がん剤が効きやすい」を信じて、取り敢えず1コース、頑張ってみます。